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東京五輪後も上がり続ける不動産価格。緩和マネーと投資家の意識が上昇スパイラルを生み出す。

不動産投資全般/市況 ニュース

2021/12/01 配信

東京オリンピックが終わると不動産価格は下げに転じる、不動産価格のピークは東京オリンピックの2、3年前まで、というような見方をする専門家が五輪開催決の2013年9月以降によく見られたがその見方は大きく外れている。コロナ禍で危ぶまれた五輪開催も1年延期して今年とりあえず行われたが、現在の不動産価格が落ち込む様子は見られない。

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健美家でも11月18日に「不動産投資に関する意識調査」を発表しているが、投資用不動産価格は1年前よりも「価格が上昇している」との回答が69.2%となっている。「変動はない」(27.5%)を合わせると、96.7%が今の取引価格が高いと感じている。

しかし、その状況下でも今年4月以降に物件を購入した投資家の約半数が「現金で購入した」と回答しており、その割合は48.2%と過去最高となっている。手元資金が豊富な投資家が物件を買い集めている様子が窺える。

続くピーク状態、投資家は新規投資に積極姿勢

日本不動産研究所の調査を見ても投資意欲が健在であることが浮き彫りとなっている。同研究所が11月25日に公表した「不動産投資家調査(10月現在)」で今後1年間の投資に対する考え方を聞いているが、その回答は「新規投資を積極的に行う」が95%を占めている。前回4月現在から1ポイント上昇した。「当面、新規投資を控える」との回答は5%となり、前回調査から2ポイント低下するなど投資家の強い気姿勢を改めて示した。

マーケットの循環的な動き、今後の市場サイクルの動きとしてピークにあると分析しているが、そのピーク状態が半年後も続くと予測している。賃貸住宅一棟の期待利回りについては、東京・城南地区のワンルームが前回比0.2ポイント低下し、4.0%となっている。このタイプは、コロナ前の2019年10月調査以来4回連続で4.2%が続いたが、2年ぶりに変化が見られたという。ファミリータイプも同じように0.1ポイント低下して4.2%の期待利回りだった。

売り主と買い主の価格目線が合わない状態

「東京23区の不動産価格が下落に転じる、価格調整が本格化する要素が見当たらない。天災や戦争が起こらない限り価格が下がることはない」(都内の富裕層向け不動産仲介会社)との見方が強い。売り主としては「まだ価格が上がるのでは……」との気持ちが強いことで投資物件を探している買い主との価格目線が合わない状態が続いているという。

東京23区では投資対象となる物件の品薄感が強い中で、割安な物件が市場に出るとすぐに買い手が付く。

「周辺の取引価格の相場が1坪当たり300万円前後の場所で200万円ほどの物件が出るとインド人がすぐに購入した。この物件は50〜60坪の敷地の戸建て住宅だが、所有者が売り急いでいたこともあって掘り出し物件になった」(江東区内の仲介事業者)。

東京区部では、住宅地として人気が根強い城西・城南地区に比べて割安感のあった城東地区でも30坪に満たない土地が億に達する取引が相次いでいるという。

地べたを持つ強さが際立っている。都心ではその傾向がさらに強く、50uの借地が6800万円であったり、47uのコンパクトマンションが1億1400万円で取引されたり。潤沢な資金を持っている投資家が活発に動いている。

目線は利回りより云々よりも買えない焦りが増している

新型コロナの感染爆発による影響は不動産のタイプによっても違っている。オフィス、都心型商業施設、郊外型商業施設、ホテルはネガティブな影響を受けているが、賃貸住宅や底地はネガティブな影響をあまり感じていない。コロナ収束後の回復見通しでも賃貸住宅や底地は「いち早く反転回復する」との見方が多く、オフィスや商業施設、ホテルが反転回復まで1年程度の期間が必要とする見方とは温度差がある。

9月30日に緊急事態宣言が解除されてから新規のコロナ感染者数が減少を続けていることで、街の賑わいが戻り始めている。この温度差が徐々に解消されれば、社会経済活動の正常化に弾みが付く。金融緩和の下での潤沢な投資マネーが価格を押し上げて利回り商品としての投資妙味が薄れるものの、下がらない資産価値、むしろ上がり続けている資産価値に焦りを覚える投資家の資金流入が上昇スパイラルを招きそうな雰囲気である。

健美家編集部(協力:若松信利)

プロフィール:大学卒業後に広告制作会社に10年ほど勤務した後に退職。現在は都内のIT会社に勤める40代サラリーマン。学生時代から不動産に興味を持ち個人的に不動産関連の記事を執筆。

健美家編集部(協力:若松信利(わかまつのぶとし))

■ 主な経歴

大学卒業後に不動産関係の広告制作会社に約10年勤務。現在は都内のIT会社に勤める40代サラリーマン。学生時代から不動産に興味を持ち個人的に不動産関連の記事を執筆。

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