前回の記事では金利引き下げの交渉のためにはまず銀行同士の競争原理を理解し、競争を起こすことが前提だと解説した。銀行同士の競争は苛烈で、その闘争心に火をつける事が借換では必要である。
今回はその競争を起こすうえでの最低限の財務の整備、そして銀行との付き合い方について解説していこうと思う。
1.銀行に見限られない最低限の用意を
金利引き下げ交渉の際、最も避けなけばいけない事態とは既存の銀行に「他行からの借換はあり得ない」と見抜かれることだ。
通常であれば銀行は融資残高のノルマを背負い、取引先を取りこぼすことのないよう、日々営業に取り組んでいるため、他行からの借換攻勢には敏感に反応し、顧客を失わないよう対応する(ノンバンクなどは通常の銀行とは違う尺度を持っているため、その限りではないかもしれないが)。
しかし、この対応を受けるためには「他行からも融資が出る客である」と思われる最低限の財務が不可欠となる。
この最低限の財務基準を満たしていない顧客に対しては金利を引き下げる審査を通すことは出来ないし、他行からも良い条件の融資は出ないと判断されることになる。
2.最低限の財務基準とは
銀行側から見た財務判断は銀行
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