不動産に対する融資情勢は常に変化する。銀行は不動産以外にも様々な業種に対して融資を行うが、タイミングによってここまで融資情勢が変化する業種は不動産ぐらいではないだろうか。
しかし、本来銀行融資においては変わらない原理原則があり、審査部はその考えに基づいて審査を行っている。そして基本的にこの原則は不動産業であろうが他業種であろうが不変である。
今回の記事では融資判断の基礎となる「審査の3原則」について説明していきたい。
1.融資情勢とは審査合格点の引き下げ・引き上げに過ぎない
9月に入り、地銀の融資が徐々に再開したとのニュースが目に留まるようになった。スルガショック以来動きの鈍くなっている地銀の復活を期待できる嬉しいニュースである。
しかし、融資の門が開いたといっても銀行がスタンスを大きく変化させることは稀だ。融資情勢の変化とは、例えるならば「スルガショック以降90点を取らないと合格できなかった試験が、85点でもギリギリ合格できるようになった」程度の変化であることが多い。
つまり元々60点しか点の取れない人は、融資情勢の変化による突破は依然難しいと考えるべきであり、自身の得点を高めることが融資攻略の
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