総務省の住民基本台帳人口移動報告で東京都の人口が2020年5月と7月に転出超過となり、東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)でも7月に転出超過となったことを受けて、「東京一極集中の流れが変わった」、「地方分散が始まった」といった論調がにわかに出現。
話題になった。不動産会社への問合せ、ポータルサイトの検索数も郊外に集まっているという。本当に流れは変わったのか。株式会社グローバル・リンク・マネジメントが2019年に設立した「グローバル都市不動産研究所(以下、同研究所)」の所長で都市政策の第一人者、明治大学名誉教授市川宏雄氏に聞いた。
論調が偏っている理由は?
同研究所では10月に「コロナによって東京一極集中の流れは変わったのか?~東京都の人口推計と総務省住民基本台帳人口移動報告データから分析~」と題した調査・研究レポートを発表した。
結論から先にご紹介すると、2020年5月1日に総人口が始めて1400万人を突破、それをピークに人口減少が続いてはいるが、総人口から考えると転出超過数はそれほどではなく、東京一極集
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