
JRタワーに隣接する場所に大規模再開発ビル登場
2030年度の新幹線開業に合わせ2029年秋に開業予定!
近年、札幌の街が再開発で湧いている。その1つとして注目を集めているのが、商業施設「エスタ」解体後の跡地と札幌市が保有する用地を併せた駅前敷地、2ha超を活用した「(仮称)北5西1・西2地区市街地再開発事業」だ。
5月18日、事業者であるJR北海道グループの北海道旅客鉄道株式会社、札幌駅総合開発株式会社、ジェイ・アール北海道バス株式会社、JR北海道ホテルズ株式会社の4社と札幌市が、同計画の都市計画決定に向けた手続きを開始したと発表した。今後は本年秋頃の都市計画決定を目指す。
リリースによると、計画地の延床面積は約 388,500 u(容積率:約 1,500%)。ここに、高さ約245m、地上43 階、地下4 階の再開発ビルが建築される予定となっている。
開発地とJR札幌駅の間に立つJR タワーの高さが約173m(地上 38 階 地下4階)ということで、それを大きく上回る規模となる模様だ。
ビルの主要用途は、展望施設 (41F−43F 約4,500u)、国際水準ホテル(35F−40F 約 25,500u、約200室)、オフィス(10F−12F,18F−33F 約85,500u)、宿泊主体ホテル (10F,14F−17F 約14,000 u 約300室)、商業(B1F−10F 約109,000u)、その他共用部等(約150,000 u)。
設計を担当するのは日本設計・清水建設 設計共同体で、2023年度着工、2028年度竣工、2029年度開業を予定している。


地上240?から札幌の街を見渡せる
ガラスボックス仕様の展望施設も完備
同再開発ビルは、2030年度末に開業を予定している「新新幹線駅舎」直結の施設となる予定。
新幹線駅改札直結空間で北海道の魅力を発信する「新幹線アトリウム(仮称)」を設けるなど、新幹線駅直結施設としての立地特性を生かし、複数の交通モード連携とおもてなし空間の提供により、北海道・札幌の魅力を発信する交流拠点を目指すとしている。
また、世界最大のホテルチェーンであるマリオット・インターナショナルとの提携による国際水準ホテルや、道内外の企業を呼び込む高機能オフィスなど都市の競争力強化に資する機能の導入、
道内の魅力を発信する商業施設、また本計画の個性・シンボル性を一層高める展望施設などのアメニティ機能により、利用・来街される方々にとって魅力的で快適な場を提供するという。

このほか、市内最大規模の約 1,000 坪の基準階貸室により、集約効果の高い大規模な無柱空間を確保できる高機能オフィスフロアや、北海道の地域資源や食文化を発信する商業施設を計画。
さらに、地上約 240mの高さには展望施設も配置する予定。頂部に天候によらず景色を楽しめるガラスのボックスを配し、札幌のアイコンとなるような象徴的な施設を目指す。
デザインには、日本を代表する建築家の一人である内藤廣氏(マスターアーキテクト)、北海道を代表する建築家の五十嵐淳氏(低層部外装デザイン)、著名デザイナーである原研哉氏(新幹線アトリウム)、
札幌を拠点とするデザイナーの村田周一氏(ランドスケープ)、た国内外で数多くの実績を持つ面出薫氏(全体照明デザイン)、交通施設等も含めた案内サインシステムを構築する井原理安氏(サインデザイン)らが参加。
複数デザイナーの協業により、魅力ある札幌の新たな顔づくりに取り組んでいくとしている。

2029年度の再開発ビル開業、2030年度(予定)の新函館北斗・札幌間新幹線開業と、夢のあるイベントが目白押しの札幌の街。今後の更なる発展とともに、札幌市中心および周辺の街の不動産価値向上にも期待したい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
健美家編集部(協力:
(さいとうかずみ))