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10月1日から銀行振り込み手数料が大幅値下げの方針!一律62円に?賃貸オーナーにとってコスト削減の追い風になる?

不動産投資全般/商品・サービス ニュース

2021/03/23 配信

賃貸オーナーにとって、銀行をはじめとする金融機関は非常に身近な存在だ。物件購入のカギを握る融資先であったり、家賃の入金、取引先などへの送金など、銀行なしで賃貸業は成り立たない。

不動産投資とは切っても切り離せない金融機関。この度、送金手数料の引き下げが発表された。
不動産投資とは切っても切り離せない金融機関。この度、送金手数料の引き下げが発表された。

一方、銀行間の送金手数料や振込手数料はバカにならず、回数が増えるほど負担になる。どれだけ減らそうか苦心している人もいるだろう。そんななか、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)と金融庁による発表が話題だ。

銀行間の送金手数料引き下げを受け
銀行の振込手数料が値下げの方針

そんな全銀ネットと金融庁は、銀行間の送金手数料を現行の半額程度に引き下げる方向で調整していることが3月にわかった。

現在は各銀行の個別交渉で決めることになっているが、実情は送金額が3万円未満だと117円、3万円以上なら162円と、すべての銀行が横並びだ。これを10月1日からは、一律で1回62円にするという。各行は個人の振込手数料を値下げする見通しだ。

現状であれば、各行は銀行間手数料に一定のコストを上乗せし、個人の振込手数料を設定している。

三菱UFJ銀行でATMを使い他行宛てにキャッシュカードで送金するなら、3万円未満で275円、3万円以上は440万円の手数料を徴収。三井住友銀行なら同じ条件で、3万円未満なら220円、3万円以上は400円といった具合だ。

ちなみに、ATM経由でも他行のキャッシュカードや現金を使うと手数料は高くなり、インターネットバンキングはATM+自行キャッシュカードと同水準だ。

ただし、ウェブ通帳を使いなど一定の要件を満たすと所定の回数は無料になるといったサービスも銀行によっては提供。一方、窓口を使うと手数料はもっとも高くなる。三菱UFJ銀行と三井住友銀行は他行宛て3万円未満が660円、3万円以上は880円だ。

銀行を使った振込・送金に必ず付きまとう手数料。賃貸オーナーにとって避けられないコスト負担なだけに、引き下げは朗報だ。
銀行を使った振込・送金に必ず付きまとう手数料。賃貸オーナーにとって避けられないコスト負担なだけに、引き下げは朗報だ。

フィンテック企業の成長で
銀行業界には変革の時期が訪れている

全銀システムの開発・保守はNTTデータが請け負い、安全性・信頼性の高いシステムとして稼働してきた。取扱量や加盟金融機関数などにおいて世界にも例がなく、世界各国の関係者の間で「ZENGIN」の名称で広く知られている。

1973年に第1次全銀システムが稼働してから時代の変化に伴い設備投資も積極的に行い、19年11月からは第7次全銀システムが稼働している。

LINEなどフィンテック勢の24時間送金サービスに対抗するため、18年10月からは、平日午前8時30分〜午後3時30分だった全銀システムの稼働時間に午後3時30分以降も稼働する「モアシステム」というシステムを追加。これにより、給与や賞与の振り込みを除く1億円未満の送金は、原則24時間365日できるようになった。

なぜ、大胆な手数料引き下げを検討したのか。まず、現行水準は40年以上据え置かれていて、公正取引委員会は昨年4月、事務コストを「大きく上回る水準」だとして、是正を求める報告をまとめていた。

それもそのはず。海外を見渡すと取引1回あたりの資金決済システム利用料は米国で0.0035ドル〜0.045ドル(0.4円〜5円)、イギリスは0.027ポンド(3.5円)、これらに比べて高額なオーストラリアでも0.39豪ドル(3.5円)と安く、銀行間手数料は存在しない。

これに比べると日本は非常に高水準だ。公正取引委員会は、「全銀ネットの有識者会議が機能していない」「決済システムの取引コストが非公開」「費用構造改善の機会が限定的」といった点を指摘し、ガバナンスの強化や透明性の確保も提言していた。

加えて、フィンテック企業からは手数料の高さやシステムへのアクセスの閉鎖性を指摘されていて、これらを受けて全銀ネットは昨年5月に、全銀システムの効率的な運営やフィンテック企業の接続などについて議論するタスクフォースを設置すると発表していた。この度の発表は、その結果といえるだろう。

銀行は公共性の高い事業であることを理由に独占的な地位を与えられ、運営に疑義を挟む余地はこれまでなかった。まさに聖域だ。

ところが近年は銀行の独占だった送金業務が開放され、「資金移動業」という資格で新規参入が可能になった。イノベーションの推進やフィンテック企業の成長を背景に、銀行の特権的地位を見直す動きが加速している。

いまでは、アプリを使い低コストの送金ができ、銀行を介さずに支払いなどが完結するキャッシュレス決済も急速に普及してきた。

ビットコインなど暗号資産も同様で、低コストで国境をまたいだ送金が実現している。いまは投機的な使われ方がメインだが、今後決済手段として普及していくと、銀行にとっては脅威だ。

こうしたなか、金融機関を取り巻く閉鎖的・独占的な環境を変えていかないと、銀行業界自体の衰退を招きかねない。そう考えると、今回の手数料引き下げは妥当な施策だ。

給与のデジタル払いが解禁の方向
電子マネーで受け取れるようになる?

今年2月に厚生労働省は、企業などがデジタルマネーで給与支払いができるように、規制の見直しを表明した。仮に実現されると、従業員は銀行口座を介さずに資金移動業者が提供するスマホ決済やプリペイドカード、電子マネーなどで給与を受け取れるようになり、企業としても銀行を使わないので振込手数料が発生しない。

背景としてはキャッシュレス化の推進もあるが、外国人労働者の受け入れが進むなか、彼らにとって銀行口座の開設は言語の問題などのハードルが高い。給与デジタル払いが可能になれば銀行口座を持たなくても収入を受け取ることができ、サービスによっては海外送金もスムーズになる。

このように、お金の移動に関する環境は大きく変わりつつある。賃貸オーナーからしても振込・送金手数料が安くなるのは朗報だし、デジタルマネーで家賃のやり取りができるようになれば、入居者に対する利便性アップのアピールになる。こういったイノベーションは大いに歓迎したい。

健美家編集部(協力:大正谷成晴)

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