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不動産投資マーケットは潮目?相次ぐ問題で融資は収縮も、経済動向を見極めればビシネスチャンス到来か?!

不動産投資全般/市況 ニュース

国土交通省が5月31日に発表した4月の新設住宅着工戸数を見ると、前年同月比5.7%減の7万9389戸となり、季節調整済年率換算値では93万1000戸。持ち家は同じく9.2%増で7カ月連続の増加となったものの、貸家については前年同月比16.7%減と大幅に落ち込み、8カ月連続のマイナスとなっている。

日本総合研究所の予測では、新設住宅着工戸数は、2019年に消費増税前の駆け込み需要の影響で96万戸程度に増加したあと、2020年には89万戸、2030年には87万戸とゆるやかに減少していくとしているが、それを上回りそうな勢いだ。

イメージ写真
▲写真はイメージ(都内)

直近の賃貸住宅市場は、かぼちゃの馬車を端緒に発覚した不正融資問題に加え、施工不良問題などもあり、不動産投資家向けの融資が絞り込まれている。特にサラリーマン大家にとって厳しい状況だ。スルガ銀行、西武信用金庫、レオパレス21、大和ハウス工業……など相次ぐ不正融資と施工不良問題は、個人投資家が動きにくい環境を作り出した。

金融庁は「投資用不動産向け融資に関するアンケート調査」の結果、一棟向け(土地・建物)融資を住宅ローンの延長と捉え、給与所得を返済原資の一部として返済能力を判定したり、法定耐用年数を大幅に超える期間で融資を行う金融機関がある旨指摘した(令和元年5月13日付当ニュース「「令和」時代到来!銀行融資はどうなる?「「1法人1物件スキーム」は終焉か?!」で既報)。

また、顧客の財産や収入がわかる資料を、投資物件を販売する事業者(紹介業者)経由で入手する場合、原本を必ず確認する銀行は25%、信用金庫・信用組合で31%にとどまり、インターネットバンキングの預金残高を、必ず表示画面の原本から確認するのは銀行で11%、信用金庫・信用組合で7%に過ぎなかった(平成31年4月20日付当ニュース「金融庁が530の金融機関を調査。通帳など原本確認はわずか18%」で既報)。

レオパレス21のアパート施工不良については、外部調査委員会が組織的で全社的なものだったと認定した(令和元年5月30日付当ニュース「レオパレス施工不備問題「全社的・組織的と認定」で外部調査委員会が最終報告」で既報)。全棟調査対象3万9085棟のうち4月末現在で調査済みは約半分。調査のたびに新たな不備が発覚してきただけに今後もどの程度まで施工不良が拡大するか読めないのが現状だ。

大和ハウス工業は、4月に公表した(「戸建住宅・賃貸共同住宅における建築基準に関する不適合等について」)不適切建築について、5月31日に外部調査委員会を設置したと発表した。再発防止策を含めた最終報告書を6月中に作成する。

収益不動産マーケットを取り巻く環境の悪化は、事業者側のコンプライアンスの欠如とともに、投資家側(家主)の経営のリスクに対する認識・理解が不十分なことが相まって招いたことは否めない。

サラリーマン投資家のマーケットに対する現状認識として、「一定の現預金を持っていないと融資の土台にも乗らない。金融機関の審査には非常に厳しいものがある」との声が増えてきている。投資実績が申し分ない税理士のA氏は、「私も資産を増やしていきたいので金融機関を当たるが、本当に厳しい。特に地銀や信金は、土地を持つか、現預金を持ってないと融資を受けられない」と漏らす。

サラリーマン投資家が融資を引けない状況が続くと、売買市場が凍り付いてしまいかねない。もっとも、物件が動かなくなると価格は下落(利回りは上昇)し、買い場が訪れそうだ。銀行の収益環境が悪いだけに、とりわけ地銀や信金といった地域金融機関が投資家を選別しながら融資姿勢をやや緩和し、投資家側の二極化が進むと見られている。融資サイドは不動産の担保力を重視する。

また、実需向けの住宅ローン「フラット35」を投資用に振り向けていた問題では、低所得者層に浮き金を作らせるビジネスモデルだと糾弾されているが、住宅金融支援機構は、ローンが目的外に使われれば全額返済が原則だとしている。

競売市場に詳しいワイズ不動産投資顧問の山田純男社長は、「実需でないものは一括返済させると言っているが、これを一括返済しろといってもできないのが実際のところ。この物件が競売市場に出てくるのではないか」と指摘する。

現状をミクロで見れば、2018年3月期決算で不動産大手が過去最高益をたたき出すなど、個別企業の業績は好調であった。だが、今後の展開をマクロで見ると、空室率や賃料水準、価格指数といった不動産関連の各種指標は遅行性が強く、実体経済の動向から目が離せない。不動産業に限らず、上場企業の営業利益、経常利益が過去最高を塗り替えたという記事も相次いだ。しかし、米中貿易戦争に落としどころが見つからない中で日米の株価は下落に向かっている。

長らく続いているゼロ金利。不動産投資は、融資によってレバレッジを効かせることがほとんどである。金利と不動産価格の相関性には諸説あるが、金利上昇によってレバレッジ後のスプレッドとリターンが変わることを考えると、不動産価格が下落(金利は上昇)するのなら、投資から手を引こうと考える層もいるし、逆に買いのチャンスだと資金投入する層も出てくる。金利の変動と不動産価格の相関性を感じ取れば、それをビジネスチャンスと思う人、あるいは様子を見る人の動きが出る。

経済全体で見ると、わが国の金利上昇には2つの場面が想定される。1つ目は、世界経済の好況に伴う各国の金利上昇に合わせた局面(良い金利上昇)である。もう1つは、世界が低金利を維持しているのに、日本だけがなんらかの理由で金利を上げなければいけない局面(悪い金利上昇)である。

日本の国債は、アベノミクス以前から減ることなく発行されてきたことで、残高が積み上がっている。財政赤字に対する経済学的評価には諸説あるが、足もとでは、円はドルに並ぶ安全資産だとして、資金が流れ込んでいる。円に対するマーケットの評価が変わり、日本だけ金利が上がってしまうと、マーケットも混乱に陥る可能性は高い。不動産投資マーケットは潮目を迎えているのかもしれない。

健美家編集部

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