総裁候補の植田氏は理論・実務の両方に強み
金融政策「長短金利操作」を修正する可能性あり
政府が、4月で任期の切れる日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁の後任総裁として、経済学者の植田和男氏をあてる案を国会に示した。
学者出身の日銀総裁は戦後初めてだが、中央銀行総裁を学者がつとめるのは欧米ではめずらしくない。くわえて植田氏は、金融政策を決める日銀の審議委員をつとめた経験もあり、総裁として、理論と実務のバランスがとれた政策運営をおこなっていくことだろう。
ただし、過去10年間の大規模な金融緩和で蓄積された弊害を少なくするため、「長短期金利操作」という金融政策を修正するのはまず間違いない。
遅かれ早かれローン金利の上昇につながるので、不動産投資家はアンテナをしっかり立て、損をしないよううまく戦略を立てていきたい。
植田氏が率いる日銀が手をつける可能性があるのは、冒頭述べたとおり、「長短金利操作」の修正だ。
長短金利操作は、日銀が2016年に導入した金融政策で、「長期の金利をゼロ近辺」「短期の金利をマイナス」に誘導するとい
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取材・文:
(おだぎりたかし)