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金融機関の融資厳格化、不動産向け融資の「信用収縮」に備えよ!

融資/融資状況 ニュース

女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」への融資で、スルガ銀行が審査書類を改ざんするなどの不正を行っていたことを発端に、不動産向け融資に対する信用収縮に懸念が強まっている。

アパート投資サービスのTATERUでも顧客の預金データを改ざんして銀行に融資を申し込んでいたことが明るみになったことで、こうした不正融資は氷山の一角ではないかとの見方が出始めている。

金融庁は10月5日、スルガ銀行に対して投資用不動産向けの新規融資を対象に6カ月間の業務停止命令を出したと発表した。

これにより、各金融機関でも個人投資家向けアパートローンなどの融資審査の厳格化が加速するとの見方が強まっている。

スルガ銀行以外の金融機関でも、こうした不正融資がなかったのかが関心を集めている。

SMBC日興証券の投資家向けのレポートでは、アパート投資のシノケングループのメインバンクである西日本フィナンシャルホールディング、中古収益物件向けのローンを展開する静岡銀行、コンコルディアフィナンシャルグループの千葉銀行などに機関投資家が注目していると報告している。

例えば、静岡銀行の2018年3月期業績は、3%半ばの高い金利で2000億円近くの残高が積み上がっていることなどに着目している。

アパートローンの厳格化が加速しそうだ(写真はイメージ)
アパートローンの厳格化が加速しそうだ(写真はイメージ)

日本銀行の2018年3月時点の「貸出先別貸出金」を見ると、国内銀行の総貸出残高は1年前の水準と比べて2.3%増加して493兆8000億円となって、そのうち不動産業向けの貸出残高は76兆5000億円と同5.7%増えて過去最高を更新した。

産業別に見た貸出残高は不動産業向けが15.5%となった。マイナス金利など史上最低水準の金利が後押しした結果である。

ただ、今年年明け以降に一連の金融機関の不正融資が明るみに出たことで、個人向け貸し家業の融資は18年第2四半期(4〜6月)に5603億円と前年同期に比べて2割超の減少となり、第1四半期(1〜3月)の8.5%減から落ち込み幅が拡大した。

今後、銀行の慎重姿勢が強まり、新規の貸出が減少傾向をたどっていくとみられる。

サラリーマン大家は増えた。企業の資金需要が乏しいことで、銀行は不動産業向け融資を拡大した。

過去のバブル経済でも不動産向けが加速したが、今回は、マイナス金利という要素が加わり、普通の会社員でもアパートやマンションを運用するための融資を受けられやすい環境となった。

もともとの地主が持っている土地にアパートを建てるための融資から、サラリーマン投資家向けアパートローンなどという形の品揃えをしたことによって、融資の間口が広がった。

しかし、アパートの事業性や立地の問題など、事業としての視点を持っていたのかが今、個人投資家に問われている。銀行側も勤務先会社の規模や勤続年数、年収など審査基準が個人属性に偏り、物件の事業性や将来性、安定性などを軽視していた感が否めない。

自分の給料も実質的には担保になっているのに、サラリーマン投資家は、融資が下りたことで自分の信用力が評価されたと得意満面になってしまう。

銀行側としては、返済が滞れば「あなたの給料を差し押さえますよ」ということであり、そこを考えないで不動産仲介業者や銀行に言われるがまま行動してきたことのツケが顕在化してきたというのが現状である。

不動産投資で成功している複数のメガ大家は、「銀行サイドとしては、事業性云々というよりも最終的に回収できるよね、ということで、たいして周辺の賃料相場も調べない。審査をろくにせずに銀行も貸し出している。

一方、失敗する個人投資家は、不動産業者の言うことを鵜呑みにし、現地に足を運ばず地域の状況を把握しないまま物件を購入してしまう」と口をそろえており、今回のスルガ銀行の件は出るべくして出たと見る。

今後の銀行の融資絞り込みが危惧されるところである。オーナーは将来に亘っての事業性を見極めなければいけない。大規模金融緩和政策の出口を見据えた金利上昇についても、想定しておく必要がある。

つまり、あらかじめ金利の上昇を見据えてきちっとストレステストをかけて運用のシミュレーションをしておくことだ。

また空室率の上昇、家賃の下落なども当然考慮しておく必要がある。10年後の空室率はどうなっているのか、家賃はどうなっているのか。経年とともに家賃は下落する。

仮に2%ずつ下落して10年後の売却で残債を吸収するだけでなく利益を確保できるのか。自分でリスクシナリオを作ってみることである。そうしたことを丹念にしておくことが信用収縮の中にあって融資を引き出す最大の武器になる。

実際、意外に高収入のサラリーマンよりも、属性で融資を断わられるようなサラリーマンの方が、いい物件を堅実に運用し、高収入の人ほど「どうしてこんな物件を購入したの?」と首を傾げるケースを耳にする。属性が高くない投資家ほど、物件の収益力をよく調べ、慎重な投資を心がけていることが運用の成功に繋がっている。

スルガ銀行を発端に、高収入の投資家でも返済できない投資案件が五月雨式に出てくると、投資用不動産マーケットがシュリンクし、物件価格の下落が進行する可能性は否定できない。

しかし、メガ大家でTSネッツ代表取締役の菅井敏之氏は、
「不動産価格は株価みたいに一気にドン!と落ち込まないことで社会問題になりづらい。リスケを繰り返すのが銀行。自分の代では責任を取りたくないから。バブルがそう。リスケでゾンビ状態が続いてきたのが失われた20年だった」
と振り返りながら自分の投資スタンスを確立することを訴える。

金融庁としても、行き過ぎた信用収縮は望んでいないはず。

投資用不動産融資について、ソフトランディングを目論むはずだとの希望的観測が投資家間の声として聞かれる。ただ、各行のアパートローンの実態把握は難しく、それが投資家の懸念を助長している。

健美家編集部

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