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30代サラリーマンのプチ「ヤドカリ投資」。独身時代に家を買い、結婚したらまた違う家を買って住む

不動産投資全般/投資家インタビュー ニュース

2023/01/26 配信

国立のマンション外観
谷口さん(仮名)が賃貸運用している東京都国立市のマンション。駅から近く非常に立地が良い物件だ。

東京都在住の谷口さん(仮名:現38歳)は東京都国立市の区分所有マンションを運用しているサラリーマン大家だ。

谷口さんは現在居住中のマイホーム(戸建)と運用しているマンションの両方をフルローン(諸経費は含まない)で購入している。多額のローンを組むことに関して恐怖心はなかったのだろうか。

「私自身、不動産を取扱う仕事をしているので、ローンを組むことに関して恐怖心はあまり感じていません。むしろ、頭金として活用できる資金があるのなら、ローンを組んででも不動産投資をした方がいいと思っています。」

「銀行の預金口座に入れておいても全然利息が付かないし、現金はインフレリスクに弱い資産です。インフレが起きている中では、何もしなければそれだけ現金の価値は相対的に下がっていきます。確かに不動産投資にはリスクもありますが、物価が上がっている今の時代においては、何もしないこともまたリスクだと思いました。現金を遊ばせておくくらいなら毎月数万円でも利益が出る投資に回した方がいいですね。」

ローンを使うことに抵抗はない一方で、これまでに購入した物件はいずれも東京都内の駅近物件。谷口さんの物件選びは堅実だ。

「ここだったら入居者が入るよね、という目線で選ぶ。言い換えれば、立地さえ間違えなければ大失敗はしないと思っています。不動産投資は物件の選び方次第でいくらでもリスクヘッジができる資産運用です。」

「家賃収入重視で物件を選ぶのなら、リノベーションありきで地方の築古アパートが選択肢になると思いますが、どうしても空室リスクが大きく、難易度は高くなります。利回りはそれほど大きくないものの、リスクヘッジを第一に考えれば都心のマンションが最適な選択肢だと考えました。」

「ベテラン大家の目から見れば、都心のマンションに投資したところでと言われるかもしれませんが、私の考え方には都内の駅近マンションが合っていると思いますね。」

なお、谷口さんはチャンスがあるなら物件を買い増したいという希望を持っている。しかし、マイホームのローンと合わせると借入額はそれなりの金額となっているのが現状だ。

「もし都心3区に駅近の1Rが複数出たならば、今運用しているマンションを売って買い替えるかもしれません。運用中のマンションの中で同タイプの部屋が売り出されているのを見たことがありますが、少なくとも300万円程度は値上がりしていたので。」

もし今後物件を買い増すとしても、谷口さんは立地重視で物件を選ぶというスタンスを変えるつもりはない。

なお、谷口さんが現在運用している物件の概要は以下の通り。

JR中央線 国立駅 徒歩2分
53.62㎡・1LDK(サービスルームあり)
購入価格:4,130万円
購入時期:2014年
年間家賃収入:201万6,000円
表面利回り:4.8%
キャッシュフロー:約32,000円/月

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国立は立川と国分寺に挟まれた住宅街だ。新宿までJR中央線で直通となっており約40分で行ける。

こちらの物件は独身の時に購入しており、結婚したタイミングの2021年4月から賃貸に出している。

コロナ禍真っ只中の時期に募集をかけたにもかかわらず、募集から1ヶ月経たずに入居者が決まったという。

「このマンションは結婚したら賃貸に出すつもりで独身の時に購入しました。中央線はオフィス街へ出るにも便利な路線だし、駅からすぐの立地なので、ここだったら空室にはならないだろうと考えたんです。」

国立駅前の街並み
国立の駅前には様々な飲食店やスーパーなどが立ち並んでいる。生活利便性が高い立地はサラリーマンなどにとっては特に便利と言えるだろう。

現在、谷口さんには妻と2人の子どもがいる。1LDKでは手狭なので戸建に引っ越したタイミングでマンションを賃貸に出した。

谷口さんがこの物件で利益を出せている理由は住宅ローンを利用して購入したところにある。

通常、住宅ローンで購入した不動産を賃貸運用すると契約違反として一括返済を求められる。しかし、家族構成の変化に伴う住み替えということで、賃貸することについては銀行も了承済だ。

このように、住宅ローンで購入した自宅を賃貸に出す投資手法のことを「ヤドカリ投資」と言う。

ヤドカリ投資の定義については、住宅ローンの完済が前提とする向きもあるが、銀行が賃貸について了承しているのであればその限りではない。

独身時代に購入したマンションを賃貸に出すというのは、それまでのローン返済を穴埋め可能な方法であり、かなり堅実で無駄のない投資手法だ。

なお、谷口さんが賃貸経営をするのは国立のマンションが初めてではない。独身の時にもう1軒1Rマンションを購入して賃貸運用していた。その物件概要は以下の通り。

西武新宿線 武蔵関駅(むさしせき)徒歩3分
1R・約25㎡
購入価格:約1,800万円
購入時期:2011年
売却時期:2021年

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武蔵関は練馬区で西武新宿線沿線の駅だ。あまり知名度は高くないが、吉祥寺のほぼ真北に位置しており、独身者には人気のありそうなエリアと言えるだろう。

こちらの物件は、現在住んでいる戸建の家を購入する際に頭金を捻出するため売却したという。

毎月1万円程度のキャッシュフローがあり、インカムゲインとしてはそれほど大きな金額ではなかったが、物件の売却によって諸経費・税金差し引き後の金額で約300万円の利益を得た。

人によって考え方は異なるだろうが、最終的に数百万円単位の利益を得たという点では、こちらの投資も成功したと言えるのではないだろうか。

不動産投資に興味はあるものの、ローンを組むことに対する抵抗感からどうしても最初の1歩を踏み出せないという人は多い。

しかし「ライフステージの変化に合わせて賃貸へ出すことを前提に、独身時代に都心で好立地のマンションを買う」という谷口さんの考え方は、不動産投資の未経験者にとっても参考になるのではないだろうか。

取材・文:秦創平(はたそうへい)

秦創平

■ 主な経歴

フリーランスライター。
不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。
国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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