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SNS集客と独自のリノベーション論で「高家賃と満室」を維持!甲府市の満室大家長田さんの大逆転劇【後編】

不動産投資全般/専門家インタビュー ニュース

2022/03/12 配信

リノベーション費用の安さよりも入居者のQOL重視
特注キッチンと漆喰、琉球畳で差別化

空室率約30%の甲府市で、高家賃&満室経営を維持している長田穣(おさだみのる)さん。前編では賃貸経営を始めたきっかけや、空室率の高いエリアでも満室経営するためのヒントを教えてもらった。後編では、高家賃&満室を実現するリノベーションの中身と、集客戦略を紹介する。

空室率の高い甲府市で、高家賃と満室経営を実現している長田穣(おさだみのる)さん。
空室率の高い甲府市で、高家賃と満室経営を実現している長田穣さん。

長田さんがリノベーションを企画するときにイメージしたのは、ファミリー向け賃貸物件の決定権を持つ20代、30代の女性。「築古」という弱みを打ち消す「古民家カフェ」のような空間をつくった。

特徴的なのは「キッチン」と「壁」、そして「和室」のあしらいだ。設備の古さを感じやすいのは水回り。ただキッチンを交換するのではなく、カフェ風キッチンを製作した。

設備を新しくするだけでなく、風合いにもこだわりオリジナルのキッチンを用意した。
設備を新しくするだけでなく、風合いにもこだわりオリジナルのキッチンを用意した。

「壁」はできるだけ漆喰を使用。自然素材のため化学物質を減らせる上、高い調湿効果が期待できる。また光を反射する効果があるため室内が明るいなど、多数のメリットがある。

ほとんどの壁に漆喰をつかっている。部屋が明るく空気が澄んでいる感じがするということで、入居者にも好評だ。
ほとんどの壁に漆喰をつかっている。部屋が明るく空気が澄んでいる感じがするということで、入居者にも好評だ。

「和室」はあえて洋室化していない。和室の風合いを生かすために琉球畳を使っている。普通の畳より耐久性があり、湿気にも強い。ダニも発生しにくいという。

琉球畳を導入することで和室の雰囲気を崩さず、おしゃれに仕立てた。
琉球畳を導入することで和室の雰囲気を崩さず、おしゃれに仕立てた。

「漆喰は壁紙より高いですし、琉球畳にするよりも洋室に変更したほうが安いです。しかしながら差別化になるし、入居者の住み心地も良いと思います。

コストも長期的に見ればさほど変わりません。例えば、壁紙は張り替えのコストがかかりますが、漆喰はもちがいいです。汚れた場合も表面だけ施工するのなら壁紙より安いくらいですよ」と長田さんは話す。

職人が手作業で漆喰を施工する様子を動画におさめてSNSで紹介。リノベーション品質をPRすることにつながっている。
職人が手作業で漆喰を施工する様子を動画におさめてSNSで紹介。リノベーション品質をPRすることにつながっている。

リノベーション資金の調達には小規模企業者小口資金を利用している。これは市区町村と金融機関が連携して行う融資制度。リフォーム費用の9割は融資を受けている。

金利は2.2%だが、年1回、甲府市から利子補給として1.2%キャッシュバックされることから、実質的な金利は1.0%だ。

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リノベーションプランは200万円と100万円の2パターン。こちらは200万円かけている部屋。
リノベーションプランは2パターンあり、こちらは上位グレードのもの。
こちらはリノベーション費用を100万円に抑えることで入居者に還元するタイプの部屋。IKEAの家具も効果的に使っている。
こちらはリノベーション費用を抑えることで入居者に還元するタイプの部屋。IKEAの家具も効果的に使っている。

「築年数」「家賃」ではなく
「おしゃれ」「リノベーション」で自然検索流入を狙う

ターゲットに刺さるコンセプトのリノベーションで、周辺物件と徹底的に差別化をしても、それだけでは入居は決まらない。なぜなら、不動産賃貸サイトを使うユーザーは「築年数」や「家賃」を検索軸にしているからだ。

「いくらリノベーションをしていても、築古というだけで不動産賃貸サイトで探しているユーザーには弾かれてしまいます。それなら「おしゃれ」「リノベーション」などといったキーワードから見つけてもらおうと考えました」

現在の集客メディアは、物件ホームページとInstagram、Twitter、YouTube。「おしゃれ」「リノベーション」キーワードを盛り込みながら地道に情報発信を続けた。

その結果、不動産賃貸サイトからの集客は全体の2割で、残りはホームページやSNSからの集客となっている。

問い合わせがあった場合は、長田さん自身が物件の見学会を開催し、入居を検討している人に説明を行う。見学のお礼に1500円分のギフト券をプレゼントし、その後の追客はしない。

「敷金礼金なし、フリーレント2カ月、仲介手数料もありません。だから、『浮いたお金を引越し代や生活費にできますね』と伝えるだけで十分です。

実際に見学会にいらした方は8割方決めてくださいます。新しいお部屋での生活をイメージしていただくことがポイントですね」

満室を維持するためにはパートナーとの
信頼関係の構築が不可欠

満室経営のためには 金融機関、管理会社、ガス会社など賃貸経営のパートナーとの関係構築も欠かせない。

例えば、リノベーションが完成したときは金融機関の融資担当者を現地に招いて、感謝を伝える。空室が全て埋まったときは、人気のケーキを購入して管理会社に持参して感謝を伝える。ガス会社が提案する設備も、入居者にメリットがありそうなら導入する。

パートナーに無理強いをするのではなく、一緒に利益を享受できる関係を築くことが満室経営の秘訣。しかも何か困ったことが起きたときも、すぐに対応してくれるのだという。

「ガス給湯器が壊れたときも対応してもらえました。これだけ品不足の中、迅速に手配していただけて大変ありがたかったです」

長田さんの物件の近くにリニアの新駅ができるという話がある。金融機関への返済もあと10年もすれば終わる。賃貸経営拡大の好機のように思えるが、長田さんは今のところ考えていないそうだ。

「30年、40年で物件を建て替えるのは日本くらいで、海外には築100年の賃貸物件もあります。SDGsの観点で考えても、建物を直しながら住み続けられたほうがいい。

建築会社に聞いたところ、うちのアパートも50年、60年は余裕で使えるとのこと。そうであれば、今の品質を維持・向上させながら50年、60年と質の高い賃貸経営をしていきたいです」

資産拡大よりも、事業のクオリティを追求していく長田さん。その取り組みには、空室率が高いエリアでも満室を維持するためのヒントが詰まっていた。長田さんはホームページでも、ご自身のノウハウを提供しているので、気になる人は参考にしてほしい。

健美家編集部(協力:外山武史(とやまたけし))

■ 主な経歴

SUKETTO合同会社代表
2009年からフリーランスで広告制作・編集執筆を行い、2020年に法人化しSUKETTO合同会社設立。
1年間にインタビューする人数は100名以上。経営者や不動産投資家をはじめ、会社員や美容師、農業関係者など多種多様な人の声を聞くことをライフワークとしている。
不動産関連では足立区や川口市をテリトリーとして、常に情報を集めている。
保有資格:宅地建物取引士。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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