2021年3月期決算 33社が減益、3社が赤字
新型コロナウイルス感染拡大で与信費用が重荷に
上場している地方銀行・グループ77社の2021年3月期決算が5月、出そろった。半数近くの36社の最終損益が減益か赤字で、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、相変わらず地銀が厳しいことが浮き彫りになった。一方、5月には、国会で地銀の統合費用を上限30億円までサポートする「改正金融機能強化法」が成立。業績の苦しい地銀の統合がいっそう進む可能性が高い。体力のある地銀が増えれば、収益源として期待できる不動産向け融資が再び活況を呈する可能性がある。
3月期決算を調べたところ、地銀・グループ33社の最終利益が前年同期と比べて減益になった。
さらに3社は黒字から赤字に転落。具体的には、東邦銀行(福島市)、福島銀行(同)、じもとホールディングス(仙台市)の3つだ。
融資先の企業の経営悪化に備えて積み立てた与信費用の増加が響いた。新型コロナ禍で中小企業の資金需要が増し、国の融資制度を使って地銀は貸し出しを増やしているものの、今後、お金を貸した先が経営を立て直し、しっかり返済できるのかよくわからない悩みがある。
一方、残り
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