法務局は7月28日、現役最古の刑務所である奈良少年刑務所を廃止し、保存・活用のために民間事業者を募ると発表した。
奈良県奈良市にある同刑務所は、重厚なレンガ造りの外観を持つ1908年築の建物で、同時期に完成した金沢、千葉、長崎、鹿児島の施設と合わせて「五大監獄」と呼ばれていた。
その中で、現在でも当時の姿を完全に残している施設は奈良少年刑務所のみ。その歴史的価値は高く、建て替えの話が出た際は地元からの建物保存の要望もあった。
そのような状況を受け、法務省は文化財としての保存に向け文化庁と協議をしていたところ、老朽化が進んでいる建物は耐震性に問題があり、耐震改修費を試算したところ36億円と高額であることが判明。ホテルや博物館などの収益事業が必要と判断し、今回の発表に至った。
施設の所有権は国が持ったままで運営権を民間事業者に設定する制度を使うことになっており、契約した事業者は耐震改修を施したうえで自由な運営ができるようになる。現在、複数の事業者がホテルとしての活用に興味を示しているとのこと。
というような経緯の建物である奈良少年刑務所。受刑者や裁判中の被告が収容されるなど現役で稼動している刑務所で
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