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被災した熊本空港ビル、国内・国際線一体で建替えへ

都市計画・再開発/福岡/九州 ニュース

熊本地震で被災し、今も3階のレストランなどが営業できない状態が続くなど復旧が遅れている熊本空港を建替える案が浮上してきた。これは熊本県の蒲島郁夫知事が表明したもので、国内線ターミナルビルと国際線ターミナルビルを一体的にして建替えるという。

熊本空港
現在も復旧工事が続く熊本空港

元々、現在の国際線ターミナルは1971年に完成しており、規模はRC一部S造の4階建て。ところが国内線ビルは旅客の増加に合わせてこれまで何度も増改築を重ねており、今回の地震ではその増築部分の継ぎ目に当たる箇所の被害が大きかった。その部分を改修したとしても今後、同じような災害が起こった場合には不安が付きまとう。

一方の国際線ターミナルビルは1983年に完成しており、SRC造の2階建て。どちらのビルも現在は第三セクターの熊本空港ビルディングが所有・運営しているが、今回の建替えでは民間に委託する計画となっている。

空港の滑走路や駐車場、新たなターミナルビルの長期運営権を一括で民間に売却するコンセッション方式を導入しようというのである。当然、ターミナルビルの設計、施工も民間に委託、民間の資金やノウハウを活用するという。今後、民営化の手続きを行う国に対して正式に要請する計画だ。

もちろん、滑走路や管制塔などの重要施設、駐車場などは引き続き、国が所有権を持つものの、新たなターミナルビルは民間が所有することになる。

熊本空港の建替えについてはすでに2015年3月に国から大規模広域防災拠点に指定された時点で、地元の経済界から空港機能の強化が要望されており、それが今回の地震で一気に加速したということになる。耐震性能を高め、旅客数増加も睨んでの新たなターミナルビル建設というわけである。

ただし、懸念事項もある。ひとつは建替えることで早期復旧が妨げられるのではないかという点。運営権売却に当たっては資産調査や民間の以降を確認する調査などを行ったうえで事業者を公募することにあるはずだが、先行して民営化を果たした仙台空港ではこうした手続きに3年ほどの期間がかかっている。同様の期間がかかるとすると、影響は長期に及ぶ。どのような形で短期間での着工に結びつけられるかが鍵だろう。

もうひとつはこの地の安全性の確保。熊本県では2015年に地域防災計画を策定しており、布田川・日奈久断層帯を震源にマグニチュード7.9の地震が起きた場合を想定した。その想定は非常に正確で死者数を除けば、今回の地震をきちんと想定していたと言える。

その一方で熊本県では過去120年間大規模地震が発生しておらず、安全を過信していたか、それだけの想定をしながらも南海トラフ地震時の九州の広域防災拠点構想で配送拠点として熊本空港、大規模展示施設グランメッセ熊本(いずれも益城町)を充てようとしていた。想定と計画の乖離があったわけで、今度の計画ではその辺りもきちんと盛り込み、安全性の高い計画にしていただきたいものである。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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