賃貸経営をしている人であれば、「ウッドショック」や「半導体不足」といった言葉を聞いたことがあるのではないだろうか。新築でも建てなければ関係ないと思いがちだが、実は賃貸経営に大きな影響を与えかねない事件なのである。
■コロナが後押しした2つの危機
まずウッドショックとは、2021年の春ごろから世界規模で起こっている「木材価格の高騰」のことである。かつての「オイルショック」になぞらえたネーミングだが、一時期はそう呼ぶにふさわしいほど需要と供給のバランスが崩れ、各国がこぞって木材を奪い合い、大幅な需要の高まりによって世界的に木材価格が急騰したのである。
たとえば、日本の輸入木材の主流である欧州材の価格は、2021年3月を基準にすると6月時点で2.3倍の高値を付けており、しかも今後3.3倍まで値上がりすると予想されているなど、状況は深刻だ。
一方、半導体とはパソコンやスマートフォンのほか、自動車や一般家電にも利用される電子部品である。こちらは2020年の春頃から不足し始め、現在も依然として十分な量が供給されていない。
追い打ちをかけるように、国内では大手半導体メーカー2社の工場が火災に見舞われ、生産量が
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執筆:
(いまいもとつぐ)