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GDP戦後最悪27.8%減、年内に景気「二番底」も!オーナーは家賃滞納、退去に注意せよ!

不動産投資全般/市況 ニュース

2020/08/21 配信

新型コロナで消費が消滅、輸出も激減
マイナス幅はリーマン・ショック直後を上回る

内閣府が7月17日に発表した2020年4〜6月期国内総生産(GDP)速報値は、同じペースが1年続くと仮定した年率換算で前期比27.8%減となり、戦後最悪のマイナス幅を記録した。

新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛などで消費が大幅に落ち込んだことなどが理由だ。さらに恐いのは、複数のエコノミストが、感染の再燃で年内に景気の「二番底」が来るかもしれないと予想していることだ。企業業績の悪化が入居者の家賃滞納や退去などにつながりかねず、不動産投資家は警戒したい。

大阪・道頓堀も、新型コロナの影響で人が消えた
大阪・道頓堀も、新型コロナの影響で人が消えた

「成長軌道に戻すことができるよう、経済財政運営に万全を期す」

西村康稔経済再生担当はGDP発表にあたって出した談話でこう述べ、GDPの落ち込みに対処していく考えを示した。

マイナス成長となるのは、消費税率が10%に引き上げられた19年10〜12月期から数えて3四半期連続だ。マイナス幅は、世界的な金融危機をもたらしたリーマン・ショックが発生した直後の09年
1〜3月期の年率17.8%減を上回り、戦後最悪となった。

今回のGDPの落ち込みの要因をみると、大きく分けて2つある。
一つは、政府の緊急事態宣言を受けて、消費者が外出を控えたり、飲食店や小売店が営業を自粛したりしたことで、GDPの半分以上を占める「個人消費」が落ち込んだこと。

もう一つは、日本政府の「自粛要請」より厳しい「ロックダウン(都市封鎖)」で海外経済が冷え込み、日本からの「輸出」が激減したことだ。インバウンド(訪日外国人客)が「蒸発」し、輸出にカウントされる「インバウンド消費」がなくなったことも大きかった。

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実際、GDPの中身を数字でみると、個人消費は前期比8.2%減に。マイナス幅は、消費税率を5%から8%に引き上げた影響を受けた14年4〜6月期の4.8%減を超す大きさとなった。

輸出は18.5%減。先ほど述べたように、自動車などの輸出が大きく減り、訪日客による消費もほぼなくなった。

コロナ感染が再燃中、再び緊急事態宣言も?
米中貿易摩擦は日本からの対中輸出のリスクに

気になるのは、今後の経済の先行きだ。大半のエコノミストは、7〜9月期のGDPは前期比でプラスに戻るとみている。マイナス幅が大きかった4〜6月期の「反動増」となるからだ。

問題は、その後の10〜12月期がどうなるか。複数のエコノミストは再び景気が悪化し、GDPが前期比でマイナスに陥るのではないかとみている。5月か6月に景気がいったん底を打ったとみているが、10〜12月期に景気がもう一度、底を打つ「二番底」が来るのと予想しているのだ。

大きな理由は、国内外で毎日の感染者数が高止まりし、感染再拡大の様相をみせているからだ。再び国内で緊急事態宣言が出されたり、海外でロックダウンされる都市が増えたりすると、消費や輸出が再び大打撃を受けるのは不可避だ。

また、米国と中国の貿易協議が延期されるなど、米中貿易摩擦が再燃する動きも出ている。中国経済にとって米国との摩擦は逆風なだけに、対中輸出が多い日本にとっても、大きなリスクとなる。

倒産件数は拡大中、全国で420件に
政府、自治体の新たな支援策に注意を

これを踏まえて、不動産投資家はどんなことを頭に入れておけばいいのだろうか。

一番大きいのは、企業や零細事業者の経営が苦しくなり、従業員が入居先の家賃を滞納したり減額を求めたり、入居先から退去したりといった事態が広がることだ。

経済が悪化すれば、家賃滞納や退去の問題が出てくる
経済が悪化すれば、家賃滞納や退去の問題が出てくる

大企業であっても業績が悪くなれば、社員に対する各種の手当やボーナスを減らさざるをえなくなる。そうなれば、その社員は、より家賃が安い物件へ転居したりするようになる可能性がある。
中小企業や零細事業者なら倒産することもありえるので、最悪、従業員が入居先から夜逃げすることになりかねない。

実際、東京商工リサーチの調査では、8月18日午後5時現在、新型コロナ関連の倒産は全国で420件に達した。都道府県別の最多は東京都の109件、2番目が大阪府の41件、3番目が北海道の22件だった。ちなみに高知県のみが唯一、倒産0件となっている。

この調査は負債1000万円以上が対象なので、もっと規模の小さいケースを含めれば、件数は非常に多くなるだろう。
このほか、ビルなどに入る飲食店、小売店なども経営が苦しくなり、テナント料の減額要求や滞納、退去などが発生するかもしれない。

こうした事態に備え、オーナーは可能な限り資金を手元に積んでおき、財務に余裕を持たせておいたほうがいいだろう。

また、経済悪化の兆しがみえれば、政府や自治体などは新たに予算を組んで、家賃補助などの支援策を再び打ち出すことを検討するはずだ。情報を逃さないよう、日ごろからニュースには敏感になっておきたい。

一方、日銀は当面、大量に国債を買い入れて市場にお金を供給し、短期金利をマイナスに維持する大規模な金融緩和策を続けるはずなので、融資の金利は低めに抑えられるはずだ。融資を引っ張って物件を買うことができる人には、一つのチャンスといえるだろう。

ただ、利益を出すには、しっかり入居者と家賃を確保することが必須だ。先ほど述べたような家賃滞納などのリスクは、しっかり頭に入れておきたい。

取材・文 小田切隆

【プロフィール】 経済ジャーナリスト。長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。ニュースサイト「マネー現代」(講談社)、経済誌「月刊経理ウーマン」(研修出版)「近代セールス」(近代セールス社)などで記事を執筆・連載。

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