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ポストコロナの投資、奇をてらわない賃貸住宅に存在感

不動産投資全般/不動産 ニュース

2020/06/09 配信

コロナ禍、ポストコロナの不動産投資市場はどうなっていくのか。アベノミクス、2020東京五輪・パラリンピック、訪日客の増加による観光立国、これらを見据えて不動産投資市場も好景気が続いてきたが、コロナ以前の目論見や事業展開を修正せざるを得ない状況になっている。

特にインバウンド需要は壊滅的な状況になった。訪日客年間4000万人、6000万人といった政府の目標が頓挫するとともに、訪日客を見込んだ民泊など宿泊系の収益物件はもはや投資対象としての魅力を失っている。

沖縄県は5月26日、4月の訪日客数について1972年5月の本土復帰後初めてゼロになったと発表した。昨年の外国人客数は25万300人だった。国内旅行客は前年同月比約75%減少し、7万7300人となったが、昨年4月には21万8600人が沖縄を訪れていた。沖縄県に限らず、国内の観光地からは悲鳴が上がる。

宿泊系に限らず、レストランや居酒屋、パブなどの飲食店や雑貨店をテナントとする商業店舗ビルも厳しい。日本フードサービス協会の「外食産業市場動向調査」によれば、コロナ影響を受けて外食全体の4月の売り上げは前年比60.4%と同調査始まって以来の最大の下げ幅となった。緊急事態宣言が全国で解除となったものの客足がコロナ以前まで戻るには向こう1〜2年はかかるとの見方もある。

  • 投資家の潜在意欲は強い

ただ、コロナ禍にあっても投資意欲が減退しているわけではなさそうだ。健美家の「不動産投資に関する意識調査」によれば、投資機会を探る意識が強いことがわかった。売り時か買い時かを聞いたところ、「どちらともいえない」(64.0%)が最多だったものの、今後については、「積極的に購入に動きたい」と「話があれば検討」を合わせると73.2%が前向きな姿勢だ。コロナによる景気後退を受けて物件価格が下落に向かうと見立てて、その過程のどのタイミングで買い付けるかを考えていることを示していると言えよう。不動産調査会社のスタイルアクト(東京都中央区)では、不動産価格は今後1〜2割は下落すると見ている。

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現状、不動産取引が進む環境ではない中で、収益用不動産やベンチャー企業の株式への投資を手掛けるリライアブル・キャピタル・インベストメント(東京都千代田区)の依田泰典代表は、「不動産販売会社は3月以降、投資セミナーなどの集客機会を喪失する影響は大きかった。不動産販売会社は、4月の売上高は例年に比べて半減し、現預金が著しく減って会社が持つかどうか戦々恐々だったところもある。だが、その一方で、個人投資家の投資意欲が底堅かったことを実感もしたようだ」と指摘する。

来場型のセミナーが開催できなかったが、オンラインセミナーでの集客が想定以上だったと漏らす不動産会社は少なくない。日本財託グループでは、昨年の3〜5月に計4回開催した従来の来場型のマンション投資セミナーと比較してオンラインセミナーでの申込者数が約1.9倍、参加者(視聴者数)が約2.6倍(837人)に達したと発表した。オンラインセミナー後の相談件数でも2.1倍の315人だったという。コロナ禍でにわかにオンラインセミナーが市民権を得つつある。

そうした中、前述の依田代表は、コロナ禍を受けて「奇をてらわない、例えば、アパートやマンションといった賃貸住宅など堅実な投資の重要性を改めて印象付けた。賃貸住宅はコロナ禍で最もダメージが少ない」とも指摘する。シェアハウスや民泊など訪日客ブームに肩入れしすぎた投資は禁物だとする。

別の個人投資家は、ブームに乗って3000万円を投じて戸建て住宅を購入して民泊に転用したが需要は全くないといい、民泊向けの改装費用を含めると4000万円超を投じていると嘆く。

  • 大都市部と郊外、投資戦略にデュアル概念

今後の投資エリアの基準も変わりそうだ。テレワークの普及とともに、毎日満員電車に乗って東京都心まで通勤する必要性を感じない経営者やワーカーが増えているためだ。

都心駅近という概念を維持しつつも、郊外で生活利便性の高いエリアでの投資好機が広がる可能性が出てきた。週3日ほど出勤し、残りはテレワークという時代はそう遠くないかもしれない。実際、テレワークであっても仕事が進んでいたことでオフィス面積を縮小する動きが出始めている。

ただし、住宅商品の企画が従来のままでよいわけでない。テレワークに対応するため、自宅のオフィス化に対応した商品企画が求められてくる。つまり、仕事場のスペースを確保することが欠かせない。旧来型の20〜25uのワンルームでは生き残りが厳しい。最低でも30〜35u以上の1 LDK、コンパクトタイプの引き合いが強まる。単身者向けに限らず、実需のファミリー向けでも同様だ。コロナ禍のテレワークでは、家族と一緒で仕事に集中できないといった問題が浮き彫りとなったためだ。

一方でテレワーク限界論も聞かれる。テレワークで一定程度の仕事をこなせることはわかったものの、「実際に人と会うことで得られる空気感や情報が得られない」、「レスポンスが必ずしもよくない」、「他部署とのコミュニケーションが途切れた」などの反応も多いことから、大都市部と郊外を見据えたデュアル対応での投資戦略が欠かせない。

つまり、コロナ以前と違い、都心や大都市部の駅に近い場所といった概念よりも広い投資概念が必要であり、投資機会もその分広がる可能性を持っている。

(取材・文、鹿嶋淳一)

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