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値下がりしない不動産価格。企業放出の大型不動産、外資勢が拾い上げ取引活発が要因

不動産投資全般/市況 ニュース

2020/12/09 配信

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▲三井不動産は、TOBにより東京ドームを子会社化することを決めた

新型コロナウイルスの影響により、企業各社がバランスシートを軽くする動きが活発化している。

日本電気(NEC)は10月29日、自社で保有する相模原事業場の土地を不動産大手のヒューリックに売却してリースバック契約で賃借すると発表した。経営資源の有効活用と財務体質の強化を図るため、保有資産の見直しを行ったという。

三井不動産は11月27日に東京ドームを TOB(株式公開買い付け)で取得することを決めた。約1000億円で完全子会社化する。三井不は12月8日、買収に関して東京ドームの大株主である香港の投資ファンドが賛同する意向だと発表した。

東京ドームは、スタジアムや商業・ホテル、アトラクション、読売巨人軍の本拠地であるスタジアムなどの施設を保有している。

構造改革を進めているエイベックスが東京都心の本社ビルの売却を検討していることもわかった。娯楽・レジャー関連や飲食、宿泊などがコロナの直撃を受けて収益が大きく落ち込んでいることで企業が保有不動産を手放す動きが顕在化し始めているようだ。

◎安定稼働の集合住宅、物流施設が人気

これらの大型不動産の買い手は、不動産大手や外資勢ファンドなどだ。日経新聞が12月3日に報じたところによれば米手投資ファンド大手のブラックストーン・グループが日本国内のオフィスビルや商業施設などを1100億円ほど投じて一括購入している。

とりわけコロナ禍での大型不動産取引を主導している。不動産サービス大手のJLLは、今年1〜9月の商業用不動産の取引額は東京が世界で最も多くなったとしており、不動産に対しての直接投資の比率で海外投資家が高いのが特徴だと強調する。

その海外投資家比率を見ると、リーマン・ショック前年の2007年に34%を占めて、2008年に27%、2009年に10%、東日本大震災のあった2011年は9%までに落ち込んだが、今年1〜9月期は38%とリーマン・ショック前年の不動産ファンドバブル期を上回っている。

JLLリサーチ事業部ディレクターの大東雄人氏は、
「外国人が東京の不動産を購入している。安定稼働の物流施設や賃貸住宅に資金が集まっており、住宅アセットをバルクで購入する動きが海外投資家で堅調になっている。引き続き日本の不動産を購入する資金が流れ込む」
と説明する。

同社では、海外投資家の注目度が高い上位5エリアとして、東京都心5区、東京23区、大阪都心3区、首都圏、福岡圏を挙げている。特に外資の大阪に対する意欲が高まっているのが特徴だとする。

大阪圏の投資割合は、過去に10〜15%ほどだったが、2019年と今年1〜9月を見ると、約2割まで拡大している。

◎東京、大阪、福岡への資金投下が加速

特に大阪と福岡の需給ひっ迫は東京を上回っており、オフィスビルの賃料上昇率をボトム水準から見ると、東京が19.0%と2割ほどだが、大阪が39.1%、福岡が40.6%と4割のアップ率を見せている。JLLの河西利信社長は、
「大阪と福岡では、大型の不動産投資に関する水面下の動きは圧倒的に外資系が多い。ある意味、外資の方が日本勢よりも地方都市を中立的に見ているのではないかと思う」
と分析する。

安倍政権誕生に伴う経済政策アベノミクスと2020年東京五輪・パラリンピック開催が決まった2012年、2013年以降から投資資金が利回りの高いところに流れ始めたが、足元コロナ禍でオフィスビルへの投資が選別化を強める中で、賃貸住宅や物流施設、データセンター、高齢者向け住宅、学生寮、セルフストレージ、メディカオフィスビル、教育施設、病院といった代替資産(オルタナティブアセット)が投資対象として世界の潮流になりつつあるという。

こうした外資勢の積極投資により、コロナ禍で業績が振るわない企業が相次ぐ中であっても、また個人消費が落ち込んでいても不動産価格が高止まりする要因となっている。赤字等に苦しむ企業にとっては、『高値で売却できるうちに・・・』との判断が働くことは想像に難くない。

外資勢が保有不動産を手放そうという動きを後押ししそうだ。

(鹿嶋淳一)

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