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「ひとり会議室」って何?貸スペースのアイドルタイムで広く、薄く確実な収益

不動産投資全般/商品・サービス ニュース

利用できるのは朝9時から21時まで。予約不要で、もちろんWEB会議以外の作業に使うのもあり
利用できるのは朝9時から21時まで。予約不要で、もちろんWEB会議以外の作業に使うのもあり

貸会議室大手のアットビジネスセンターが「ひとり会議室」という、引きの強いネーミングの新ビジネスを始めた。といっても、一人で会議室を使うわけではない。対象にしているのはWEB会議場所難民だという。狙いを聞いた。

ビジネスでの利用も多いZOOM。遠隔地との、複数人との会議、セミナーなどに便利
ビジネスでの利用も多いZOOM。遠隔地との、複数人との会議、セミナーなどに便利

そもそも、リアルな会議自体が無くなるのではないかという危機感がベースにあるとアットビジネスセンターを経営するハッチワークの大竹啓裕氏。「スカイプに続き、WEB会議に最適なZOOMというサービスが登場。自分たちで使ってみて、これは素晴らしいと思いました。使い方を紹介する書籍を出し、基本的な使い方をマスタ―してもらう養成講座を主催するなどしているのですが、一方でこれが普及したらリアルな会議室は不要となり、我々の運営する貸会議室ビジネスもダメージを受けるのはないかと思ったのです」。

そもそも、貸会議室ビジネスは意外にアイドルタイムがある。せっかく箱があるのに使われていない。その無駄になってしまう貴重な時間を少しでも活かせないかと、同社では様々な貸し方を模索してきた。自習室に、ビジネスマンのランチタイムにとあの手この手を試したモノの、どれも定着しなかった。最近ではパソコンを利用し、外で仕事する人が増えているが、彼らも会議室よりはカフェを選ぶのが一般的。

「会議室は無味乾燥ですし、広すぎて落ち着かないのかもしれません」。

広い会議室のあちこちに人が点在、作業をしている風景を思い浮かべて頂ければ良い。電源は使えるし、Wi−Fiもあり、備品の貸出も受けられると外で仕事するには至れりつくせりの環境だ
広い会議室のあちこちに人が点在、作業をしている風景を思い浮かべて頂ければ良い。電源は使えるし、Wi−Fiもあり、備品の貸出も受けられると外で仕事するには至れりつくせりの環境だ

だが、カフェではできないことがある。それがWEB会議だ。相手の声はイヤホンで聞けばよいが、自分の声はどうしても周りに聞こえてしまう。周囲に迷惑をかけてしまうだろうと、通話されることを嫌がるカフェが多いことを考えると、WEB会議が難しいのは当然だろう。

シェアオフィスでも同様だ。それにもちろん、仕事の内容によっては周囲に聴かれたくない、守秘義務があるなどのケースもあり、すぐ近くに知らない人がいる場所でのWEB会議は躊躇われることもある。

そこで、空いている会議室をそのためのスペースとして貸したら?というのがひとり会議室である。ひとりで会議室を独占するのではなく、空いている会議室をWEB会議する人たちが使う、場合によってはそういう人が会議室のあちこちに座り、それぞれが違う相手と会議しているということになる。

最初は社内でも、そんなビジネスが成り立つかという疑問の声があった。WEB会議は個室で行うものという常識があるのではないかというのである。だが、2018年12月から試験的に運用してみたところ、意外にニーズがあるということが分かった。そこで3月から本格的に取り組むことになったと大竹氏。

料金は最初の10分が100円(税込み。以下同)で、以降30分ごとに200円。3時間30分を超える場合は1日料金の1200円に予約無しで一人一席一テーブルの料金である。初めて1カ月で利用状況は各会場で1日4組、平均単価は3〜4時間利用で700円ほどという。これだけ聞くと、そんな儲からない仕事!と思うかもしれない。

ところが、である。利用者は増加傾向にあり、これが1日1会場で10組になったと考えると1会場7000円。それが15会場あるとそれだけで1日10万5000円。30日稼働したらそれだけで300万円である。これまで全く使われていなかった空間である。通常の会議室業務は続けているので、新たに人を増やしたり、光熱費が余分にかかるというわけではなく、それで1カ月300万円。薄く、広くきちんと儲かるのである。

「最近では三井不動産その他大手がリモートワーク用にシェアオフィスを作っています。そこでWEB会議となるとおそらく個室を作ろうという動きになると思いますが、そんなことをしなくても互いに許容しましょうよというだけで使える場所は増えるはず。今後は弊社の会議室だけでなく、許容するというそれ以外の場所についてもサイトで紹介できるようにしようかと検討を始めています」。

その背景にはある程度数が出てこないと一般化しないという考えがある。コンビニが1軒あるだけでは便利になったと実感できない。だが、それがどこにでもあり、いつでも使えるようになれば誰もが使えるようになる。自分の思いついたビジネスを自分のものだけと抱え込むより、アイディアを広く使ってもらうようにしたほうが市場が広がるという考え方なのである。

となると、いずれシェアハウスの共用スペースのように、主に夜間しか使われていない場所をそうした用途に提供、1回あたりの単価は低額だとしても積み重ねることで収益を上げるという手段があり得るようになるかもしれない。本来、賃貸経営は一獲千金を狙うものではなく、地道に長く収益を上げ続けるもの。そういう意味では今後の動向に注目しておきたい。

もうひとつ、個人的にはネーミングの妙にも注目していただきたいところ。これだけ強烈な印象の名づけはそうそうできるものではない。サービス、商品の名づけはかくありたいものである。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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