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財政悪化…。コロナ対応で国の借金964兆円に!金利上昇すれば不動産投資家の月額返済大幅アップの懸念?

不動産投資全般/市況 ニュース

2020/07/09 配信

日本の国債残高、GDPの1.7倍に
「持続化」「家賃支援」給付金などで支出拡大

日本財政の「借金頼み」が加速している。新型コロナウイルスの感染拡大による国内経済の落ち込みを防ぐため、政府は2回にわたって補正予算を編成。日本の国債残高は964兆円と、国内総生産(GDP)の約1.7倍に膨張した。

心配されるのは、財政悪化への懸念から「国債売り」と「金利上昇」の圧力が強まることだ。融資金利にも上昇圧力が波及し、かりに1億円の融資金利(3%)が、5年目に8%へ急騰すれば、月当たりの返済負担が26万円、跳ね上がるという試算もある。不動産投資家にとって、他人事ではない。

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日本の住民全員に現金10万円を給付、新型コロナの影響で売り上げが激減した事業者に最大200万円の「持続化給付金」や最大600万円の「家賃支援給付金」…。

政府は、新型コロナによる日本経済への打撃食い止めるためのこうした政策を、2020年度第1次補正予算と2次補正に数多く盛り込んだ。

そして、その財源をまかなうための国債(国の借金)発行額は1次、2次合わせて57兆6000億円に。20年度当初予算の分も合わせると、90兆2000億円に達した。歳出総額160兆3000億円のうち、なんと半分以上が借金でまかなわれたことになる。

この結果、国債の発行残高は964兆円で、GDP比169%に。麻生太郎財務相は、「極めて厳しい財政状況になっているのは確か。しかし、やらなければ、もっと経済が落ち込むことになりかねない」と話している。

米格付け会社が格付け見通しを下方修正
レバノン、アルゼンチンは国債デフォルト

もちろん、新型コロナという非常事態を前に、今は支出を惜しまず対策を打つべき時といえる。しかし、国債の増加に対して、財政悪化の懸念が強まりつつあるのは事実だ。

米国の格付け会社S&Pグローバル・レーティングは6月、現在、上から5番目の「Aプラス」としている日本国債の格付けの見通し(=格付けの中長期的な方向性)を、「ポジティブ」から「安定的」へと下方修正した。

新型コロナ対応のための国債の大量発行を踏まえた判断だ。今後、新型コロナが収束せず、対策が長引いて財政の悪化した状態が続けば、同社は日本国債の格下げに踏み切る可能性がある。そうなれば、日本国債に対して「売り」の圧力が強まり、国債価格の下落と金利の上昇につながりうる。

市場関係者の間では「日本経済の悪い状態がこのまま続けば、政府が3次補正を編成するのでは」との観測も上がっている。そうなれば、日本の財政悪化懸念はさらに強まることになる。
ちなみに、国債の「信用度の低下」を示す例はいくつも出ている。

たとえば、日産自動車のカルロス・ゴーン元会長が逃亡した先として知られるレバノンは3月、外貨建て国債を償還することができず、初めてのデフォルト(債務不履行)に陥った。アルゼンチンも、新型コロナなどで財政が圧迫され、14年以来、9回目のデフォルトとなっている。

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アルゼンチンは2014年以来のデフォルトに

財政信認悪化で融資金利の上昇圧力
5年目に金利5%↑で月返済「42.1万円→68.6万円」

では、日本財政の悪化懸念が果たして不動産投資家にどう影響してきうるのか、改めて説明しよう。

先ほど述べたように、日本の借金が膨らみすぎて返済できないのではないか(つまり、国債を償還できないのではないか)という疑念が強まれば、当然、国債を保有している投資家は売り急ごうとするし、新たに買おうする投資家もいなくなる。この結果、国債の価格は下落し、金利は急上昇することになる。

一定のタイムラグはあるだろうが、国債の金利が上がれば、民間金融機関の貸出金利の上昇にも波及してくる。
不動産投資家は、どれくらいの負担増を覚悟すればいいのか。
たとえば、1億円の融資を受け、30年間、金利3%で借り続けていたとすれば、当初、月あたりの返済額は42万1604円だ。かりに5年目に金利が急騰し、8%になったとすると、5年目からの返済額は68万6193円と、一気に26万円以上、跳ね上がる。キャッシュフローが回らず、苦しくなるオーナーも多数でてくるだろう。

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もちろん、これは単純な条件設定のシミュレーションだ。ほかの諸条件や、国の政策などを考えると、いきなり5%も金利が上がることはないかもしれない。

しかし、どんな想定外のことが起こるか分からないのを教えてくれたのが今回の新型コロナだ。21世紀にもなり、伝染病で世界中の社会や経済を破壊されるなど、だれが想定しただろう。最悪の事態も念頭に置きながら、今後の投資戦略や融資戦略を考えていきたい。

取材・文 小田切隆

【プロフィール】 経済ジャーナリスト。長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。ニュースサイト「マネー現代」(講談社)、経済誌「月刊経理ウーマン」(研修出版)「近代セールス」(近代セールス社)などで記事を執筆・連載。

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