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九州大学移転大詰め。移転完了後の跡地利用で福岡はどう変わる?

都市計画・再開発/福岡/九州 ニュース

福岡市にある国立大学法人九州大学では平成30年度完了を目指し、箱崎地区(福岡市東区)、六本松地区(福岡市中央区)、原町地区(福岡県粕屋町)の3カ所のキャンパスを福岡市西区と糸島市にまたがる新キャンパス「伊都キャンパス」に統合移転する作業が進められている。

平成3年から検討を始めた計画もいよいよ大詰めというわけだが、次の問題は都心近くの箱崎キャンパスの跡地をどう使うか、である。

もちろん、すでに移転が終了した他のキャンパスの跡地再整備も問題ではあるが、箱崎キャンパスはその位置、広さの点から福岡の将来に大きく影響するとされる。具体的に見て行こう。

まず、箱崎キャンパスの位置である。

下の図で箱崎地区とあるのがそれだ。広さ約45.5ヘクタールと広大な箱崎キャンパスは、九州大学発祥の地。

福岡市の都心部にほど近い東区に位置しており、福岡空港、博多港、博多駅、福岡インターチェンジなどからは約6キロ圏。地下鉄箱崎線、JR鹿児島本線、西鉄貝塚線の各駅からも近く、交通利便性の高い立地である。

また、近隣には陸、海、空の物流拠点があり、ビジネス的に希少性の高い土地なのである。

分散したキャンパスの統合移転が進んでいる九州大学
分散したキャンパスの統合移転が進んでいる九州大学

ただ、問題もある。まず、ひとつは福岡空港に近く、キャンパス上空を航空機が往来するため、航空法による建物の高さ制限を受けるという点。

これは九州大学が移転を決めた理由のひとつともいわれる。騒音の問題に加え、高層ビルが建てられないのだ。ちなみにここでの高さ上限は65〜90mである。

箱崎キャンパス
箱崎キャンパス跡地は都心部、空港などに近く、利便性の高い立地

次の問題は箱崎キャンパス跡地内は都市計画法上の用途地域が第一種住居地域および第二種住居地域に指定されているという点。

建物用途規制や建ぺい率、容積率などの制限が比較的厳しい地域のため、今後、転用を考える際には障壁になりかねないという声もある。

また、古くから九大の拠点となってきたため、箱崎キャンパス内には大正から昭和初期にかけて建てられた歴史的価値の高い近代建築物が多数残っている。

跡地利用に当たってはこれらの建物の保存・活用についても考えなければならないのである。

さらに歴史の古い問題もある。埋蔵文化財だ。この地域の地下には箱崎遺跡や元寇防塁跡などがあるとされており、建物解体、新築に当たっては遺物・遺構が出土する可能性が高い。

発掘調査が必要となると、通常の再開発以上に時間、費用、手間がかかることになる。

とはいえ、九大としては移転にかかる経費を跡地売却で得る必要があるし、福岡市としてはこの一等地をどう使うかが今後の周辺地域の発展にも関わる問題。

そこで、市と大学では2013年以来「九州大学箱崎キャンパス跡地利用将来ビジョン検討委員会」を作り、「跡地利用将来ビジョン」をまとめるなど、協働してきた。2016年11月にはURも跡地南エリアで共同事業をスタートさせている。

区画分け
跡地利用のゾーン分け。周辺は市街地となっており、どのような開発が行われるかで影響も大きい

さて、そこで示されたまちづくりの方針は以下の5点。
・新たな活力・交流を生み出す
・充実した教育・研究の環境を生み出し、人を育てる
・安全・安心・快適で健やかに暮らす
・歴史文化資源を大切にする
・環境と共生し、持続可能なまちをつくる

具体的には都心近くの広大で、利便性の高い土地を活用して、新たな産業や雇用の創出、文化、芸術、スポーツ、コンベンションなどを通じた交流拠点づくり、医療、福祉、健康づくり環境の整備、快適な居住環境の創出などが目指されているという。

つまり、最先端、多機能な、居住も含めた新しい街を作るというわけだ。

といっても、現状ではどのような整備が行われるかについてはほとんど公表されていない。

今後、先行まちづくりエリアでは平成30年度頃から順次土地利用を開始し、まち全体の概成は平成36年度を目標とするとされているが、今後の計画の進展が気になるところだ。報道に注目していきたい。

また、もうひとつ、気になるのは新しい伊都キャンパス周辺。糸島市はこのところ、食や自然が人気を呼び、福岡周辺では住みたい街としての呼び声が高まっている。

一方で人口減少に歯止めがかかっていない部分もある。九州大学との連携は始まっているが、それが今度の同市にどう影響するか。

福岡市は2035年まで人口増が続くとされる、日本でも数少ない都市のひとつ。投資を考えるのであれば、市内、周辺部の動向は要チェックだろう。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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