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不動産投資家必見!コロナウィルス拡大をきっかけに金融政策が大きく変わる

融資/融資状況 ニュース

2020/04/02 配信

新型コロナの影響が世界中に大きな影響を及ぼしてきている。
世界中の国や都市が封鎖を行い、さながら戦時中のような緊張感が走っている。

東京オリンピックも延期が決まり、来年2021年の夏までに開催となり、今まさに歴史的事象の真只中にいる。
リーマンショックや東日本大震災も大変だったが、それ以上の経済的な影響が起こっている事は確かだ。

現状で真っ先に困っているのが飲食店や観光などのインバウンド産業。居室賃貸業にはまだ大きな影響はないが、今後家賃滞納は確実に増える事が予測される。
また飲食テナントでは、家賃を無料にしたり、割引したりと早速の対応をしているオーナーもいる。
この様な中で新型コロナウイルス感染症対策として国が打ち出した対策を解説する。

今回の新型コロナウイルス感染症対策では、国はかなり迅速で手厚い対策を立てている。
専門家に言わせると、全国一斉にリーマンショックと東日本震災と同じ規模の最大限の対策を、その時と比べると非常に早急に始めたそうである。

経済産業省の資料を元に説明するが、今回の緊急対策は大きく分けて信用保証制度と融資(政府の貸付(日本政策金融公庫)と民間金融機関の貸付(地方自治体の制度融資))の2つになる。
補助や助成金などもあるが、基本的には助成金、補助金は後になるので、一旦これらの融資を受けて、後で補助や助成を受ける考えが正しい

■信用保証制度とは

信用保証制度とは、中小企業や小規模事業者が、信用保証協会の「信用保証」を得て、金融機関から融資を受ける仕組みである。 やむをえぬ事情により、借主である中小企業が借入金を返済できなくなったときには、信用保証協会が代位弁済することになる。

信用保証協会は「信用保証協会法」に基づき、中小企業者が金融機関から事業資金を借り入れる際、公的な保証人となり、融資を受けやすくすることを通して、事業の健全な発展を支援する業務を行うことを目的としている公的機関である。信用保証協会は、都道府県を単位として47協会、市を単位として4協会(横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市)、あわせて全国で51の協会が設けられている。

※一般社団法人全国信用保証協会連合会資料
※一般社団法人全国信用保証協会連合会資料

■信用保証

では信用保証制度についての対策をみていきたいと思う。

※経済産業省資料「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」から抜粋
※経済産業省資料「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」から抜粋

■セーフティーネット(SN)保証とは

一般保証枠とは別に設定されたセーフティーネット保証(SN保証)は、経営の安定に支障が生じている中小企業者を、一般保証(最大2.8億円)とは別枠の保証の対象とする資金繰り支援制度である。

セーフティーネット保証には1号から8号まであり今回は4号と5号が適用になっている。
スクリーンショット 2020-03-30 14.36.52

■セーフティネット保証4号

突発的災害によって幅広い業種で影響が生じている地域について、一般枠とは別枠(最大2.8億円)で借入債務の100%を保証する。
認定条件は、売上高が前年同月比▲20%以上減少である。

2月スタートの制度なので、基本的には2020年2月の売上が、前年2019年の2月と比べて20%以上下がっていると、3月4月は下がる予想であれば取り組めるようだ。
対象業種:全業種

■セーフティネット保証5号

特に重大な影響が生じている業種について、一般枠とは別枠(最大2.8億円、4号と同枠)で借入債務の80%を保証する。

条件は売上高が前年同月比▲5%以上減少である。4号より影響が少ない事業が対象だ。
対象業種:4号は全業種だが5号は指定された508業種である。

この中には貸家、貸間、駐車場などの業種も指定されている。
大家業で前年比20%の売上減はなかなか無いかもしれないが、5%減ならありえる。
ただし一般保証でもやり方によっては100%保証が取れるので、5号は80%保証なので4号に比べると金融機関は取組みづらいようだ。

手続きの流れ(4号・5号)
@ 対象となる中小企業者は、本店等所在地の市区町村に認定申請を行う。
A 希望の金融機関又は最寄りの信用保証協会に認定書を持参し保証付き融資を申し込む。

■危機関連保証
全国の中小企業・小規模事業者の資金繰りが逼迫していることを踏まえ、全国・全業種の事業者を対象に「危機関連保証」(100%保証)として、売上高が前年同月比▲15%以上減少する中小企業・小規模事業者に対して、更なる別枠(2.8億円)を措置。
この危機関連保証は、リーマンショック時と東日本大震災の時のみ発動している保証であり、いかに今回のコロナ騒動が大変だと国が捉えている事がわかる。

■融資制度の解説
融資制度は大きく分けて国と地方自治体(民間金融機関)に分けられる。
保証制度図

この様な緊急事態には公庫が早いと言われているが、実は公庫には緊急に対応が必要な観光、宿泊、飲食業が押し寄せていて、何時間も待っていると聞く。

また普段あまり銀行から借り入れをしていない人たちが多く行っていて、「書類の書き方が違う」、「そもそも対象にならない」とか混乱していて、担当の職員は、まずは身近な金融機関に相談に行くように指導して帰しているところもあるようだ。

さて日本政策金融公庫の融資は、大きく分けて3段階の支援を実施している。
融資
■新型コロナウイルス感染症特別貸付
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、一時的な業況悪化をきしており、次の1または2のいずれかに該当し、かつ中長期的に業況が回復し、発展することが見込まれる方が対象になっている。

融資対象者
@ 最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している
A 業歴3ヵ月以上1年1ヵ月未満の場合は、最近1ヵ月の売上高が次のいずれかと比較して5%以上減少している
(1)過去3ヵ月(最近1ヵ月を含む)の平均売上高
(2)令和元年12月の売上高
(3)令和元年10月から12月の平均売上高

資金用途
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う社会的要因等により必要とする設備資金および運転資金
融資限度額  中小企業3億円、国民事業6,000万円(別枠)
利率(年)  基準利率(災害) ただし、3,000万円を限度として融資後3年目までは基準利率-0.9%、4年目以降は基準利率(災害)

返済期間<据置期間>
設備資金:20 年以内<うち5年以内>
運転資金:15 年以内<うち5年以内>

■特別利子補給制度
特別利子補給の図

この条件に該当する小規模事業者は、借入後当初3年間、国民事業で3,000万円までの利子額を補給されて実質無金利となる。
ここでいう小規模事業者とは卸・小売業、サービス業は「常時使用する従業員が5名以下の企業」、それ以外の業種は「同 20 名以下の企業」と決まっている。

■マル経融資の金利引下げ(新型コロナウイルス対策マル経)
小規模事業者経営改善資金融資(通称:マル経)は、商工会議所・商工会・都道府県商工会連合会の経営指導員による経営指導を受けた小規模事業者に対して、日本政策金融公庫が無担保・無保証人で融資を行う制度である。

新型コロナウイルス感染症の影響により売上が減少した小規模事業者の資金繰りを支援するため、別枠1,000万円の範囲内で当初3年間、通常の貸付金利から▲0.9%引下げをする。
加えて、据置期間を運転資金で3年以内、設備資金で4年以内に延長している。

利用対象者  最近1か月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している小規模事業者である。
金利  基準金利:中小事業1.11%、国民事業1.91%(令和2年3月2日時点、貸付期間・担保の有無等により変動)

■セーフティネット貸付
セーフティネット貸付とは、社会的、経済的環境の変化などの外的要因により、一時的に売上の減少など業況悪化を来しているが、中期的には、その業績が回復し、かつ発展することが見込まれる中小企業者の経営基盤の強化を支援する融資制度。
資金用途   運転資金、設備資金
融資限度額  中小事業 7.2億円、国民事業4,800万円
貸付期間  設備資金15年以内、運転資金8年以内
据置期間  3年以内
金利  基準金利:中小事業1.11%、国民事業1.91%(令和2年3月2日時点、貸付期間・担保の有無等により変動)
新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例措置
2月14日(金)より、セーフティネット貸付の要件を緩和し、「売上高が5%以上減少」といった数値要件にかかわらず、今後の影響が見込まれる事業者も含めて融資対象に。

ここまでが国(政策公庫)の融資制度だ。
次に地方自治体の支援策として様々な制度融資がある。今回は札幌市の支援策を例に説明する。

札幌市の新型コロナウイルス対応支援資金

対象者
1.新型コロナウイルス関連肺炎の流行により直接または間接の影響を受け、原則として最近1か月間の売上高等が前年同月比 10%以上減少しており、かつその後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期比 10%以上減少することが見込まれる者
2. 新型コロナウイルス感染症に伴うセーフティーネット4号の認定を受けた者

融資対象 1億円
融資限度額 年1.0%以内
札幌市からの信用保証料補助割合2分の1
取扱期間 令和3年3月31日まで

■融資制度の肝
もうすでに公庫には多くの人間がきている。3月は緊急対応が必要な観光宿泊、飲食業の相談がとても多く、また優先されているようだ。そしてこの融資の本番は4月ではないかと言われている。

コロナショックの直接的な業種でなくても、大きく経済がシュリンクしていく中で、今後も相談事業者が増えていく事は目に見えている。

そして全ての融資対象者の条件にある「中期的には、その業績が回復し、かつ発展することが見込まれる中小企業者」この文言は非常に重要である。
「もうこの先、どうしたらいいかわかならない・・・」と言ったら貸せないということだ。

■資金使途に設備資金もある。
運転資金はわかるが、設備資金もある。
設備資金はこれを機会として、設備投資(在宅勤務のためのパソコン、オンラインシステムを導入)をしようと思っていたというものが対象になるようだ。大規模修繕なども理由付けによっては可能性はある。

■金融政策が今回のコロナで大きく変わる
今回の緊急対策は完全に政治主導である。金融行政=政治で、国は積極的に融資をさせようとしている。
このような政治的パフォーマンスがある中で、金融機関は貸さないという事はなかなかできないのだ。

それは2020.03.07日本経済新聞に掲載された財務大臣の記者発表にもよく現れている。
・中小企業を支援するため民間金融機関に対し、貸し出しの金利を下げる。
・返済期間を猶予するなどの条件の変更を求める。
・民間金融機関に対し報告を要求する。
定期的に融資先からの貸し付け条件の変更の申込件
実際に条件変更を実行した件数
断った件数

2013年に終わった中小企業の返済猶予の法律、金融円滑化法案(モラトリアム法案)と同等の対応をする事を発表したのだ。
現在のこの重苦しいコロナ感染症のムードがいつまで続くのかは本当に読めない。
ひょっとするともうすぐ好転して、「あの騒ぎは一体何だったんだろうね?」となる可能性もある。
雰囲気が良くなった時には、あっという間に、この融資機会はなくなってしまうのだ。
そう考えると、大切なことは4月中にアクションを起こすことだ。
アクションとは
1、金融機関に相談に行く
2、信用保証制度を使う
という事。

国のメンツを掛けての資金対策で、なりふり構わずのフルラインアップだと言われている。
危機関連保証を出し、金融円滑法の復活まで出してきたのである。
もし該当する経営者はこの機会を逃さないで資金対策をするべきである。

執筆:J-REC教育委員 原田哲也

【プロフィール】
2010年より、一般財団法人日本不動産コミュニティー(J-REC)の北海道支部を立上げ、不動産実務検定の普及に尽くし、多くの卒業生を輩出。2018年よりJ-RECのテキスト編集、改定などを担当する教育委員に就く。
また自身が主宰する北海道大家塾は既に50回の開催を数え、参加人数も述べ3000人を超える。

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