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新生銀、SBIの傘下に!「地銀連合」強化で不動産向け融資拡大へ!

不動産融資/その他 ニュース

2021/11/30 配信

写真はイメージ
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新生銀が「買収防衛策」取り下げ、株主総会中止

2割の株を持つ国の反対が理由に

新生銀行がネット証券大手SBIホールディングス(HD)の傘下に入る方向となった。SBIが新生銀に対して進めていたTOB(株式公開買い付け)に対する買収防衛策を、新生銀が取り下げたからだ。

新生銀のグループ入り≠ノより、各地の地方銀行を傘下に収めるSBIの「地銀連合構想」は強化される見通し。収益力を高めた地銀は再び稼ぎの柱である不動産向け融資を強化する可能性があり、投資家にはチャンスだ。

新生銀が買収防衛策を取り下げたのは11月24日。この結果、翌25日に予定されていた、買収防衛策の是非を諮るための臨時株主総会は中止となった。大企業の臨時株主総会が前日になって中止されるのは極めて異例のことだ。

新生銀は、SBIが計画している五味康文・元金融庁長官や川島克哉・SBI副社長ら3人の取締役就任を認めることも発表した。

新生銀が突然、買収防衛策の取り下げを発表したのは、2割超の新生銀株を持つ国が買収防衛策へ反対する方向になったからだ。

国は、1998年に破綻した旧長期信用銀行時代の新生銀に注入した公的資金約3500億円を回収できていない。新生銀に経営を任せ続けるより、SBIが新生銀を傘下に収めて経営の舵取りをさせるほうが、収益力を高め、公的資金を回収できると判断したみられる。

もしも予定通り25日に臨時株主総会を開いていれば、国と、約2割の新生銀株を持つSBIが手を結ぶことで、買収防衛策は否決されていた可能性が高い。新生銀は否決というみじめな事態を避けるため、買収防衛策を取り下げ、臨時株主総会を中止に持って行ったのだろう。

地銀の再編や改革を推し進めたい金融庁と、同じく地銀再編を主導したいSBIの北尾吉孝社長の「連合」に、新生銀は「降伏」したといえる。

SBIによるTOBは1株2000円、「48%」への拡大目指す
新生銀は反対、「毒薬条項」で対抗

ここで簡単に新生銀をめぐる一連の動きを振り返っておくと、SBIが新生銀へのTOBを1株当たり2000円で行うと発表したのは9月9日のことだ。この時点でSBIは約20%の新生銀株を持っており、TOBによって48%まで高め、連結子会社にするとした。TOBは10日に始まった。

SBIはTOBで新生銀株の持ち株比率を高めようとした。写真はイメージ
SBIはTOBで新生銀株の持ち株比率を高めようとした。写真はイメージ

これに対して新生銀は10月17日、買収防衛策の導入を決定。「ポイズン・ピル(毒薬条項)」と呼ばれる防衛策で、買収者(つまりSBI)以外の株主に新株予約権を無償で割り当て、SBIの比率を下げてしまおうというものだ。

もし防衛策が発動されれば、SBIはとうてい48%という比率など達成できず、連結子会社化の目標は果たせなくなる。

新生銀は21日、TOBへの反対と買収防衛策の導入を諮るため、臨時株主総会を開くと表明。11月に入ると、国(預金保険機構)が新生銀の経営方針に関する質問状を新生銀とSBIに送り、両社がそれに回答するという動きが出る。

回答も踏まえ、国は防衛策への反対方針を固めた。この結果、臨時株主総会が中止され、新生銀がSBI傘下入りする可能性が大きくなった経緯は、先に見た通りだ。

SBIはすでに島根銀、福島銀など8行へ出資
新生銀引き込み「地銀連合」強化、ほかの再編の呼び水に 

不動産投資家が注目したいのは、SBIの「地銀連合構想」がますます強化される公算が大きくなったことだ。

地銀の収益力強化は、不動産投資拡大のチャンスになる
地銀の収益力強化は、不動産投資拡大のチャンスになる

10月30日配信の「SBIが新生銀にTOB! 『地銀連合』強化で不動産投資向け融資拡大へ!」で見た通り、SBIが構想をぶち上げたのは2019年。SBIはこれまで8行に対して出資し、着々とグループ≠拡大してきた。

出資した8行は次の通りだ。

●島根銀行(島根)
●福島銀行(福島)
●筑邦銀行(福岡)
●清水銀行(静岡)
●東和銀行(群馬)
●きらやか銀行と仙台銀行を傘下に持つじもとホールディングス(宮城)
●筑波銀行(茨城)

SBIが目指すのは、自身が得意とする金融商品や金融サービスをこれらの地銀が取り扱えるようにし、収益力を強めることだ。さらに新生銀を引き込み、連合の中央銀行のような役割を持たせて連合の結びつきを強め、これら地銀の収益力向上につなげたい狙いがある。

SBIの動きは、連合以外の地銀の再編加速の呼び水になるとの指摘もある。そうなれば、全国の地銀の収益力が強まっていくことになるだろう。

ある地銀幹部が言うように、「不動産向けの融資は大きな収益の柱だった」ことは間違いない。再編などによって経営体力が増し、資金の余力が出れば、不動産向け融資にお金が向かうはずだ。不動産投資家にとっては、新生銀のSBI傘下入りが、再び不動産投資を強化する号砲となる。

取材・文:小田切隆(おだぎりたかし)

■ 主な経歴

経済ジャーナリスト。
長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。

■ 主な執筆・連載

  • ニュースサイト「マネー現代」(講談社)
  • 経済誌「月刊経理ウーマン」(研修出版)
  • 「近代セールス」(近代セールス社)など

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