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J-REITは今年で20周年!世界第2位の市場規模に拡大 ESGマネーが流入し、高い利回りと安定した分配金で更に発展か?

不動産投資全般/Jリート・小口化商品 ニュース

2021/09/21 配信

今年9月は、J-REIT(ジェイリート)の銘柄が初めて上場して20周年にあたる。温故知新。J-REITの20年を振り返り、J-REITの未来について考えてみたいと思う。

まず、簡単にJ-REIT20年間をまとめてみよう。

・この20年で、J-REIT市場は拡大を続けている。米国に次ぐ世界第2位の市場規模。

・投資対象が不動産なので、安定した分配金と高めの利回りが見込める金融商品(不動産投資信託)。

・保有物件はオフィスや住宅が中心だったが、近年は物流施設やヘルスケア施設など多様性に富んできた。

・投資口価格(J-REITの株価)は、分配金の利回りよりも、株式市場等の影響を強く受けて価格が変動する。

・J-REITはESG対策がしやすいため、昨今はESGマネー等による資金調達がしやすくなった。

J-REIT20年の歴史を振り返ると・・・
「歴史は繰り返す」か?

それでは、J-REIT20年の歴史を振り返ってみよう。

REIT(リート)は、米国で1960年に誕生した。そして、1969年にオランダ、1971年にオーストラリア、1986年にマレーシアでも導入された。

1990年代になると、米国ではREITが魅力的な金融商品(不動産投資信託)と認識されるようになる。同年代からは、ブラジル、カナダ、ベルギー、トルコ、ギリシャなどでもREITが導入された。

日本では、2001年3月に東京証券取引所にJ-REIT市場が創設された。同9月10日に、J-REIT初の2銘柄が上場する。日本ビルファンド投資法人ジャパンリアルエステイト投資法人だ。

※ジャパンリアルエステイト投資法人については、今月の注目銘柄として紹介している。

日本ビルファンド投資法人(NBF)のサイト。メインスポンサーは三井物産。
日本ビルファンド投資法人(NBF)のサイト。メインスポンサーは三井物産。

なお、日本でREITが導入されたのは、バブル経済が1990年代に弾けた事が遠因だ。

企業の業績が悪化。銀行は、融資の担保として握っていた不動産を売って現金化しようとするが、地価が暴落し、買い手がつかない。

低迷していた不動産売買を活性化させるため、動かない「不動産」を流動化し、売買しやすいJ-REITという仕組みが導入された。

国は、J-REITが取得する不動産の登録免許税や不動産取得税を軽減するなど、J-REITが不動産の「最終的な買い手」の役割を果たせるよう、不動産取引の活性化をサポートしている。

そして、J-REIT市場はこの20年間、拡大期と停滞期を繰り返している。

東証リート指数の推移 (東証公式Jリートガイドブックより)
東証リート指数の推移 (東証公式Jリートガイドブックより)

2001年から2007年まではJ-REIT市場の拡大期

2001年に上場した2銘柄の時価総額は約2,600億円。

ところが運悪く、翌日9月11日には米国同時多発テロが起こり、株式市場全体が厳しい局面に見舞われた。

しかし、6年後の2007年5月には、J-REITの上場銘柄数は41、時価総額約6.7兆円まで増大した。

東証リート指数は、算出以来最高値の2612.98ポイントを記録した。

「東証REIT指数」とは、東京証券取引所に上場しているJ-REIT全体の動向を表す指数のこと。

現在62銘柄あるJ-REITを時価総額加重平均している。J-REIT市場全体の動きを知るための指数。株の指標である「東証株価指数(TOPIX)」に相当する。

そして当時は税制改革の一環で、個人投資家の配当課税が10%に減税されていた。

2008年から2012年はJ-REITの低迷と再編期

ところが、米国から端を発したリーマンショックの影響で、2008年10月には東証リート指数は最低値の704.46ポイントまで下落した。

そしてJ-REIT史上初めて、ニューシティレジデンス投資法人が経営破綻し、民事再生手続きを申請した。

不動産賃貸業が滞ったというわけではなく、取得予定物件の決済金や借入金の返済金等の資金繰りがうまく調整できなかったようだ。

J-REIT市場の時価総額は、2009年2月には2.1兆円まで落ち込んだ。

しかし、この際にJ-REIT市場全体の健全化も進み、2010年にはJ-REITで初めて合併が成立する。この頃は合併が続き、上場銘柄数は減ったものの、再編が進んだ。

2011年には東日本大震災が発生したが、日本銀行がJ-REITの買い入れ枠拡大と期間を延長したため、J-REIT市場が支えられた。

2012年12月からの拡大期へ

2012年12月に第2次安倍内閣が誕生し、いわゆるアベノミクスが始まった。

2013年4月からは日本銀行が「量的・質的金融緩和」、日銀・黒田総裁による「黒田バズーカ」と言われる「異次元緩和」が始まる。

日銀はJ-REITの継続的な買い入れを発表した。

それまでのJ-REITは、老舗の2銘柄がオフィスから始まったこともあり、オフィスや住居、商業施設が中心だった。

この頃から、保有物件がホテルや物流施設、老人ホームなどのヘルスケア施設、温泉関連施設など、多様化してきた。

また、地方特化型のJ-REITも誕生してきた。

2020年2月20日には、東証REIT指数は2250.65ポイントまで上昇した。

2020年からコロナ禍に・・・

2020年3月19日には、コロナショックで東証リート指数が1145.53ポイントまで急落。3月は1日平均売買代金が1400億円になるなど、過去最高をマークした。

その後、日本銀行のJ-REIT買入の上限額が引き上げられ、株式市場も回復して来たことから、J-REITも回復してきている。

2021年9月には日経平均が30,000円を超え、東証REIT指数も2100ポイント前後にまで上昇している。

このように、J-REITの歴史は停滞期を何度か経験しているものの、市場全体は大きく拡大している。

J-REITの分配金利回りは
東証1部有配会社や10年国債に比べて高い

J-REITと東証1部有配会社、10年国債との20年間の利回りを比較した表が以下だ。

オレンジ色の点線がJ-REIT平均分配金利回り、水色の点線が東証1部有配会社の平均利回り、草色の点線が10年国債の利回り。赤色の実線は、イールドスプレッド(J-REIT平均分配金利回り−国債利回り)。

東証リート指数の推移 (東証公式Jリートガイドブックより)
東証リート指数の推移 (東証公式Jリートガイドブックより)

J-REITの平均分配金利回りは、市場ができたばかりの2001年9月に5%台から始まった。

2007年頃には3%前後まで低下。

しかし、日本国債10年の利回りと比べるとイールドスプレッドは1%もあった(つまり、10年国債の利回りよりJ-REITの方が1%高い)。

リーマンショックの2008年頃は、J-REITの平均分配金利回りは8%近くまで上昇。その後、アベノミクスが始まった2013年頃からは3%台から4%台を推移している。

なお、株式会社からの配当金利回りよりも、J-REITの分配金利回りの方が高い理由はこちら

J-REITの今後は?

このように、J-REITは安定的な利回りが期待できる金融商品だ。とはいえ、コロナ禍で露呈したように、ホテル系リートなどは分配金が0に近いところまで落ち込んだ銘柄もあった。

冒頭にも書いたように、各銘柄の投資口価格(J-REITの株価)は、その銘柄の分配金利回りよりも、株式市場等の影響を強く受けて価格が変動する。

つまり、分配金が主要目的ならば、投資口価格が乱高下しても慌てて売らない方が得策だろう。却って、ナンピンの好機とも言える。

また、J-REITは一般企業に比べてESG対応がしやすい事も追い風だ。ESGとは、E(環境)、S(社会)、G(企業統治)。地球温暖化の防止など、「持続可能な社会の発展に貢献する取り組み」のことだ。

例えば、J-REITが保有する商業施設や物流施設の屋上に、太陽光パネルを設置し、その電力を施設で使うなどの対策だ。

J-REITが発行する投資法人債(社債のようなもの)も、環境問題などの解決に限ったESG債にすることで、ESGに厳しい海外投資家や公共性の高い年金団体等からの投資も増えている。

そして、J-REITの保有物件はコロナ禍で人気になったネット通販に対応する物流施設や、少子高齢化に拡大が予想されるヘルスケア施設など、多様性に富んできた。

テレワークの流行でオフィス需要は少し陰りが見られるが、都心のオフィスが完全に無くなるわけではないだろう。

長期的には、J-REITは足踏みする時期もありながらも市場は拡大していくと考えられる。

株式投資で配当金生活を楽しむように、J-REIT(ジェイリート)での分配金生活にトライしてみてほしい。なお、投資判断は自己責任で。

健美家編集部(協力:野原ともみ)

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