銀行の審査において意外と重要視されているのが
「融資以外の取引がどの程度充実しているか」
いわゆる総合取引の充足である。
総合取引の充足のみで審査を突破することは難しいが、金利など諸条件の改善や、審査部への最後の一押しとして役立つこともあるため、知っておいて損はない分野であろう。
今回の記事では総合取引の観点で加点を行うために何を行うべきか、その理屈について解説していきたい。
1.総合取引拡大とは何か
本来、審査というものは「使途」「財源」「保全」の3原則で判断されており、「いかに資金回収を行うか」の基準で判断される。よって、本来総合取引という分野が審査に影響を及ぼすことは少ないように見える。
しかし現実的には銀行も顧客商売を行っており、特に地方銀行までの営利企業では、一定の利益を出すことが常に求められる。
周知のとおり現在は歴史上稀な低い金利水準である。銀行としても貸出金利の利鞘だけで黒字を維持することは難しくなっており、他の取引により黒字を積み上げていくことが求められる。
よって、銀行は既存顧客のネットワークを利用して他の商品・サービスを販売してくることが多い。
具体的には
・資金決済サービス(振込、イ
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執筆:
(はんざわおおや)