不動産価格には天井感も漂うが、ビル仲介大手の三鬼商事の調査によると、東京都心部のオフィスビルの空室率は2000年以降の最低値を更新し続けており、需給はひっ迫している。大型オフィスビルの利回りは史上最低水準であるものの、高い賃料水準がそれを補完するとの思惑から、これらを投資対象とする機関投資家、海外投資家勢は強気である。
一方で、企業経営者や個人富裕層が投資する小規模ビルの場合は、築古となるほど貸主と借主とのマッチングが思うように進まないのが実態である。空室を抱えて頭を抱えるオーナーも少なくない。このような築古物件に対し、住居系ではリーマン・ショック後に大きく進展したリノベーション技術を駆使、物件を再生して再販することが珍しくなくなった。
オフィスビルであっても同様の傾向が強くなっており、傷みの激しい築古ビルを自由にカスタマイズ、潤沢なキャッシュフローを生み出す物件へと再生する動きがある。
スタートアップ企業を意識してオフィスビルを改修するリアルゲイト(東京都港区)は、このほど「オーダーメイドビルディング賃貸事業」を開始した。経年劣化によって価値が下がり、競争力を失った300坪未満築20年以上
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