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世帯数が増え続けている香川県高松市・JR高松駅ビルの開発が決定

都市計画・再開発(地域情報)/広島/中国・四国 ニュース

2021/10/07 配信

高松

2023年秋以降に
開業の予定

2021年4月に、JR四国はJR高松駅の北側で高松駅ビル(仮称)を開発すると発表した。

計画建物は商業棟と駐車場棟との合計2棟で、延床面積合計約14,500㎡となる予定。商業棟の構成は1階から3階が商業施設で4階が事務所。

予定では、1階に食品店やスーパーマーケット、2階に女性やファミリー層をターゲットとした飲食店など、3階には美容関連の店舗が入ることになっている。

総店舗数は約70店であり、JR四国としては規模が小さいと考えているものの、少なくともコロナが収束しないうちは、店舗数を増やしても誘致が厳しいと考えているとのこと。

なお、高松駅にはすでにCOM高松という駅ビルが建っており、COM高松とは反対側に新たな駅ビルが建つことになる。

開発予定地は2019年以降空地となっている区画と駐車場として利用されているエリア。 ※引用:JR四国
開発予定地は2019年以降空地となっている区画と駐車場として利用されているエリア。
※引用:JR四国

建設会社は鹿島建設に決まっており、予定工期は2023年8月末まで。なお、開業は同年中秋以降の予定。

高松駅は香川県北部の瀬戸内海と面する場所に位置しており、近隣にフェリーの港やバスターミナルがあるなど、県庁所在地らしく香川県における交通の要所となっている。

また、駅のすぐ南東には、2017年に各施設が完成した「サンポート高松」という再開発エリアがある。

サンポート高松には東京などの臨海エリアと似たような風景が広がっている。
サンポート高松には東京などの臨海エリアと似たような風景が広がっている。

サンポート高松には、地方合同庁舎やホテルに加えて複合商業施設などがあり、高松市における都市機能の多くが集まっている。

JR四国の狙いとしては、高松駅の利便性をさらに高めることで、駅の利用者を増加させたいところだ。

高松市の人口は
香川県全体の44%

香川県の統計によると、2021年9月1日時点の推計で、高松市には香川県全体における人口の約44%が居住している。

世帯数を見ても、高松市の世帯数は香川県全体の約46%を占めており、2番目に人口が多い丸亀市の約4倍となる計算だ。

なお、令和2年度国勢調査の速報によると、香川県全体の人口は近年減少傾向にあるものの、世帯数は増え続けている。

香川県の世帯数は昭和25年以降の統計では長期的に増加中だ。 ※引用:香川県
香川県の世帯数は昭和25年以降の統計では長期的に増加中だ。
※引用:香川県

世帯数が増えている一方で人口が減っている点から、1世帯当たりの人口は減少傾向にあり、高松市の世帯当たり人口は約2.21人となる。

また、高松市の人口は約41万6,000人だが、2021年1月時点における東京23区の人口と比較すると、大田区の人口(約39万8,700人)よりも約4%多い。

なお、四国の中で他の県庁所在地と比較すると、高松市の人口は愛媛県の松山市(約50万5,500人)に次いで2番目に多くなっている。

人口だけで見ると、エリアを都心部に絞れば、高松市が持つ投資対象としてのポテンシャルはそれほど低くない。

その一方で、地価に関する統計を見ると、2021年度の地価公示においては、高松市全体の地価は下落している。

しかし、高松駅周辺ではほぼ横ばいの状態となっており、2020年度には地価が上がっていた点を鑑みると、地方都市ながらも堅調な推移をしていると言える。

特に、交通機能の多くが集まっている高松駅前の開発には、高松市が持つポテンシャルを引き上げる効果も期待できるだろう。

地方都市というと、大阪・名古屋・福岡・札幌あたりに注目が集まりがちだが、駅前などにエリアを絞っていけば、高松市も投資先としては適格だ。

地方の大都市と比較すれば地価が低い点は否めないが、物件価格もその分安いと考えれば、例えば分散投資先として高松市を選ぶのも良いだろう。

都市開発が進む高松駅前で物件を探してみるのも、1つのアイデアと言えるのではないだろうか。

取材・文:秦 創平(はた そうへい)

■プロフィール
フリーランスライター。不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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