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スルガ銀、投資物件を手放せば借金帳消し シェアハウスめぐる不正融資問題で

融資/その他 ニュース

2020/03/28 配信

対象は257人343棟、借金総額440億円
預金残高、源泉徴収票など改ざん

スルガ銀行(静岡県沼津市)は3月25日、シェアハウス向けの不正融資問題をめぐり、過大な借り入れをしていたオーナーが物件を手放せば、借金の返済を免除すると発表した。
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対象とするのは、まず昨年9月に東京地裁へ民事調停を申し立てていた257人(連帯債務者含む)、343棟で、借金の総額は約440億円になる。スルガ銀の担当者によると、希望するほかのオーナーにも同じ対応を取るという。スルガ銀が再び、不動産投資家にとって頼れる存在≠ニなるのか、注目される。

対象は東京地裁に民事調停を申し立てていた257人
対象は東京地裁に民事調停を申し立てていた257人

この問題は、女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」などの購入契約を不動産業者から勧められて結んだオーナーに関し、融資審査を通りやすくするため、行員が預金残高、源泉徴収票といった書類を改ざんする不正を行っていたというものだ。実勢価格より高く買わされ、返済に行き詰るオーナーも多かった。

スルガ銀は25日の発表にあわせ、次のようなコメントを出した。
「非現実的な事業計画に基づき、運用実績のない新築物件に対して当社の融資が実行されておりました。その結果、お客さまが実勢価格よりも高値でシェアハウス物件を購入し、いわゆる高値掴みの損害を被られました」

「シェアハウス関連融資を実行するに際し、一般の投資用不動産関連融資にはないシェアハウス特有のリスクについて十分な分析を行わず、事業計画の非現実性を看過した等の不適切な対応がありました」

オーナーは土地、建物を第三者に物納
担当者「終局的な解決に道筋」

今回発表された仕組みの対象となるのは、東京地裁に調停を申し立てていた257人だ。
スルガ銀は、不正行為に対するオーナーへの損害賠償としてはじき出した解決金を融資と相殺し、残った貸出債権を、投資ファンドとみられる第三者に売却。オーナーは土地と建物をこの第三者に納める「物納」の形をとり、借金を帳消しにする。

これまでスルガ銀は、元本の一部カットなども行ってきたが、今回の方法によって、より根本的な問題解決につなげることにした。

あわせてスルガ銀は、2020年3月期の連結最終利益予想を210億円から270億円に上方修正することも発表。今回の貸出債権の売却によって、不良債権の処理費用が減るためだ。
スルガ銀の担当者は、「今回、信用・信頼の回復に向け、課題の終局的な解決に一つの道筋が立った」と話す。

担当者によると、この課題には大きく二つあり、一つが創業家による支配からの脱却、もう一つがシェアハウスの問題だった。
創業家支配からの脱却は、家電量販店のノジマが創業家の持つ全株を買い取ることなどにより、「すでに終わった」。

残るシェアハウス問題も、今回、ようやくその課題のクリアに道筋がついたというわけだ。

2022年度には1900億円の新規融資
生まれ変わるか投資家も注目

そして、 今年1月7日配信の記事「不動産融資拡大の呼び水≠ノ?スルガ銀V字回復、新規融資計画は1900億円」でも指摘したように、スルガ銀は昨年11月にまとめた中期経営計画で、22年度の投資用不動産向けローンなどの目標実行額を1900億円にすると発表した。「事業モデルをミドルリスク・ミドルリターンへと転換」するなどとしている。

スルガ銀行の中期経営計画
スルガ銀行の中期経営計画

担当者はこれを踏まえ、「顧客本位の業務運営を実現し、新規の顧客に対しても、不法な案件を排除する形で貢献したい」と話す。

また、今後のスルガ銀に対しては、不動産投資家からも期待が高まっている。マンションを複数運営している投資家の一人は「個人的にはがんばってほしい」とエールを送る。

このオーナーもかつて、スルガ銀の融資を利用しようとしたことがあるが、融資金利が高く、断念した。だが、「スルガ銀は、ほかの銀行で借りられない人にとっての、最後の頼み(の綱)だった」と指摘。今後も、「あまり裕福でない人たちが不動産投資をする上での味方になってほしい」としている。

スルガ銀は前代未聞の負の歴史≠拭い去り、本当に生まれ変わることができるのか。これからも注目していきたい。

取材・文 小田切隆

【プロフィール】 経済ジャーナリスト。長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。ニュースサイト「マネー現代」(講談社)、経済誌「月刊経理ウーマン」(研修出版)「近代セールス」(近代セールス社)などで記事を執筆・連載。

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