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コロナ禍を経て地域を笑顔にするヒーローに!国土交通省「 第1回地域価値を共創する不動産業アワード」

政策(不動産投資関連)/その他 ニュース

2023/03/30 配信

コロナ禍を通してあらためて認識されている居心地のよい「くらし」。それは、その地域で住まい、集う「ひと」のなかで、新たな価値や可能性が創造されて「暮らしやすさ」が醸成されることによって生み出されるものである。

国土交通省が、今年度に創設した「地域価値を共創する不動産業アワード」は、地域のさまざまな関係者と共創し、地域課題や社会課題の解決に取り組む不動産業者を表彰するもので、97件の応募があったという。

「アワード大賞」と「6つの部門の優秀賞」が選定され、また地域づくりやコミュニティづくりに貢献してきた優れた取り組みにも特別賞が選定された。その中から大賞、優秀賞を中心にピックアップして、その中身をご紹介する。

アワード大賞の評価は”地域への共感”
そして”資金調達を考えての投資”

アワード大賞(株式会社エンジョイワークス)
アワード大賞(株式会社エンジョイワークス)

アワード大賞を受賞したのは、(株)エンジョイワークス(神奈川県鎌倉市・逗子市・葉山町)の「共感投資プラットフォーム”ハロー!RENOVATION“を活用した空き家・遊休不動産の再生」。

選定理由として、地域における関係者を早い段階から事業に巻き込んでいること、空き家を活用する事業者等の育成に取り組んでいること、資金調達にクラウドファンディングや地方公共団体や地域金融機関とも連携してまちづくりファンドを導入・運営するなどして継続的な事業が実現できていることが高く評価された。

取り残された小さな蔵を一棟貸しの宿泊施設「ザ・バス・アンド・ベッド・ハヤマ」や空き家をリノベーションした宿泊施設「島民と共につくるおばぁの宿」など地域住民や関係人口への共感・参加を軸にした地域特性を生かした空き家や遊休不動産の活用を行い、地域に新しい価値をもたらし、持続性のある取り組みでもある。

そして、ファンドを導入するなど新しい資金調達の方法も注目したい。健美家でも不動産オーナーの負担なしに将来に活かせる物件にリノベーションする「0円!RENOVATION(ゼロエン! リノベーション)」を取り上げているのでぜひ参考にしてほしい。

老朽築古物件をリノベマッチング
イベントやコミュニティ財団も誕生

低未利用不動産の有効活用部門優秀賞(暇と梅爺株式会社)
低未利用不動産の有効活用部門優秀賞(暇と梅爺株式会社)

地域では悩みの種の老朽築古物件を耐震補強改修・入居者マッチング・運営管理等のサブリース事業を実施して20軒を再生してきた暇と梅爺(株)(東京都墨田区)は、低未利用不動産の有効活用部門優秀賞を受賞。大家・地主はじめアーティストやクリエイターなども巻き込み、行政や信用金庫など多様な関係者と共創してできた物件は興味深い。

そこでアートフェスティバルも融合させた「すみだ向島EXPO」を開催したり、市民でつくるコミュニティ財団「八島花文化財団」を発足させるなど次世代に引き継ぐための取り組みも評価された。

クリエイティブに特化した誘致で
起業支援や伴走支援も

中心地・農村活性化部門 優秀賞 株式会社まちづクリエイティブ
中心地・農村活性化部門 優秀賞 株式会社まちづクリエイティブ

中心地・農村活性化部門 優秀賞は、(株)まちづクリエイティブ(千葉県松戸市)。JR松戸駅前を中心とする半径500mという特定エリアでの取組みだが、クリエイティブな活動に取り組みたい人に絞りこんだサブリース型不動産サービスでクリエイティブな自治区を作るという着眼点が面白い。

物件を活用できてない所有者と需要者を結びつけ、起業支援や伴走支援を意図したサブリース方式を採用した点が高く評価された。

住宅確保要配慮者に救いの手
自立・社会復帰への第一歩もサポート

居住・生活支援部門優秀賞 有限会社エステートイノウエ
居住・生活支援部門優秀賞 有限会社エステートイノウエ

(有)エステートイノウエ(岡山県倉敷市)は、住宅確保要配慮者の部屋探しサポートをきっかけに、地域の大家や支援法人と連携し、”入居できる”物件ではなく”入居したい”と思える部屋づくりや不用品の有効利用を展開。たとえばリユース可能な残置物を入居者への生活立ち上げ支援に利用するなど不動産業の枠を超えた取り組みも行っている。そうした工夫で高い入居率やトラブル発生防止を実現していることが高く評価された。

熊本地震をきっかけに一般社団法人を設立
災害意識と住環境向上に取り組む

安全・安心部門 優秀賞 一般社団法人熊本県賃貸住宅経営者協会
安全・安心部門 優秀賞 一般社団法人熊本県賃貸住宅経営者協会

熊本地震で不動産業者と協働で行った被災者支援で生まれた(一社)熊本県賃貸住宅経営者協会(熊本県)が安全・安心部門の優秀賞。

少子高齢化や人口減少を見据えて、家主・入居者それぞれが良好な関係の中での住環境向上を目指し、空き家・空室対策セミナーを開催。被災者相談の対応を行政と協力、また災害意識を風化させないための情報発信に取り組みを続けていることも評価された。

モビリティサービスを活用出来るアプリも導入
新技術も駆使してエリアを活性化

イノベーション部門 優秀賞 株式会社ブルースタジオ
イノベーション部門 優秀賞 小田急バス株式会社・株式会社ブルースタジオ

小田急バス(株)と(株)ブルースタジオ(東京都武蔵野市)の郊外型住宅地での低利用バス運営用地の活用がイノベーション部門優秀賞を受賞。住居併用型小型店舗の集積によるコミュニティづくりのみならず、シェアサイクルやシェアカーなど次世代モビリティサービスやMaaSアプリ「EMot」の導入なども新たな技術による利便性の向上が評価された。

MaaSアプリ:サービスエリア内の移動手段を一元管理し、目的地を設定すると有効なモビリティサービスを選択でき、支払いまでができるアプリ

古家再生専門家や空き家活用の専門家を育成
全国的な空き家再生事業を展開

担い手育成部門 優秀賞 一般社団法人全国古家再生推進協議会
担い手育成部門 優秀賞 一般社団法人全国古家再生推進協議会

築古民家を再生し、地域の防犯・活性化に繋げるという理念のもと活動している(一社)全国古家再生推進協議会(東北、関東、関西、北陸、関西、九州の7エリア27拠点)が担い手育成部門の優秀賞を得た。

小規模工務店に対しては古民家再生専門家としてリフォームや賃貸不動産の知識を伝授し、個人・個人事業主や経営者に対しては資産形成および空き家再生投資を伝授するセミナーやイベントを行っている。後者セミナーについては、健美家でもたびたびご紹介している。
空き家再生や投資に関する知識を体系的に学習できるオンラインの環境を整備し、資格制度により認定・育成するとともに工務店と投資家のマッチングの仕組みが作られていることも評価された。

特別賞は、ありあけ不動産ネット協同組合(福岡県大牟田市・柳川市・みやま市、熊本県荒尾市・南関町・長洲町)、株式会社三好不動産(福岡県福岡市)、千島土地株式会社(大阪府大阪市)が入賞した。

どの取り組みも、地域の住民や行政とも共創し、古家や空き家などを地域の活力となるような資産に有効に再生したり、その一助となる活動を積極的にしていて、個別に取材をしたくなるような取り組みばかり。まさに不動産事業者が地域のヒーローとなっていることに嬉しさを覚えるような内容だった。

執筆:小野アムスデン道子(おのあむすでんみちこ)

小野アムスデン道子

■ 主な経歴

元リクルート週刊住宅情報関西版編集長。
月刊ハウジング編集長を経て、メディアファクトリーにて、世界的なガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集に携わったことから観光ジャーナリストに。
東京とオレゴン州ポートランドのデュアルライフと世界中を巡る取材で旅を基軸にしたライフスタイルについて執筆。国内外で物件運用中。
Own media【W LIFE】で40代からの豊かな暮らし方を発信。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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