四条河原町交差点の「京都マルイ」跡に
住友不動産運営の大型商業施設が誕生
京都市内屈指の繁華街である四条河原町にあり、住友不動産が運営する京都住友ビル。それまで入居していた「京都マルイ」が2020年5月に撤退したことを受け、全館のリニューアル工事に着手。
さらに、「京都マルイ」の後を引き継ぐ形で、住友不動産が関西地区初の自社商業施設「京都河原町ガーデン」を2021年4月29日にグランドオープンさせる。
四条河原町交差点に面する京都住友ビルは、住友不動産が会社設立時から唯一保有している物件。1976年9月に前身の京都住友ビルの建て替えが竣工してからは、同年10月から「四条河原町阪急」、2011年から「京都マルイ」が入居していた。
1976年に竣工した京都住友ビルのモチーフが「着物」だったこともあり、そのイメージを継承するように、「京都河原町ガーデン」の外観デザインは京都伝統の「織物」がモチーフ。支柱を縦糸、外装ルーバーを横糸に見立て、シンプルで凛とした印象に仕上げられている。
20~40代の女性から
幅広い年齢層がターゲットに
「京都河原町ガーデン」は、地下1階から8階で構成。格となるテナントは、地下1階から6階まで出店する「エディオン」だ。最新家電をはじめ、スマートフォン・携帯電話、おもちゃ・テレビゲーム、リフォームなど、子どもからお年寄りまで幅広いニーズに応えるべく、地域屈指の充実した品ぞろえが魅力だ。
また、四条通りに面した1階の区画には、京都・北山のテーラーが発祥の「ONLY」が出店。
マルイ時代から継続して運営する7階・8階の飲食レストラン街「FOOD HALL」には、「京都 祇園 天ぷら 八坂圓堂」のカジュアル業態となる「カジュアル天ぷら 門久 Produced by 八坂圓堂」をはじめ、計3店舗が新たに加わる。
F1層(20~34歳の女性)、F2層(35~49歳の女性)が主なターゲットだった「京都マルイ」よりも、新たに誕生する「京都河原町ガーデン」のほうがより幅広い層に刺さるのは明らかだろう。
地価が下落した京都中心地の活気を
再び取り戻すきっかけとなるか
日本有数の観光地である京都は、新型コロナウイルスの蔓延による影響で、観光産業が大打撃。2020年に全国トップクラスの上昇率を見せた京都の中心地、祇園四条エリアの地価だが、2021年の公表では13.9%も下落している。
ちなみに、4月中旬に京都河原町を訪れた際には、街には観光客らしき人々の姿はほぼ見られなかった。
祇園四条エリアにほど近い四条河原町にオープンする「京都河原町ガーデン」が目指しているのは、地域とのつながりを大切にした施設づくりだ。
国内外の観光客に過度な期待ができない今、府民に目を向けた施策が吉と出るか。「京都河原町ガーデン」が誕生することで、京都屈指の商業地が活性化され、急落した地価が再び上向くのか。今後も注意深く見守っていきたい。
健美家編集部
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