2018年も残すところ2週間余り。今年の不動産投資業界を振り返ると、収益不動産向けの不正融資の発覚やサブリース事業者の倒産、大手アパートメーカーが建設した賃貸住宅の界壁施工が不十分だったりと、なにかと世間をにぎわせるトピックが多かった。
個人向けの不動産投資市場では、信用収縮が始まり新規融資の審査が厳しくなっている。
ただ、不動産投資市場全体としては好調に推移した1年といってよい。特にJリート市場は、前年の動きとは違い価格が高いにもかかわらず積極的な物件取得に動いている。
今後の投資市場を占う上で、いまや日本の不動産の最大の買い手となったJリートの存在は無視できない。今後のJリート市場の動向から2019年の不動産投資市場の見通しを探ってみたい。
金融機関の融資姿勢などに警戒感を強めている投資家も少なくないが、Jリートでの運用資産額を取得価格ベースで見ると、2018年上半期で17.2兆円となって、2017年末から8000億円ほど増えて昨年上期を上回り、2016年上期と同水準にまで回復した。
Jリート市場は、潤沢なキャッシュフローを生み出す運用物件を新しく購入することと、既存物件の賃料上昇の両輪がう
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