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年収55万円の扶養内パートママが融資を受け,区分マンションの大家さんに【青葉あゆみさん】

不動産投資全般/投資家インタビュー ニュース

2023/03/17 配信

関東在住で、夫の扶養に入りながら、介護職のパートをしている青葉あゆみさん。父が倒れたことで、この先、自分が畑や不動産を相続すると知り、不動産の勉強を始めた。

大家さんの経験を積もうと不動産投資を始めようとするが、扶養内のパートママを相手にしてくれる不動産屋さんはわずか。物件を紹介してもらえたと思ったら、とんでもない高金利を提示されてしまう。

そんな紆余曲折を経て2023年2月、横浜市青葉区の区分マンションを購入。どうやって融資を受けて、大家さんとなったのか? 扶養内パートママが大家デビューした方法を取材した。

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小学生高学年の娘を持つ、青葉あゆみさん。夢は「激務の夫をFIREさせること」

相続する予定の土地にアパートを新築することも視野に
経験を積もうと、戸建てや区分マンションを探す

青葉さんが不動産投資に興味を持つきっかけとなったのが、定年退職した直後に父が倒れ、広い畑や、父の持つ区分マンションを、いずれ自分が相続すると知ったことだ。その後、父は回復したが、いつか訪れる相続に備える必要があると考えた。

「会社員だった父は平日は仕事、週末は畑作業で忙しそうで、早く畑を売ればいいのにと思っていました。ところが父の病をきっかけに、不動産について勉強すると、畑は私が考えていたよりもずっと大きな資産だったことに気づきました」

関東在住の青葉さんが、愛知県の畑を管理し続けることは難しい。相続対策を兼ねてアパートを新築するなど、うまく活用する方法があるのではないかと考えた。

とはいえ、いきなり大きな借金を抱えてアパートを建てる気にはなれなかった。そのため、まずは小さく経験を積もうと考えた。

「満期を迎える保険が300万と、自分の口座にある現金をかき集めて、それを元手に大家さん業をひと通りやってみたいと考えました。

最初は500~600万の築古戸建てに目を付けたのですが、ライバルが多く、さらに安い物件は汲み取り式のトイレなど修繕費用がかかり、初心者にはハードルが高いと見送りました」

視点を変え、次は中古の区分マンションを探し始めるが、扶養内パートママを相手にしてくれる不動産会社が少なかった。そんななか、都内の850万の区分マンションを勧める業者さんが現れた。

パートママでも融資が受けられると期待をすると、業者に勧められたのは、信販系の金融機関で、金利は3.95%と高金利で、購入を諦めた。

「私が取り組める物件は、高くても500~600万ぐらい。自己資金を使いつつ、日本政策公庫から融資を受けるのが堅実だと思いました」

毎日のように物件探しを行うなかで、収益物件専門の不動産情報サイトで、目ぼしい物件を見つけた。

横浜市青葉区、田園都市線の某駅から徒歩2分の場所にある、築40年の区分マンションだ。ワンルームで、ユニットバスだが、長く入居者が住んでおり、オーナーチェンジで購入できることや、渋谷まで30分でアクセスできる便利さと、穏やかな街の雰囲気が気に入った。550万の売値は、相場を調べても割安感があった。

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青葉さんが購入した区分マンションの外観。「娘を1人暮らしさせる際にも、環境がよく、ここなら大丈夫」と思えたそうだ

金融機関に物件を持ち込み、3日で融資承諾の返答。
担当者が不安に感じそうな部分を説得させる資料を揃えた

日本政策金融公庫に物件を持ち込み、300万円を金利1.4%、期間10年で融資を受けることに。それも物件を持ち込んでから、3日で融資の承諾をえることができた。

「業者さんからライバルが4名いることを聞かされていて、現金で買われてしまわないうちに融資の返事がもらえたことが幸いしました」

実は、公庫で面談を受けるのは3回目となる。1回目はZOOMを使ってオンラインで相談、2回目はどんな物件が融資を受けやすいのかヒアリングするために面談を受けたが、担当者は不動産に詳しくなかった。

そして実際に物件を持ち込んだ3回目は、青葉さんなりに、担当者が上司に話を通しやすいように、必要になりそうな書類をあらかじめ揃えて持ち込んでいた。

「パート先の年収55万円分を示す源泉徴収票や、家計の資産状況が分かる資料も準備しました。また、この物件を見て、担当者が不安に感じるだろうと思ったことを、しらみつぶしに、資料にして、数字で示せるように準備しました。

たとえばこの物件は築40年と古いのですが、耐震性に問題がないことや、修繕積立金がしっかり貯まっていて滞納がないこと。

大きい道路に面しており、音の問題を気にする人もいると考え、音を測定し、数字で示すなどしました」

家賃は5万円だが、修繕積立金と管理費で約1万円、公庫への返済が毎月差し引かれると、手元に残るのはわずかである。それでも買う意味は、大いにあったと振り返る。青葉さんの場合、大家として経験を積むことの方が重要だった。

「不動産投資は年収700万以上あるような高収入で高属性でないとできないと思っていましたし、価値のある物件が買えないなら、やる意味がないとも思っていました。それでも挑戦してみたら融資を受けて物件を買うことができ、壁を作っていたのは自分だと感じました」

ゆくゆくは相続する土地にアパートを建てるなどのノウハウを身に付けて、夫をFIREさせたい。

「夫は前の休みがいつだったか分からないぐらい忙しいので、扶養内パートママが、どこまでできるのか挑戦したい。次は経験を積むために、戸建てにチャレンジしてみたいですね」

そうして前向きに挑戦する姿を、娘や家族に見せていきたいと青葉さんは考えている。

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ファイナンシャルプランナーの資格を持つ、青葉あゆみさん。上場企業の秘書室で働いた経験も、必要書類を揃えるなど、不動産投資を行う上で活かされている。ブログ「月収4.5万円の扶養内パートが夫に内緒のへそくりで大家になるへそプロブログ

健美家編集部(協力:高橋洋子(たかはしようこ))

高橋洋子

https://yo-coo.wixsite.com/home

■ 主な経歴

暮らしのジャーナリスト。ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、情報誌などの編集を経てライターに。価値0円と査定された空き家をリノベーションし、安くマイホームを購入した経験から、おトクなマネー情報の研究に目覚め、FP資格を取得。住宅、マネー関連の執筆活動を行う。

■ 主な著書

  • 『家を買う前に考えたい! リノベーション』(すばる舎)
  • 『100万円からの空き家投資術』(WAVE出版)
  • 『最新保険業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』(秀和システム)など

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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