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所有権の分割が可能?新たな資金調達手段として注目のSTO、不動産再生に初導入

不動産投資全般/Jリート・小口化商品 ニュース

2020/10/29 配信

不動産再生のための資金調達に新たな手が登場した。

STO(Security Token Offering)というスキームである。と聞いても、それはなんだ?と思われるであろう。

近年株式や債券などの上場取引、クラウドファンディングなどに次ぐ新たな資金調達手法として注目を集めている仕組みである。

STO、Security Token Offering(セキュリティ・トークン・オファリング)はブロックチェーン技術を活用したデジタル証券を利用して資金を調達するというもの。

セキュリティは証券を指し、トークンにはいくつかの意味があるが、ここでは硬貨の代わりに使われる代用貨幣の意。リアルな貨幣ではないが、それに代わる、有価証券の機能を付与されたものとして使われると考えれば分かりやすい。

これが注目されているにはいくつかの理由がある。ひとつには安全性。ブロックチェーンを活用した資金調達といえば、2017年に仮想通貨が高騰、規制がなかったことから独自発行の仮想通貨を用いた資金調達(ICO:Initial Coin Offering)が流行したことがあった。

ところが、このやり方で資金を調達した後、事業が失敗、消失するなど詐欺まがいの案件も含め、混乱が生じたのだが、STOの場合には債権や不動産のような現物資産をデジタル証券として発行する。

すでに流通しているものだけに、法令が整備されており、実際の取引は法令に遵守した資金調達手法になる。これが安全性が高いと言われるゆえんだ。

日本でも2020年5月に資金決済に関する法律及び金融商品取引法が改正され、STO取引のルールが明確化されている。検索すると弁護士が解説する記事などが多数ヒットするので詳細はそうしたものをご覧いただきたい。

取引の実用性も評価されている。STOの場合、一般の証券取引と違い、取引時間に制限がない。24時間365日取引が行え、即時決済が可能なのである。

また、契約を自動執行する技術があり、これを使えば証券の小口化、配当の支払いなどが自動化でき、コストが削減できる点も評価されている。人の関与する部分が減らせるのである。

そして、もうひとつ、特に不動産の取引において高い効果を持つのは所有権が分割できるという点である。実物資産が不動産やアートその他分割できないものであっても、STOを使うことで所有権を分割、多くの人がひとつの不動産を所有できるようになるのである。

この利点を生かし、日本初のSTOスキームの利用を発表したのはまちづくり参加型クラウドファンディング「ハロー!RENOVATION」を運営する株式会社エンジョイワークス。株式会社LIFULL およびSecuritize Japan 株式会社が提供する不動産特定共同事業者向けSTO スキームを、現在、募集中の「<葉山>葉山の古民家宿づくりファンド」に導入したのである。

これにより、「<葉山>葉山の古民家宿づくりファンド」の出資者は、匿名組合出資持分を表象するセキュリティートークンの発行を受けることが可能となり、ファンド運用開始後、LIFULL およびSecuritize Japanが提供するプラットフォーム上でのトークン譲渡により、第三者への持分譲渡が可能となるという。

仕組みはこの通り
仕組みはこの通り

同社の募集するファンドは出資者が長くまちづくりに参加する機会として考えられているため、5年程度の比較的長期の運用期間のファンドが中心。これまでは運用期間中の換金は難しかったが、STOスキームの導入で出資持分の流動性は高まる。

これによって投資家が参加しやすくなり、また、運用期間中にも新しい参加者を増やすことでまちづくりに関わる人を増やすことにもなるという。従前のクラウドファンディングが一歩進化するとでも言えば良いだろうか、面白い試みである。

ファンドの申込み手続き自体は従前と変わらない。セキュリティトークンは持分譲渡を希望する際に発行され、事前に投資家登録を済ませた第三者に譲渡できるようになる。

ちなみに「<葉山>葉山の古民家宿づくりファンド」は「日本の暮らしを楽しむみんなの実家」をコンセプトに神奈川県三浦郡葉山町の古民家「平野邸」を、地域住民と来訪者が交わることのできるコミュニティ+宿泊施設にリノベーションするプロジェクト。イベント等もしばしば行われている。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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