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コロナで不動産の不良債権化の懸念?不動産投資家への影響は?

不動産投資全般/市況 ニュース

2020/05/26 配信

新型コロナウイルスが猛威をふるい不動産市場にも悪影響を及ぼしそうだ。賃貸市場では、住宅の借り主が収入減により家賃が支払えなくなる恐れが高まっている。

こうした懸念を受けて、法務省は5月22日、同省ホームページに新型コロナウイルス感染拡大の影響で家賃が支払えなくなった事業者や物件オーナーの相談にQ&A形式で答えるページを開設した。

その中で賃料の支払いが滞った場合について、通常ならば3カ月滞納すると大家と入居者の「信頼関係が破壊された」と見なされて立ち退き請求が行われるが、新型コロナウイルスのケースでは、「直ちに退去義務が生じるわけではない」などとし、「3カ月程度の家賃の不払いでは、立ち退き請求が認められないケースも多いと考えられる」との見解を示している。

今回のような特異な事情では、信頼関係が破壊されていない方向に作用するとの視点である。

再入校不良債権@

◆住宅ローンの相談が激増

コロナ解雇は増えている。加藤勝信厚生労働相は5月22日にコロナ感染影響で解雇や雇い止めが見込まれる労働者が21日時点で1万835人になったと発表した。

厚労省によれば、解雇人数は2月に282人だったが、徐々に増えて3月に835人、4月に2654人、5月は21日までで7064人になっている。特にホテル・旅館などの宿泊業や観光バスなどの旅客運送業、飲食業などで目立つ。

特に宿泊業の雇用不安は8割超に達する。公益財団法人日本生産性本部が5月22日に発表した「新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす影響に関するアンケート調査(第1回・働く人の意識調査)」によれば、雇用不安を感じている人が47.7%とほぼ半数に上り、このうち宿泊事業では85.7%、飲食サービスでは75.6%となっている。同調査では、調べた19業種のうち10業種で「不安」とする回答が半数を超えている。

こうした働き手の収入が途絶えてしまえば賃料が支払えず、収益物件を運用する貸し手側の資金繰りも悪化し、銀行にローンが支払えない悪循環に陥る。賃貸市場にとどまらず、分譲住宅にあっても同様だ。職を失えば、住宅ローン返済が滞る。

いずれにしろ、投資物件でも実需の物件でもデフォルト(債務不履行)の危険がじわじわと強まっている中で、不動産の不良債権化がデフレスパイラルに導きかねないとの懸念も台頭し始めている。

◆物件所有者の政府支援も欠かせず

不動産流通競売協会の青山一広代表理事は、「現在、住宅ローンの相談が激増している。コロナの影響によるローン支払いの滞りについては、金融機関もリスケに応じるため、住宅ローン破綻の競売物件数の急増はないと考えられる。ただ、その一方で中小企業の倒産による債務清算競売が増加し、結果的にコロナの影響次第では競売物件の総数を押し上げる可能性はある」と指摘する。

ちみなに、緊急事態宣言により現在競売の開札が中止となっているが、今年の3月までの3カ月間の実施状況を見ると、競売市場への出品状況は東京都が1521件、大阪府が1508件となっており、11年ぶりに増加に転じていた。コロナ影響以前にすでに景気に対する不安がひたりと近づいていたことを感じさせる。

また、ワイズ不動産投資顧問によれば、東京地裁本庁の開札対象物件数は、2019年通期に784件あり、1件当たりの落札金額は平均4902万円だった。今年1〜3月は173件で同3161万円となっている。

◆倒産続出すれば年末以降に競売増か

再々入稿不良債権A

自民党ちんたい支部連合会は、コロナ拡大に伴い「住居確保給付金の支給期間の延長並びに支給額を引き上げる」ことを要望している。大きく次の3つの視点を訴えている。

@家賃の支払いが困難な人に既存制度での支給期間を1年間に延長するとともに月額一律で1万円引き上げる

A収益が大幅に落ち込んだテナントに対して持続化給付金のほかにテナントが銀行からの融資返済で家賃など固定費分を国が負担する

B不動産所有者や賃貸管理業者などに対し、政府系・民間金融機関は債務条件の変更、新規融資では元利・金利の1年間の返済猶予と融資上限の緩和、貸し剥しの防止、金利の減免―というものだ。

梶山弘志経済産業相は5月22日に中小企業を支援する「持続化補助金」の上限を現在の100万円から50万円上乗せして150万円にするととともに、補助率を経費の3分の2から4分の3に引き上げて同日から申請を受け付けると発表した。

中小破綻をいかに食い止めるかが不動産の不良債権化を防ぐ大きなポイントだ。そうでなければ、コロナ競売が年末から来年年明けあたりから続出する可能性も少なくない。

(取材・文、鹿嶋淳一)

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