JRが西宮市で新たな
ショッピングセンターを開発
JR西日本アーバン開発株式会社は、2021年7月に兵庫県西宮市大谷町で、新たに夙川グリーンプレイスというショッピングセンターをオープンした。
JR西日本アーバン開発が駅外にオープンしたショッピングセンターは、夙川グリーンプレイスで3件目となる。
これまでに大阪府吹田市の「吹田グリーンプレイス」と兵庫県西宮市の「甲子園口グリーンプレイス」の2件をオープンしてきた。
JR西日本アーバン開発は主としてJR甲子園口から姫路駅までの区間を事業エリアとしており、これまでに駅中で8つの商業施設を開発・運営している。
駅外に展開している商業施設は、主にJR西日本の社宅跡地を活用する形で計画されている。
吹田・甲子園口・夙川のいずれも社宅跡地に建設されたショッピングモールだ。
なお、グリーンプレイスのコンセプトは「時間消費型の商業施設」であり、夙川では緑地にこだわった広場を設けているほか、公園の役割も果たすようなデザインとなっている。
※引用:JR西日本アーバン開発
夙川グリーンプレイスは9月3日に開業しており、14のテナントが入っている。
テナントは飲食店やドラッグストアに加え、クリニックなどが中心的だ。
夙川は兵庫県の中でも高級住宅街に該当しているため、兵庫県初出店のすし屋や老舗のベーカリーなども入っている。
また、JRグループとしてSDGsの取り組みにも注力しており、西宮市と災害時応援協定を締結するなど、店舗の運営によって地域貢献も目指しているのが特徴的だ。
ショッピングセンターの運営に関してSDGsの目標を掲げるのは夙川グリーンプレイスが初となり、JR西日本としては企業責任を果たしていきたい考えだ。
※引用:JR西日本アーバン開発
西宮市大谷町では
子持ち家庭向けの投資も狙い目
夙川グリーンプレイスのある西宮市大谷町は、西宮市役所の中でも本庁管轄のエリアに該当する。
ミクロのデータでは、2019年10月時点で大谷町には3,059人・1,183世帯が居住しており、本庁管轄のエリアでは樋之池町および西宮浜町に次いで人口が多い。
なお、樋之池町は阪急苦楽園口駅の西側に該当するエリアで、西宮浜町は西宮駅の南側にある人工島のエリアだ。
大谷町の年齢別人口を見ると、最も多いのは30代の人口で、その次に多いのは0歳~10歳までの人口だ。
大谷町では65歳以上の人口を合計しても、30代の人口より少なくなっている。
※参照:西宮市
かなり限定的なエリアの分析にはなるが、全体的に少子高齢化が進む地方都市の中では、大谷町はめずらしいエリアとも言えるだろう。
夙川グリーンプレイスに小児科や歯科といったクリニックが入っているのも、大谷町の人口構成を意識したものと予測される。
つづいて令和3年の公示地価を見ると、大谷町の住宅地地価はプラス0.3%とわずかながら上昇している。
西宮市全体で見ると、兵庫県内の比較では神戸市内の都心や近隣の芦屋市に次いで住宅地価が高い。
そのほか、LIFULL HOME’Sの統計によると、西宮市の平均世帯年収は569万円で、全国平均の503万円よりも高くなっている。
家賃相場を見ても、築10年・70㎡の条件で西宮市の家賃は14.6万円/月となっており、神戸市灘区など兵庫県内の都心とそれほど違いがない。
※参照:LIFULL HOME’S
西宮市には高年収の人も比較的多い上に、夙川は兵庫県内でも高級住宅街として知られていることもあり、周辺では属性が高い人の入居も期待できそうだ。
夙川グリーンプレイス周辺では、30代~40代の子持ち家庭を入居者のターゲットとして物件を探すのも有効と言えるだろう。
取材・文:秦 創平
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