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スルガ銀、新たなアパマン融資不正問題とノジマ撤退が直撃!不動産向けローンは?

不動産融資/その他 ニュース

2021/07/16 配信

写真はイメージ
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株主総会が紛糾 不正融資への対応めぐり対立
ノジマとの提携解消については説明なし

スルガ銀行が6月29日、静岡県沼津市で定時株主総会を開いた。取締役の選任議案が可決されるなどしたが、新たに浮上したアパートやマンションへの不正融資をめぐり、総会は紛糾したという、また、筆頭株主となった家電量販店大手ノジマとは資本・業務提携が解消される方向だが、総会では詳しい説明がなかった。アパマンローンをめぐる不正とノジマの問題はスルガ銀行の経営に大きな打撃を与え、再建どころではなくなる恐れがある。不動産投資向け融資の「駆け込み寺」としての地位を取り戻すのも難しい局面にある。

スルガ銀については2018年に発覚したシェアハウス向けの不正融資が記憶に新しい。

問題となったビジネスモデルは、女性向けの「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズなど不動産業者が企画・販売するシェアハウスについて、購入希望者へスルガ銀が融資し、不動産業者が賃料を保証するというもの。

不動産業者はスルガ銀から融資を引き出すため、物件購入希望者の預金残高を改ざんして水増し。購入希望者に対しては物件のレントロールを偽造して収益性を高く見せかけ、割高で売り付けていた。スルガ銀もこうした不正を知っていた。融資総額は18年3月末時点で1258人・約2035億円に上った。

だが、入居者を思ったように集められず、保証賃料を払えなくなったスマートデイズは破産する。この結果、シェアハウスの購入者(オーナー)は融資の返済に苦しむようになった。

オーナーらに対する被害弁護団が結成され、スルガ銀との法的な交渉をスタート。20年に入り、スルガ銀が債権を放棄し、オーナーが物件を手放すという形で和解した。

一棟もののアパマン向けでも融資書類を改ざんか
今年5月に被害弁護団結成、債権放棄なら打撃

そして新たに浮上しているのが、一棟もののアパートやマンションに対する融資の不正だ。今年5月、新たに被害弁護団が結成された。被害者側はシェアハウスと同様、物件を割高で売り付けたり、融資を受けるための書類の改ざんが行われたりしたと主張している。

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東京地方裁判所

定時株主総会で嵯峨行介社長は、不正が確認された場合は個別に対応を検討していくと表明。これに対し、株主が一括での検討を求めて総会は紛糾し、スルガ銀側が一方的に打ち切ることになったという。

新たに出てきたアパート、マンション向けの融資をめぐる問題が今後、どう広がっていくかわからない。しかし、シェアハウス向け融資の不正と同じく、多額の債権放棄などにつながれば、スルガ銀の経営はさらに打撃を受けることになる。

ノジマ社長、スルガ銀の副会長を辞任
経営路線で対立 「支配」に対する反発も?

そしてもう一つ、スルガ銀の経営を揺るがしそうなのが、ノジマとの関係だ。

ノジマは19年10月、スルガ銀の創業家から株式を取得し、筆頭株主になった。その後、資本・業務提携を締結している。不正融資の発覚後、預金の流出などに苦しんだスルガ銀にとって、ノジマの経営参画は再建の大きな助けになるはずだった。

しかし、経営方針などでの対立の溝が埋まらず、ノジマの野島広司社長が今年6月1日、スルガ銀の社外取締役副会長を辞任。資本・業務提携を解消する方向で話を進めることになった。

スルガ銀とノジマの関係が冷えた理由としては、スルガ銀が大口の投資不動産向け融資を増やしたい思惑があった一方、ノジマは中小企業や個人への融資を拡大したい考えがあり、うまく折り合わなかったことが挙げられている。

だが根底には、ノジマ側から提案された役員人事などめぐり、経営を「支配」されることへのスルガ銀の単純な反発があったのではないかとの見方も上がる。

6月29日のスルガ銀の株主総会では、ノジマとの提携解消について、詳しい説明はなかったという。

スルガ銀行の決算説明資料から
スルガ銀行の決算説明資料から

ただ、個人向けローンに頼ってきたスルガ銀のビジネスモデルは厳しい。21年3月期の個人ローン実行額は226億円で、不正発覚前である17年3月期の4700億円のわずか5%にまで縮小した。

個人ローン残高も、21年3月末時点は2兆755億円で、17年3月末時点の2兆9073億円から3割近く減っている。

ノジマというスポンサーの撤退に加え、アパマンローンをめぐる新たな不正問題も火を噴いた。スルガ銀は、不動産投資向け融資どころか、経営存続すら危うい状況に追い込まれている。

取材・文 小田切隆

【プロフィール】 経済ジャーナリスト。長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。ニュースサイト「マネー現代」(講談社)、経済誌「月刊経理ウーマン」(研修出版)「近代セールス」(近代セールス社)などで記事を執筆・連載。

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