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ハワイでホテル経営は辛いよ。ストライキで勝ち取ったハウスキーパーの驚くべき新賃金

都市計画・再開発(地域情報)/海外 ニュース

2018/12/02 配信

アロハ~、ハワイでは感謝祭が終わり街中にクリスマスツリーやサンタクロースの飾り付けが始まっています。師走になりいよいよ年の瀬が迫ってきました。

さて、今年10月以降に訪れた方はひょっとしてハワイを十分満喫できなかったかもしれません。ワイキキのホテルのロビー前で朝から夕刻まで抗議者がドラを叩きながら大声で賃金アップを訴え続けていたため、結構な騒音問題が続いていたからです。

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騒音だけでなくレストランやバーは閉店、ルームサービスはなし、さらにハウスキーピングもなしですから不満の声が上がるのも無理はありません。

アメリカ本土から新婚旅行のカップルが「特別なはずのハネムーンが台無しになった」とホテルを訴えたことも話題になりました。

ハワイ時間11月28日、51日間という史上二番目の長さになっていた今回のストライキがようやく合意に達し、ハワイ数千人のマリオットホテル従業員はようやく仕事にもどれるようになった可能性があると各種メディアが報じています。

日本でストライキはあまり聞かなくなってしまいましたが、アメリカでは度々ニュースで見かけることがあり、刑務所でも待遇改善を求めストライキがあるくらいです。

民主党の絶対的基盤のハワイ州もまだまだ労働組合の力が強く残っており、過去にもホテル従業員が賃金改善を求めストを行ってきました。ちなみにテキサス州などの共和党優勢の州ではほぼストライキはありません。

今回ハワイでストライキがあったのはシェラトン ワイキキ、ロイヤルハワイアンホテル、ウェスティン モアナ サーフライダー、シェラトン プリンセス カイウラニ、シェラトン・マウイの5つのホテルです。

すべてマリオット系列でホテルのオーナーは京屋ホテル&リゾート、国際興業株式会社の子会社です。国際興業は京屋レストランを皮切りにバブルの時期からハワイに進出し、これらの有名ホテルをずっと所有、経営しています。

ハワイのストライキはマリオット・ホテルに対してボストン、サンフランシスコ、サンノゼ、オークランド、サンディエゴ、デトロイトの各都市と同時に10月初旬に開始されました。今回ハワイのホテル従業員2,700人が提示案を承認したため、残すはサンフランシスコの1都市のみがスト継続という形になっています。

労働組合のスポークスマン、イカイカ・フセイ氏は、

「今回のストライキの主要目標のすべてを勝ち取ることができた。これらの主要な目標には、時間単位の給与と給付の増加に加えて、4年間の契約と、ハウスキーパーの15室から14室への減少が含まれていました。 この契約は労働者にとって歴史的な勝利です」

と述べています。(パシフィックビジネスニュース)

従業員のもともとの不満のひとつに、マリオットホテルが展開していた「グリーン・チョイス」というクリーニングなしにするとマリオットポイントが貰えるプログラムにあったといいます。

ハウスキーピングが減るとチェックアウト時の清掃の量が増え入れ替えまでに清掃が終わらないという問題が出ていたというのです。

それでは今回の合意案とはどのようなないようだったのでしょうか?

詳しい数字は発表されていませんが、これらのホテルでのハウスキーピングの基本時給は約22ドル(約2,500円)だそうです。

今後4年間で時給6.13ドル増加するとStar Advertiser紙は報じています。4年後にはハウスキーパーの方の時給が約3,200円になる計算になります。現在のハワイ最低時給が$10ドル10セントということを考えるといかに今回の合意が組合側にとって満足のいくものだったかが分かります。

フルタイムのハウスキーパーを雇うと年収614万円になり、さらに各種保険代を加算すると相当な経費になりますね。ハワイのホテル経営も簡単ではなさそうです。

ホテルの従業員は11月29日から仕事に戻っています。これから渡航予定の方にとっては朗報ですね。

執筆者:ハワイ在住大家 天方エバン

【プロフィール】
神奈川県横浜市生まれ。2012年4月よりハワイ在住。家族は妻と息子3人。上智大学比較文化学部から編入したWestern State College of Coloradoを卒業。日本IBMに入社後、長野五輪プロジェクトに配属され、テレビ解説者向けシステムの開発に携わる。以降、11回連続でオリンピックのIT事業に従事。日本で不動産投資をしながら、ハワイへの移住を実現させる。著書に「ハワイを満喫しながらできる海外分散投資」など。ブログ「ハワイで大家」。ハワイ州公認不動産取引主任、東京都知事宅地建物取引士。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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