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「支店長転勤の時、ここに意識を向けよう」銀行の人事制度とその影響2【不動産融資攻略シリーズ】

不動産融資/融資戦略 ニュース

2022/10/15 配信

前回の記事に引き続き、銀行員の異動について解説していく。今回は不動産融資への影響が出やすい「支店長の転勤」について詳しく分析していきたいと思う。

仮に支店長と直接相対する機会がなくても、その内情を知ることによって自身の融資戦略に生かすことができるようになるであろう。

異動のタイミングは顔を覚えてもらうチャンスと捉えよう
異動のタイミングは顔を覚えてもらうチャンスと捉えよう

1.転勤のペースは支店長の方が短い

銀行員は転勤が多く、平均すると3年~4年程度で移動してしまう事が多いが、支店長の場合この期間がさらに短いことが一般的だ。多くの場合2~3年程度で異動となることが多い。

また、一般行員と比べると転勤のタイミングが限られていたり(支店長が変わるタイミングの月はある程度限定されている)、支店運用上の基幹メンバー(副支店長や次長)と同時に転勤することは無かったりするので、ある程度タイミングを予測しやすいのが「支店長の転勤」なのである。

銀行員は人事に興味を持つ人が多い(サラリーマンとしての政治に大きく影響するから)ため、支店長の異動については、多くの現場の行員も常に動向を探っている。

我々不動産投資家においても「今の支店長はいつ異動になるのか」を認識しておくことにより、有利な融資申込のタイミングを選べる可能性があるため、銀行員との会話の中で人事の話もしておくと良いだろう。

2.支店長の思考が支店の動きに反映される

今まで説明してきた通り、銀行員はサラリーマンで、集団行動や上下関係を重んじる傾向が強い。

その中でも支店の雰囲気、活動方針について大きく影響を与えるのが「支店長」の存在である。

この支店長が変わった時というのは「融資姿勢の変化」を表す可能性があるため、注意が必要となる(不動産への融資は他の業種に比べて様々な情勢の変化を受けやすい)。

良くある話とすれば、
「攻めの支店長の後には守りの支店長が配属される」
などがある。

銀行は常に攻め(収益性)と守り(安全性)のバランスで成り立っているため、過剰な融資の後には、引き締めが待っていることが多い(これは支店長だけでなく時代のタイミングも影響するが)。

今、取引している銀行に攻めの意識が強い支店長がいるとしたら、その人が異動になる前に極力取引を増やしていきたいところである。

また、どうにもやる気を感じられない支店長がいるとしても、転勤に伴い風向きが変わる可能性があるため、異動のタイミングをヒアリングしておくと良いあろう。

動きの無い銀行にわざわざ出向くのは億劫かもしれないが、預金取引や決算書提出のタイミングなどで、少しでも会話をしておくことを心がけたい。

3.支店長転勤の時はここに気を付けよう

異動のメカニズムは前述してきた通りだが、我々がやるべきことは変わらない。

「支店長含めた現場の行員に印象を残すこと」(定性評価)
「財務基盤を固めること」(定量評価)

異動があったとしても銀行の評価体系は変わらない。つまり、転勤が影響するのは定性評価についてである。

転勤の際に意識すべきは
・支店長に顔を覚えてもらう事
・転勤に伴う融資方針の歪みを突くこと
である。

異動の際は銀行側からの挨拶を受けるだけでなく、菓子折りなどを持参して改めて訪問すると相手の印象にも残るだろう。

また支店長の事情を勘案すれば、自分の任期の間にできる限り融資の実行額を稼いでおきたいという心理が働く。

まもなく転勤、などの特殊な場面では通常とは違う融資条件での取引が開く可能性があるため、柔軟に対応したいところだ。

4.まとめ

支店長の転勤は変化のきっかけになる事も多い。

銀行員とのコミュニケーションの中で変化のタイミングを察知し、より有利な状況での打診を行うことにより、自身の借入条件が改善する可能性があることを、頭に入れておくと良いだろう。

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執筆:半沢大家(はんざわおおや)

Twitter:半沢大家 @UCD04111

■ 主な経歴

元銀行員、現資産運用アドバイザーとして勤務する兼業大家。
2018年に1棟目のアパートを購入して以降、出身エリアを中心に物件購入を継続。現在は木造新築アパート5棟、木造新築戸建1棟、中古物件3棟の計79室を保有。
「銀行員の知見を活かした融資活用」と「土地からの新築アパート企画」を得意とし、現在も新規物件購入に向けて活動すると共に、銀行融資の仕組みについて定期的に情報発信を行っている。

■ 主な著書

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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