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【大家さんが知っておきたい助成金・補助金制度】緑化系助成金・補助金

政策/助成金 ニュース

屋上緑化

日本の平均気温は上昇中
1990年代以降は高温の年が続出

肌感覚でもわかるだろうが、日本の平均気温は上昇を続けている。気象庁の「日本の年平均気温偏差の経年変化(1898〜2018年)」によると、2018年の平均気温の基準値(1981〜2010年の30年平均値)からの偏差は+0.68℃と、1898年の統計開始以来、6番目に高い結果となった。日本の年平均気温は上昇傾向にあり、とりわけ1990年代以降は高温の年が続出。長期的には100年あたり1.21℃の割合で上昇している。

上昇を続ける日本の平均気温。真夏日や猛暑日は増え、熱中症などトラブルの原因にもなっている。グラフは細線(黒)が各年の平均気温からの偏差、太線(青)は偏差の5年移動平均値、直線(赤)は長期変化傾向、基準値は1981〜2010年の30年平均。 出典:気象庁ホームページより
上昇を続ける日本の平均気温。真夏日や猛暑日は増え、熱中症などトラブルの原因にもなっている。グラフは細線(黒)が各年の平均気温からの偏差、太線(青)は偏差の5年移動平均値、直線(赤)は長期変化傾向、基準値は1981〜2010年の30年平均。
出典:気象庁ホームページより

気温が30℃以上の「真夏日」、35℃以上の「猛暑日」の日数も増えていて、東京においては2019年に真夏日55日、猛暑日12日を記録。熱いのは東京だけではなく、新潟県中条では最高気温40.7℃と、40℃オーバーの都市もたくさんあった。

消防庁に集計によると、2019年5〜9月の間、全国で熱中症により7万1317人が救急搬送されていて、これは昨年の9万5137人に次いで過去2番目の多さ。死者は126人で、搬送者の約半数は65歳以上の高齢者だった。

一方で興味深いのは、熱中症の発生場所だ。屋外で長時間、直射日光を浴びたからだと思うが、最も多いのは住居(2万7500人)だった。ここからわかるのは、熱中症対策は外に出るときだけではなく、家にいるときこそしなければならないこと。エアコンなどの空調を適切に使用するなど、個人が対策を立てる必要がある。

熱中症の発生場所別の救急搬送人員は住居が最多で、次いで道路、講習、仕事場の順だった。熱中症=外で起きるというのは間違いだとわかる。 出典:総務省消防庁「2019年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況
熱中症の発生場所別の救急搬送人員は住居が最多で、次いで道路、講習、仕事場の順だった。熱中症=外で起きるというのは間違いだとわかる。
出典:総務省消防庁「2019年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況

賃貸物件の緑化対策で
入居者の安全性をアピール

こういったトピックを耳にすると、賃貸オーナーからすれば「熱中症対策は入居者自身がすること」と思うかもしれない。とはいえ、家計の事情で冷房の使用を控えることだってあるだろう。そう考えると、今後はオーナー側で対策を打つと、「安心して住むことができる家」として入居率のアップにつながる可能性はある。

具体的には断熱材の使用などが考えられるが、なるべくコストはかけたくないというもの。そこで検討したいのが、各自治体が実施している緑化系の助成金・補助金の活用だ。

アスファルトやコンクリートが多いエリアでは太陽光の熱が反射したり、蓄熱の放散、室外機から排出される熱風が原因とされる、ヒートアイランド現象が問題となっていて、屋上や生垣などの緑化が有効な対策として注目されている。

近年は商業ビルや分譲マンションの屋上に土を入れ樹木や植物を植えたり、グリーンカーテンを導入するケースが目立つ。緑の断熱作用で屋上だけではなく屋内の温度が下がり、ヒートアイランドの抑制効果も確かめられている。空調を稼働させるエネルギーも削減できるので、省エネ効果も期待できるようだ。見栄えだってよくなる。

こういったメリットは賃貸物件でも変わらず、1棟オーナーにとっては興味深いところ。ただし、屋上や壁面緑化にはそれなりのコストがかかり、二の足を踏んでしまうことも事実。そこで活用したのが、助成金・補助金なのだ。

例えば、東京都品川区の「屋上緑化等助成制度」では、同区内に民間建築物を所有し、「既に建築されている建築物の屋上、ベランダ、壁面等を新たに緑化」「新たな建築行為に伴い屋上、壁面等を緑化」する人を対象に、以下の助成を行っている。

東京都品川区の屋上緑化等助成制度の助成費用の考え方。工種により助成額は異なる。 出典:品川区ホームページより
東京都品川区の屋上緑化等助成制度の助成費用の考え方。工種により助成額は異なる。
出典:品川区ホームページより

愛知県名古屋市でも民有地に対する補助金として、「みどりの補助金(名古屋市 民有地緑化助成事業)」を実施している。今年度の助成枠はそろそろ上限に達するようだが、屋上や壁面、駐車場の緑化に対しては1平方メートル当たり1万5000円以内、生垣設置工事だと1メートルあたり5000円以内、助成総額10万円以上500万円以下(生垣設置のみは3万円以上500万円以下)の助成という内容だ。

名古屋市「みどりの補助金」のパンフレット。建物の屋上や壁面、生垣などが対象だ。 出典:名古屋市ホームページ
名古屋市「みどりの補助金」のパンフレット。建物の屋上や壁面、生垣などが対象だ。
出典:名古屋市ホームページ

緑化の助成金・補助金制度を実施しているかどうはか自治体により異なり、対象となる物件も違う。詳細は各自治体に問い合わせることだ。申請にあたっては必要書類が必要で、審査にも時間がかかるので、余裕をもって行動を起こすこと。

手間はかかるが、緑化をすることで入居に結び付き、省エネで安全な暮らしを提供するという点において、一考の余地があるのではないだろうか。

健美家編集部(協力:大正谷成晴)

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