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融資状況厳しい中、問い合わせた金融機関は40以上!賃貸経営の経験ゼロの女性ミナティーさんが融資を勝ち取れた理由とは

不動産投資全般/投資家インタビュー ニュース

2023/04/27 配信

地主のように担保できる土地を持たず、賃貸経営の実績も全く無いサラリーマンが十分な自己資金を用意せず金融機関から融資を引くことは至難の業だ。

超低金利政策(マイナス金利)を引き金に未経験でもフルローンを勝ち取って賃貸経営を開始するサラリーマンが続出していた2017年頃とは打って変わって、2018年以降から不動産に対する融資は引き締められた。不動産投資家にとって厳しい時代は現在も続いている。

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大家名「Minatea」でTwitter更新中。

通常の不動産の融資では20%の自己資金を求められることが多い中、土地も実績も持たないミナティー(Minatea)さんは地方銀行から5%の自己資金で7800万円の融資を引くことができた。

金利1.6%の35年ローンだ。

融資を引きやすくするために、最初は融資に頼らずに現金で購入できる物件からスタートするという方法もある。家賃収入を貯めながら賃貸経営の実績を作ることで金融機関からの融資を引きやすくできる。

だが、ミナティーさんは

・築古物件の目利きに自信がないため、多額の修繕費用が突然必要になる事態を避けたかった

・速やかな資産拡大のためには臆することなく借金をすることが近道で、まとまった現金を購入に全て使ってしまうのは勿体無い

・建築会社の利益が乗っている建売物件ではなく、土地を購入し自分で新築する方法で賃貸経営を始めたかった

こうした考えから、最初から現金は温存し、自己資金は1割以下のローンで購入するという目標を変えずに資料作成に試行錯誤した。

ローンが決まったのは神奈川県横浜市内の駅から徒歩11分の場所に建築予定の単身者向け3階建全8戸。満室の場合、月々約50万円の家賃収入が見込めるという。ミナティーさんのサラリーマンとしての属性や預貯金額、物件の収益性などは当然のことだが、特筆するポイントとなったのは、

・賃貸経営の実績を持つオーナーからの紹介を受けられたこと

・作り込んだ収支計画書で賃貸経営に関してしっかりと勉強しているのを示すことができたこと

上記の2点だ。

数ある金融機関の中から融資をしてくれる銀行を探すのは最初の難関
数ある金融機関の中から融資をしてくれる銀行を探すのは最初の難関

資料を褒められても自己資金は2割以上を求められた

ミナティーさんはまず、金融機関に提出するための書類を用意した。

自身の勤務先と年収、経歴、両親・姉妹を含む家族構成、賃貸不動産事業への参入目的、目標等を記載。賃貸経営を長く続けていく覚悟を示すため、株式会社を設立し、物件を法人所有でスタートさせる計画を伝えた。

さらに、
金利1.6%で入居率9割、7割の際それぞれのキャッシュフロー、金利が4%に上がった場合の入居率9割のキャッシュフローのシミュレーションも添えた。

発生する不動産取得税や固定資産税などの税金や、火災保険、管理料など経費なども差し引き、トラブルが起きなければ持ち出しが発生しないことを説明した。

その後、地方銀行や信用金庫、メガバンクなど40件にも上る金融機関に電話をかけた。「頭金が2割以上必要です」と条件を提示した金融機関は候補からすぐに外した。自己資金に関する条件を告げられずにアポイントを取ることができ訪問まで漕ぎ着けた9行でも全く成果を得ることができなかった。

作り込まれた資料に感嘆の声を上げられつつもやはり「頭金は2割以上なければ無理」「東京の物件でないなら不可能」「建売でないと融資は検討できない」などの理由を告げられた。

金融機関に提出した資料には購入する予定の土地の情報や建築する予定の建物の構造のほか、空室対策につながると設備を設置予定であることなど写真を交えて掲載した
金融機関に提出した資料には購入する予定の土地の情報や建築する予定の建物の構造のほか、空室対策につながると考えられる設備を設置予定であることなど写真を交えて掲載した

超えられそうにない壁にぶち当たってしまい頭を抱えたミナティーさんは、同じく土地から新築を手がけた実績を持つオーナーの先輩らに相談したところ、何人かが金融機関を紹介してくれた。

紹介してもらった金融機関の中で、ミナティーさんがどうしても譲歩できなかった「自己資金1割未満」という条件でもいいという地方銀行に出会うことができた。

賃貸経営の実績があり、既に信頼関係ができている顧客からの紹介ということもあり、地方銀行はミナティーさんの交渉を快く迎え入れた。

ミナティーさんの属性や物件の収益性に加え、用意された書類から賃貸経営においての知識があると判断され、交渉は冒頭で紹介した通りの条件で成立した。

「実は今回融資が決まった金融機関には電話をかけていました。ですがその時は頭金が2割以上必要ですと言われていたのです」とミナティーさんは振り返る。

金融機関はしっかりと返済してくれる人物なのかをとても重要視する。そのため、顔を合わせたばかりの見込み顧客より、信頼している既存顧客の紹介だったということが、融資へのハードルを下げたようだ。

40件もの金融機関に当たり、全てに「自己資金が2割以上必要」と言われれば普通は諦めるものだ。それでも運命の1行があることを信じて行動できたのは、オーナー仲間の励ましがあってこそだったのだろう。

ミナティーさんは「今後も、レバレッジを最大限に活用できる条件を目指し、スピーディーに資産を拡大していきたい」と次の目標を語った。

大家の会でセミナー登壇するミナティーさん
大家の会でセミナー登壇するミナティーさん

取材・文:土田絵理(つちだえり)

土田絵理

■ 主な経歴

取材記者、クリエイター、アーティストなど様々な肩書きを持つ。
アメリカ・ニューヨークでの広告営業経験をきっかけにライター業を開始。投資家向け(IR)資料作成業務や不動産専門の新聞社でのデスク経験等を経てフリーの取材記者へ転身。不動産業界の取材数が多く、業界に太いパイプを持つ。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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