住宅セーフティネット制度が普及していない。2017年4月に「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」の一部を改正、同年10月25日に施行した。この中で、高齢者や低所得者、年収が一定以下の子育て世帯、障がい者、外国人といった住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度を創設したが不発に終わっている。国は、2020年度末までに17万5000戸の登録を目指すが、その進捗率は足もとで5%に満たない。登録戸数が思うように伸びないのが実態である。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2040年に75歳以上の世帯主が1217万世帯となって全体の4分の1を占める。一人暮らしは1994万人と全体の4割を占め、75歳以上の一人暮らしも500万人を超える。
景気回復基調が続いていると言われながらも低所得者層も増えている。生活保護受給者は、厚生労働省の「被保護者調査」によると160万世帯に上り、2000年に75万世帯だったものが2005年に104万、2010年に141万、2015年に160万と右肩上がりで増えている。その被保護者の約半数が借家住まいである。
高齢者の増加と合わせて低廉
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