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高い管理費と固定資産税、アメリカ不動産大家はここが大変だ!

不動産投資全般/海外投資・事情 ニュース

2022/08/22 配信

前回記事でお伝えした通り、歴史的な高騰を見せていたアメリカの不動産市場に変化が見え始めた。8月に入ってから大手メディアやブルームバーグなどの経済専門メディアが一斉に、「不動産市場にクールオフ(冷却)の兆し」「圧倒的な売り手市場から買い手市場にシフトチェンジ」などと報じている。

craftbeermania/写真AC
craftbeermania/写真AC

とはいえ、このドル高・円安の為替市場と金利上昇局面では、新規で今、日本からアメリカ不動産に食指は動きにくいのが現実だろう。逆に、すでにアメリカに物件を所有している日本人大家さんはウハウハなのでは?!

アメリカで最もアツい不動産市場とされているテキサスに物件を所有する大家さんに匿名を条件に話を聞いてみた。

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エマージング・マーケットと言われるテキサス州の大都市郊外に2019年に一戸建てを購入しました。当時は2016-2017年頃に中国マネーが殺到してバブル状態だった異常マーケットが一服して、買い手市場と言われていた時期。売出し価格から5%ほど安い価格で購入することができました。

テキサスでは売り主が売主、買主双方の不動産仲介手数料を支払うことになっていて、こちらに仲介手数料の負担がなかったことも日本と違って得した気分でした。もちろん、その分が物件価格に上乗せされているのですが。

物件はテキサスでごく一般的なプール付きの4ベッドルーム。学区が良いこともありすぐに貸し手がついて、当時の表面利回りは約8%。悪くない買い物だと思いました。

2020年のコロナ禍以降はアメリカ全体の急速な物件価格上昇の波に乗って、毎月ぐんぐん物件評価額が上がりました。2021年末には、購入価格の1.6倍ほどに到達。2年ちょっとでここまで値上がりした訳ですから、初めてのアメリカ不動産投資としては大成功と言えるでしょう。

一年ごとに更新される家賃も更新のたびに値上げして、現在の表面利回りは約10%。ただ、物件の評価額の上昇に伴って固定資産税算出の基となる課税標準額も当然ながら上昇し、実質利回りを押し下げています。もともと、テキサス州は全米でも固定資産税の税率が高いことで知られています。新興市場ゆえにそれがさらに年々上昇するわけです。

逆に、ニューヨークのブルックリンで一棟アパートを運用している知人は「固定資産税のことなんてほとんど考えたことがない」と言っていました。調べてみると、ニューヨーク州は全米で四番目に固定資産税が低いそうです。物件購入の際には固定資産税のことをしっかり考えた運用計画を組むことが大切だと思い知りました。

ニューヨークの典型的なアパート。一棟の固定資産税額はテキサスの一軒家の税額より低い(canon0828/写真AC)
ニューヨークの典型的なアパート。一棟の固定資産税額はテキサスの一軒家の税額より低い(canon0828/写真AC)

物件管理は日系のプロパティマネジメント会社に委託しています。アメリカの不動産管理会社の手数料は、賃料の8%から10%が一般的。これも、日本で所有している物件の倍ですから、負担が大きいと感じています。

さらに急激なインフレで物価の上昇が激しいアメリカ。以前は数百ドルで済んでいたちょっとした修繕も、今は倍ほどの請求書が届きます。アメリカの家って、日本とは比べ物にならないほどすぐに壊れるんですよ。数ヶ月おきに蛇口が壊れた、庭のスプリンクラーが動かなくなった、エアコンの調子が悪いなどの連絡が来ます。

それでもこれまでの収支は明らかにプラス。円安ドル高の為替差益を考えると、含み益は数千万円になります。ただ、物件の売却は全く考えていません。アメリカの不動産市場は成長率の鈍化はあっても、長期的に成長し続けると期待しているからです。

固定資産税が高いエリアということは、学校区や行政サービスが抜群に良く、空室リスクが低いエリアということでもあります。おかげさまで今は属性の良いテナントが入居してくれていることもあり、今後もアメリカ不動産投資について実践で学びながら投資を増やしていきたいと考えています。

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健美家編集部(協力:大崎良子(おおさきりょうこ))

■ 主な経歴

全国紙、大手デベロッパー勤務を経て、不動産ライターに転身。
三代続く不動産投資好き。地方都市の一棟アパートや山林投資を主戦場にしてきた親世代と異なり、都心の区分マンションを中心に投資を続けている。
アメリカを中心に海外不動産にも造詣が深い。

健美家編集部(協力:大崎良子(おおさきりょうこ))

大崎良子

■ 主な経歴

全国紙、大手デベロッパー勤務を経て、不動産ライターに転身。
三代続く不動産投資好き。地方都市の一棟アパートや山林投資を主戦場にしてきた親世代と異なり、都心の区分マンションを中心に投資を続けている。
アメリカを中心に海外不動産にも造詣が深い。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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