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北海道内のリゾートで増加する、外国人への住宅供給は?

都市計画・再開発/札幌/北海道 ニュース

政府観光局の統計によると、平成29年度の訪日外国人旅行者、いわゆる「インバウンド」は年間2,800万人以上。今年は9月末時点ですでに、2,300万人以上が国内を訪れている。

年々増加するインバウンド需要を取り込もうと、全国各地の観光地やリゾートホテルも、ここ数年で大きく様変わりした。

北海道内においても、日本人客の減少と老朽化で停滞していたバブル期のリゾートが、中国をはじめとした海外資本の買収によって新しく生まれ変わり、さらには、新たなホテルやコンドミニアムの建設なども各地で行われている。

また、インバウンドへのサービス向上のため、語学堪能な外国人従業員を積極的に雇用したり、「インターンシップ」と呼ばれる、短期滞在型の外国人研修生を多数受け入れるリゾートが増えてきた。

そのため、かつては数千人レベルで推移していたリゾートの山村や町に、現在、多くの在留外国人が住民登録の手続きを行い、地元に居住し始めているのだ。

■「リゾートの村」という特異性

北海道庁が総務省の統計結果を受けて発表した、道内の「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数に関する調査」によると、直近の5年間で、道内の主要リゾートを持つ市区町村では、外国人人口が大きく増加していることがわかる。(図1)

特筆すべきは、道央の上川管内にある占冠(しむかっぷ)村だろう。(図1-赤枠)

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この村はかつて道内一の過疎地であったが、バブル期に誕生したトマムリゾートの盛衰によって、ここ30年の間に人口が大きく増減した。

しかし、近年のインバウンド効果によって、村の人口も再び増加に転じる。

今年7月発表の人口動態調査では+15.26%という大幅な人口増を記録。全国の市区町村で最も高い数値を叩き出している。

さらに特異なのは、占冠村の外国人比率である。

村の人口1,450人のうち、外国人が329人を占めている。村民の5人に1人以上が外国人という、リゾートを抱える村ならではの状況となっているのだ。

外国人の「数」では、ニセコ地区も負けていない。(図1-緑枠)

ここ数年、全国一の地価上昇率によって大きく注目されたニセコ地区は、倶知安(くっちゃん)町やニセコ町など複数の自治体にまたがった広大なエリアに、外国人向けのホテルやコンドミニアムが相次いで出現している。

その流れにともない、長期的に在留する外国人の数も大幅に増加した。

倶知安町とニセコ町の2つだけで、ここ5年間で、実に1,500人近くもの外国人が増えていることがわかる。

しかし、この統計には注意も必要だ。総務省の調査は毎年1月1日時点の人口動態であり、これはスキーリゾートや温泉地にとって「元旦」という、1年で最も忙しい日のひとつでもある。

つまり、期間雇用のインターンシップなど、一時的な住民を多く抱え込んだ人口が統計に反映されているため、オフシーズンには大きな反動があることも留意しておきたい。

■外国人の住むところは?

では、そういった在留外国人の増加に対し、住宅は十分に供給出来ているのだろうか?

ニセコ地区では、他の道内リゾートに先駆けてインバウンド需要が起こり、外国人の在留が急激に増加したため、需給バランスが崩れて住宅不足に陥るという経緯があった。

しかしここ数年は、賃貸住宅などが相次いで供給されることで、一定の解消がなされている。

一方、ニセコ以外の地区ではどうか。バブル期に開発が行われたリゾートでは当時、リゾート法を追い風にした積極的な規模拡大で、独身寮や社宅が多数建設されたという歴史がある。

また、自治体においても将来の人口増を見込んで、主に家族向けの村営/町営住宅を整備してきた。

つまり、バブル崩壊によって空室続きだった築30年前後の寮や社宅などが、近年になって在留外国人の住宅ニーズを満たしている、という構図なのだ。

しかし、今後より一層の増加が予想される道内のインバウンド、それに呼応するリゾートホテルやコンドミニアムなどの新築/改修ラッシュによって、在留外国人も増加の一途をたどると思われる。

つまり、老朽化した現在の住宅だけで将来の従業員増加に対応するには、いずれ限界が来ると言えよう。

もちろんリゾート企業や自治体も、それに応じた住宅整備を行うと予想されるが、民間の賃貸住宅が果たせる役割も今後、ニセコ地区と同様に増えていくのではないだろうか。

リゾートエリアの住宅ニーズという、やや安定感に欠ける需給バランスではあるが、今後の動向を引き続き注視する必要がありそうだ。

参考資料:北海道庁「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数に関する調査」

健美家編集部(協力:五位野健一)

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