• 完全無料の健美家の売却査定で、できるだけ速く・高く売却

×

  • 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集

兵庫県・山陽電鉄「高砂」駅南が大幅整備を検討!注目は山電高架化実現の可否。歩行者や車にやさしい、魅力ある空間に。

都市計画・再開発(地域情報)/神戸・京都/関西 ニュース

2020/11/15 配信

現在の高砂駅。2年ほど前に冷暖房完備の待合室が設置された。
現在の高砂駅。2年ほど前にようやく冷暖房完備の待合室が設置された。

通勤・通学の利用者多数
山陽電鉄の主要駅「高砂」駅

兵庫県を走るローカル鉄道、山陽電鉄(以下、山電)の「高砂」駅。
周辺には閑静な住宅地が広がり、駅の南北には市立の高等学校がある。さらに、駅南の沿岸部は日本を代表する大手企業の研究施設や工場が集中する工業地帯だ。

駅自体の規模はそこまで大きくはないが、通勤・通学の利用者が多く、特急が停車する主要駅となっている。
電車1本で姫路や明石には15分、元町・三宮には45分でアクセスできる交通の便の良さも同駅の魅力の一つと言える。

高砂駅のすぐ東にある踏切。ラッシュの時間帯でなくても、約5分に1回のペースで遮断機が下りる。

暮らしに便利な駅ではあるものの、線路や駅が高架でないことから、ラッシュ時は踏切の遮断機が下りっぱなしになる。
さらに改札は南口、コミュニティバスのロータリーは駅の北側にしかなく、バスに乗車するには、南口の改札を出て歩行者用の地下道を通って北ロータリーに出る必要がある。
現状は、車や歩行者にとってとにかく難儀な造りだ。

今回の「高砂駅南周辺整備基本計画」でも山電を高架にする「連立立体交差事業」を実施できるかどうかがカギとなる。

テーマは
「次世代へ縁を結ぶまちづくり“高砂”」

「高砂駅南周辺整備基本計画」では2030年度に着工することを目指し、現在も県や市、民間の間で意見が交わされている。

計画の素案の段階では山電が高架になる場合と、ならない場合の2パターンが提出されたが、県と市、山電で協議した結果、市は高架化を前提とした。

ここに、整備計画の4ポイントをまとめよう。

①高砂の個性を生かし、人が行き交い、集う駅前広場に

現在の高砂駅の改札口。改札や電光掲示板などの備品がリニューアルされるものの駅舎は変わらず、ノスタルジックな雰囲気がただよう。
現在の高砂駅の改札口。改札や電光掲示板などの備品はリニューアルされるものの駅舎自体は変わらず、ノスタルジックな雰囲気がただよう。通勤・通学、帰宅ラッシュ時はロータリーにタクシーと送迎車が入り乱れる。
駅前に並ぶ商店。「高砂らしさ」は特に感じられない。
観光案内所や「松右衛門帆」の販売店など、高砂らしい商店が並ぶ駅前だが、建物の老朽化により、なじみの人以外は近寄りがたいオーラを放つ。

高砂市は、230余年の歴史を持つ帆布「松右衛門帆」をはじめ、1700年以上市内で産出されている「竜山石」、勇壮な秋祭りなど伝統的な工芸と文化を持つ。
生まれ変わる駅前空間にもその雰囲気が感じられるデザインが随所に施される予定だ。

歩行者の安全に配慮したユニバーサルデザインを取り入れたり、送迎用車とタクシー用それぞれのバースを確保したりと、駅利用者の利便性も高まる。

また、駅前広場の入り口に広いスペースを設け、様々なイベントを開催することで、人が行き交い、集う広場とする考えだ。

②誰もがアクセスしやすい駅前に

駐輪場は野ざらしで、雨天時はびしょ濡れ必至。夜間は暗いため、治安も心配される。
現在の駐輪場は野ざらしで、雨天時はびしょ濡れ必至。夜間は暗いため、治安も心配される。
駅南のロータリーにつながる線路沿いの街路。北から南に踏切を抜けて右折しようとすると、南から北に踏切を渡ろうとする待機車とバッティングし、危険な場面もしばしば。今後は街路をなくし、広場に整備される。

山電の高架が実現すれば、駅周辺の踏切は撤去され、高架下に公共駐輪場が設けられる。雨天時の駐輪場の課題を考えると、自転車が濡れずに置いておけることは、利用者にとってもうれしい変化だろう。

また、駅南のロータリーにアクセスする現在の街路も広場の一部になり、そこに商業施設と一体になったマンションを新設する見込みだ。

③駅の南北の動線を改善

IMG_1830
駅の南東に位置する地下道。昼間でも薄暗い。踏切を渡る以外で北ロータリーに移動するにはここを通る必要がある。

計画では駅を高架にすることで、南北のロータリーをつなぐ現在の地下道をなくし、駅のコンコース内に南北を行き来することができる通路を配置する。

これにより現在は不可能な、改札から直接北ロータリーに向かうことも可能になる。

④まちのにぎわいを創出

駅前だけでなく、駅周辺市街地(旧サンモール)の再開発事業も実施。
これまでの市街地にはなかったスーパーマーケットやスーパー銭湯の誘致を図るなど、これまでのイメージとは一線を画す考えだ。

山電の高架化も実現させることで、自動車の南北の往来にストレスがなくなるため、これまで踏切で分断されていた市街地ににぎわいがもたらされる。

早ければ10年後に工事がスタート

今回の計画地の一部にある駅前のビジネスホテルは、すでにリニューアル済み。
今回の計画地の一部にある駅前のビジネスホテルは、すでにリニューアル済み。

「高砂駅南周辺整備基本計画」では、調査や準備が順調に進めば10年後には工事が始まる。長期化も見据え、駅前広場や周辺市街地から整備がスタートする予定だ。

高砂駅周辺エリアは県内ではあまり目立たない存在だが、交通の便も治安も良く、ファミリーに人気が高い。駅自体や駅周辺が魅力的になることで、明石駅前の再開発時と同様、新設されるマンションは即完も予想される。

さびれた雰囲気の駅前がどのように生まれ変わるのか、下りっぱなしで通行人や自動車を困らせるあの踏切をなくせるのか、結果が楽しみだ。

健美家編集部

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

アクセスランキング

  • 今日
  • 週間
  • 月間

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

最新の不動産投資ニュース

ページの
トップへ