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賃貸住宅マーケットの未来は悪くない!?麗澤大学国際研究所客員准教授 宗健氏に聞く

不動産投資全般/専門家インタビュー ニュース

少子高齢化による人口減少という構造問題を抱える日本。賃貸住宅オーナーは市場の縮小に危機感を抱く。適正賃料での満室稼働が難しくなっていく中、賃貸住宅市場はどう変わっていくのか、不動産投資家はどのように対応していけばいいのか。麗澤大学国際研究所客員准教授の宗健氏に聞いた。

宗健PHOTO
【プロフィル】  そう・たけし=九州工業大学卒、リクルート入社。リクルートフォレントインシュア社長・リクルート住まい研究所長など歴任。麗澤大学国際研究所客員准教授。博士(社会工学)。

――まずは賃貸住宅の向こう10年以上を見据えてどのような景色を想像しますか。

「都市別に見ると、東京都心3区(千代田・中央・港)では、2030年までに10%以上の世帯数の増加が見込まれる。一方、人口が20%以上縮小するとの予測も36市・259町村で存在する。市場は二極化する。ただし、再開発やインバウンド需要など市場の拡大余地があり、地方で投資余力は限定的であるものの、高齢化によって自動運転やIoTによる見守りといったニーズが確実に拡大する」

「2030年までのおよそ向こう10年については、国立社会保障・人口問題研究所の推計から判断すると、世帯数の減少幅は概ね人口減少の半分ほど。少なくとも、地方中核都市レベル以上では現在と同じような状況で、賃貸住宅の老朽化も進んでいるため、場所によっては現状よりも不動産市場が活況を呈しているかもしれない」

――そうした中でサラリーマンなど個人投資家に必要なことはなんでしょうか?

「自己資金が必要なことは言うまでもない。一連の不正融資により金融機関の姿勢が厳格化して融資が受けづらい状況にあるが、そもそも自己資金なしでこれまで投資できていた異常な状態が正常化しただけ。また、レバレッジをかけることと自己資金が少ないことは意味が違う。資金効率を上げることがレバレッジであり、例えば500万円の預貯金をすべて叩いて9000万円の物件を購入するのは投資ではなくギャンブル。ひとつ歯車が狂うと破綻に追い込まれるような状況で投資するのはレバレッジとは言わない。この十年ほどを見ると、1980年代終わりからのバブル経済期のような雰囲気がある」

――投資対象と運用方法についてお聞きします。

「土地を保有している地主はやはり有利だろう。たとえアパートを新築したとしても、土地が頭金の代わりとなってレバレッジ効果を発揮する。高い利回りに見えなくても、土地の簿価がゼロに近ければ破綻しない。中古の区分マンションをキャッシュ購入できる人も悪くないと考えている。また、人口減少地域がすべて投資適格外というわけでもない。人口が20%減っても世帯数も20%減少とはならないし、全国的にも持家率の低下によって賃貸需要も増加傾向にあり、品質の良い賃貸住宅ニーズも強まっている。実は賃貸マーケットが縮んでいるように見えてもそうではない。経済も人口動態もマクロ的にではなくミクロ的に見ていくことで投資可能な地域も少なくない」

「運用方法としてはキャッシュフローを潤沢にしておくことが重要。早期返済を考えてキャッシュフローを減らして元本返済を優先するような借り方をすると、事件・事故に遭った時やリーマン・ショックのような大きな環境変化があった時に対応できなくなる。一般の住宅ローンでも同じだが、繰り上げ返済しても融資期間を縮めずにそのままにし、繰り上げ返済しながらキャッシュフローを良くしていくことが大切だ。たしかに支払い総額は多少増えてしまうが、月々の支払い額が少なくなることで手元の資金を増やせる。借入期間の短縮に軸足を置き過ぎて手元資金をカツカツな状態すると、急な資金需要に対応できなってしまう。ストレステストも欠かせず、私としては空室率が20%でも耐えうるようにしておくことをお勧めする。金融機関も潤沢なキャッシュフローときつめのストレステストを施した物件には融資を出すものだ」

――今後の不動産投資について

「投資家は常に学び続けること。そして初心者は、かける手間を惜しまず、小さな投資から始めて最低3年の確定申告を経験して苦労を知ること。サラリーマンなど別に本業を持つ人は時間的に自主管理が難しいのでサブリースを含めて管理を丸投げするのも手立てだが、その管理会社選びも経験して学ぶ。また、現在の賃貸住宅マーケットは過熱気味であり、足もとの市況としては、買い時ではなく今は待機の時、投資資金を貯める時ではないだろうか」

健美家編集部(聞き手・中野淳)

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