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2007年に旅館業をスタート、その後、コロナで方向転換、賃貸業で拡大中。沖縄県在住の女性大家【ジンベエさん】

不動産投資全般/投資家インタビュー ニュース

2023/06/07 配信

「民泊」という言葉もない時代に、沖縄県で旅館業を取得して、開業。その後、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言で大打撃を受け、賃貸業へ方向転換。今回、その足取りをインタビューしたので、紹介する。

■不動産投資をはじめたキッカケ

結婚し、1人目の子育てしながら、時間に縛られず、収入を得られる仕事(投資)をしたいと思っていた。

色々と調べていく中、夫が昔買った「金持ち父さん、貧乏父さん」を読んで、不動産投資がベストと直感する。そこで、手当たり次第に関連書籍を買って勉強した。

「不動産投資をやりたい、と家族に話をしたところ、父の土地を譲ってもらえることになり、その土地を使ってスタートすることにしました。とても、恵まれていたと思います」

海や観光地に近い立地を活かし、キッチン付きのヴィラを2戸、建築する。RC戸建て2戸で、建築費2,800万円、かなりの金額だ。

戸建てと聞くと、木造を想像するかもしれないが、台風の多い沖縄は鉄筋コンクリートが一般的、実に建物の8割以上が、RC造とのことだ。

■旅館業(民泊)からスタート

本当は、賃貸業に挑戦したかったが、沖縄は建築費用が高く、家賃も安いため、採算が合わない。そこで、まだ「民泊」という言葉もなかった2007年に旅館業を取得して、ヴィラの開業を決意する。

「リゾートホテルのような物件ではなく、宿泊特化型にこだわり、賃貸にも転用できるようキッチンもつくりました。広すぎると清掃コストがかかるため、67㎡、43㎡と、ほどほどの広さにしています」

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南国、沖縄のさわやかな風を感じられるヴィラ

また、観光地とはいえ周囲に住宅もあるため、その配慮から、夜遅くまで騒がないファミリーや、カップルにターゲットを絞った。

そしてスタッフを採用、お客様に最高の思い出をつくってもらうため、教育や仕組みづくりにも力を入れる。

「自分のつくったヴィラや、接客を含めた仕組みが喜ばれることは、この上ない嬉しさです」

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何日間でも、泊まりたくなるお部屋の雰囲気

評価はとても高く、楽天トラベルアワード13回受賞が、その証だ。

■2020年にコロナ突入、緊急事態宣言が発令

時は流れて2019年、インバウンドの推進により、外国人観光客が激増。民泊も一大ブームとなり、価格競争がはじまっていた。

このままでは、経営が厳しくなると考えていた矢先、新型コロナウイルス感染症が流行する。

「緊急事態宣言時は、1日で数百万円のキャンセルが入りました。年間売上4,000万円のところ、2020年は1,200万円、2021年は1,000万円に減少です」

2年間で、実質5,800万の売上が消えたことになる。70%以上の減収だ。

「沖縄県知事が、来県自粛を呼びかけると、キャンセルの嵐です。人の移動が悪、観光業が悪という状況で、スタッフもやりがいを失います。14年間、勤務したスタッフからも退職願いがありました」

賃貸業、県外物件への挑戦

売上の激減、スタッフの退職も重なり、疲労はピークを迎えたが、悩んでいても解決しない。

体制を立て直すため、2020年に旅館業を縮小、2021年に賃貸業に参入する決断をした。沖縄県内は利回りがあわないため、県外で物件購入することになる。

「活路を見出すため、環境を変える必要がありました。コロナがなければ、賃貸業、そして県外物件に挑戦することは、なかったと思います」

「子供3人子育て中(小学生、中学生、高校生)の母親が、家を空けるのは容易じゃないです。新しいことに挑戦する時、家族に必ず話をして理解を得てから、スタートします。幸い、夫、子供達も、快く、応援してくれました」

サラッと、語ってくれたが、相当な葛藤があったに違いない。

県外に住んだことがなく、賃貸業もはじめてなので、情報収集と知識習得のため、ある大家塾に入会する。そして学びながら、日々、行動した。

物件購入と、沖縄の収益不動産事情

「早速、千葉県で築古戸建ての買付をいれ、翌日、現地に行きました。仲介の方も、沖縄からの日帰り内見に、かなり驚いていました」

旅館業から切り替えて、即行動、そしてこのスピード感、なかなかできるものではない。仲介担当者の驚きも、頷ける。

「最初の物件は250万円の戸建て、学校も近く、周辺に飲食店もあり、駅から徒歩15分。沖縄にこんな安い物件は、ありません。経験を積むための、教材費程度の金額と思いました」

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教材費程度の1戸目の戸建て
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購入時の、戸建ての室内写真

250万円が、教材費程度?内情を聞いてみた。

「沖縄の収益不動産は、県外の投資家さんがドン引きするレベルです。基本、RCのため建築費が高く、その割に家賃は低く、表面利回りは5%に届きません」

「戸建ても1,000万円以下はありません。1,200万円の中古戸建てを見つけたと思って詳細を見ると、ほぼ借地です。立地等も考慮すると、中古でも2,000万円からですね」

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RC、中古戸建てのイメージ

健美家で、沖縄の物件を検索してみたが、なるほど、驚くほど利回りが低い。実質、賃貸経営はできないことになる。

修繕、そして、旅館業の経験も活かした客付け

安価で腕の良い職人を紹介してもらい、ステージング等の空室対策も学び、無事、リフォーム及び客付けをすることができた。

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リフォーム後、綺麗にステージングされたお部屋

物件の近くにホームセンターがあったので、好奇心からDIY、和室の壁をモルタルで仕上げたり、室内塗装にも挑戦した。

雨漏り、ハクビシン、給水管凍結破裂などのトラブルも経験したが、お任せできる管理会社もいるし、先輩大家のアドバイスをもらえるし、スムーズに経営できている。

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雨漏りの写真
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給水管の凍結、破裂時の写真

「遠隔地の沖縄からでも運営できるのが、賃貸業の最大のメリットですね!」

ECHOESやウチコミ!の登録では、楽天トラベルやじゃらんに掲載する、旅館業の経験が活きた。

「キャッチフレーズを考えたり、天気の良い日に、写真や動画を撮影して、内見前から新生活のワクワク感を伝えられるよう、工夫しています」

今後の抱負

「賃貸業で、月間100万円のキャッシュフロー獲得を目指しています」

現在のキャッシュフローは、年間約300万円弱。これには、沖縄のヴィラの売上、利益は含めていない。旅館業は、外的要因の影響を受けやすく不安定だからだ。
※キャッシュフロー:家賃ー(ローン+固都税+管理費)

娘の大学受験、息子の高校受験が重なる2022年は、子供達のサポートのため、活動をセーブしていた。2023年5月から、活動を再開していくとのことだ。

「ちょうど、娘が進学で関東に住むため、会いに行きつつ、娘の意見も参考に、その周辺で物件を購入しようと思います」

今年の、筆者の家族旅行は、ジンベエさんのヴィラに泊まりたいと考えている。その際、物件購入の”続き”を聞いてみたい。

執筆:石橋仁(いしばし ひとし)

石橋仁

https://twitter.com/hitoshi1114

■ 主な経歴

経済的自由を獲得したい、子供との時間を一緒に過ごしたい(幼稚園の送り迎え等)一心で、不動産投資をスタート。2015年に1棟目のアパートを購入、キャッシュフロー重視で物件を購入し、現在9棟98室を保有(返済比率37%・残債利回り18%)。大家歴8年目。通称「親バカ大家」

趣味は食べ歩き、旅行、そして子供と遊び、成長を見届けること。
米国株、仮想通貨にもアクティブに投資している。
座右の銘は『出来るか出来ないか、ではなく、やるかやらないか!』

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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