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紙の申込みが不要に!賃貸契約を完全Web化。「電子契約くん」は賃貸業界を変えるか?

不動産投資全般/商品・サービス ニュース

これまでIT化が遅れていると言われ続けてきた不動産業界が大きく変わり始めている。対面で、紙を用意しての契約が必要だった賃貸借契約がリアルに対面せずに行われ、紙不要になるかもしれないのである。2019年7月24日に記者発表が行われた不動産関連電子契約サービス「電子契約くん」をご紹介しよう。

■2019年10月から社会実験がスタート

賃貸契約の電子化の第一歩は2015年度から社会実験が始まり、2017年から本格的に運用されるようになった始まったIT重説。すでに始まっているわけだが、ご存じのように賃貸借契約は重要事項説明書だけに留まるものではない。そのため、重説のIT化だけでは足りないわけで、当然だが、続いて2019年10月からは完全にWeb上で完結できる契約に向けての社会実験が始まる予定である。

不動産関係のメディア以外にも多くの媒体関係者が出席した記者発表
不動産関係のメディア以外にも多くの媒体関係者が出席した記者発表

IT重説が社会実験でトラブルがなく、安全な取引ができるとして実装されたことを考えると、契約自体がWeb上で完結する日も間近と考えるのが妥当。それを受けて各社は電子契約を可能にするツールの開発を始めているが、イタンジ株式会社がリリースした「電子契約くん」はそのうちでも先駆的存在である。

「電子契約くん」はインターネットを経由したテレビ会議と電子サインサービスを利用した電子契約システムからなるもので、重要事項説明書、賃貸借契約書はPDFでアップロードされる。入居後もサービス上で更新が可能になるため、ユーザーにとっても、管理会社にとっても手間が省けることになる。

■契約だけを電子化するのではない

しかし、同社のサービスで面白いと思ったのはその拡張性である。電子契約だけが目的ではないのである。まず、ユーザー向けという意味ではこのサービスが不動産『関連』電子契約サービスである点に注目したい。

賃貸借契約時には同時に駐車場や火災保険などの契約も行われるし、引っ越しやライフラインの手配も必要になるが、そこに必要とされる情報はほぼ重複する。だが、これまではそれぞれに別の場所で、別の書類に記載する必要があった。それがもし、ひとつのサービスで完結できるようになったらどうだろう。情報集約には危険もあることは忘れてはならないものの、非常に便利になることは間違いない。

契約の流れとそれぞれの場面で使われるサービスの位置付け
契約の流れとそれぞれの場面で使われるサービスの位置付け

次に管理会社向けという意味では、同社の既存サービスには管理会社向けに自動物件確認システム「ぶっかくん」、Web内見予約システム「内見予約くん」、Web入居申込み受付システム「申込受付くん」がある。そこに「電子契約くん」が加わると管理会社の仕事のかなりの部分が一社のサービス上で完結することになる。

ひとつ、足りないのは実際の内見の自動化だが、それについてもすでに手が打たれている。記者発表ではセルフ内見型新賃貸サイト「OHEYA GO(オヘヤゴー)」(9月24日スタート)についての説明も行われたのだ。2019年5月からスマートロック10万台(!)を無料で提供するキャンペーンが行われているそうで、この利用が進むと入居希望者は自分の好きな時間、タイミングで内見ができるようになり、管理会社はそこに立ちあう必要がなくなる。ユーザーの利便性、管理会社の生産性、いずれも高める結果になるのだ。

■賃貸市場が大きく変わる可能性も

では、こうした方法が広まっていくと賃貸市場にどのような影響があるだろうか。まず、申込み、契約それぞれの時点でその情報が物件情報に紐づけられることにより、おとり広告が減ることが期待できる。業界の健全化に資する可能性があるというわけだ。

賃貸借契約に関わる様々な人たちの情報とブロックチェーン利用のイメージ図。これにより賃貸周辺の業界にも影響、変化が予想される
賃貸借契約に関わる様々な人たちの情報とブロックチェーン利用のイメージ図。これにより賃貸周辺の業界にも影響、変化が予想される

ユーザー、不動産会社それぞれの二極化も想定できる。こうしたツールを使っての効率的な部屋探しを支持する人がいる一方で、物件や周辺の情報が不足しがちであることに不安を感じる人もいるはず。不動産会社も同様に生き残りのために規模、経営方針などでどちらに主軸を置くかを検討するのではなかろうか。それに伴い、仲介手数料、更新料などの見直し、要不要の論議などもあり得よう。不動産会社の淘汰も進むのではなかろうか。

不動産所有者の立場で考えるとどのような不動産会社と付き合うかがこれまで以上に大事になってくると考えられる。また、取引に関わる各事業者が同一のデータで繋がることで、これまで分からなかった家賃滞納者情報などがまとめられてくるかもしれない。

技術革新という言葉以上に様々な変化の可能性を感じる新サービス。今後は同様のサービスも多々出てくるはずだが、どこがそこから抜けていくか。先行者利益があり得るのか、動向に注視したい。

最後にスケジュールだが、サービス自体は2019年7月24日からスタート。社会実験中は書面の交付も同時に行う。制度改革が実施され、法的に可能となった後に紙の書面交付は不要になる予定だ。また、将来、売買でも制度改革が行われた場合にはそれにも対応する予定だという。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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