
2024年春、近大医学部・近大病院が
堺市南区・泉ケ丘駅前に移転へ
近畿大学は、大阪府大阪狭山市にある近畿大学医学部および近畿大学病院を、同府堺市南区の泉北高速鉄道泉ケ丘駅の北側に移転することを公表。2024年4月の開設に向けて、計画が着々と進められている。


この一大プロジェクトは、近大創立100周年、医学部開設50周年の記念事業の一環。高齢化社会を見据えた医療を視野に入れ、近大医学部・近大病院の強みである、がん治療や心臓・脳血管障害などの高度最先端治療を一層強化。優秀な人材の確保と大胆なIT化による病院機能の効率化、充実を図っていくという。
2014年、近大は堺市と基本協定を締結。以降、1975年に大阪狭山市に開設された近大病院の老朽化による建替えと移転、堺市南区を中心とした泉北ニュータウンの再生と南大阪地域の医療機能の向上を目的として取り組んでいる。
「持続可能なまちづくり」を掲げ
泉北ニュータウンを再開発

移転先の泉ケ丘を含む泉北ニュータウンは、高度経済成長期の人口の都市集中により発生した住宅需要に応えるべく、1967年に堺市南区や和泉市を中心にまちびらきされた計画市街地。緑豊かな自然環境に恵まれているだけでなく、難波駅まで電車で約35分、関西国際空港までバスで約1時間とアクセス面も良好で、南大阪のベッドタウンとして成長してきた。
しかし、近年は課題先進地域と呼ばれるほど、抱えている問題は深刻だ。社会環境の変化に伴い、人口減少、少子高齢化が顕著。また、まちびらきから50年が経過していることもあり、住宅や道路、施設の老朽化などの課題も浮き彫りとなっている。
それらの問題を解消すべく、「持続可能なまちづくり」をテーマに、堺市を中心に2014年から泉北ニュータウンを再生、活性化させるプロジェクトが動き出している。現在、力を注いでいる取り組みの一つが、「SENBOKUスマートシティ構想」だ。
「暮らしを楽しむことができる新たな価値を創造し、泉北ニュータウンならではの魅力を高める」。このコンセプトのもと、ヘルスケア・モビリティ・コミュニティ・リモートワーク・エネルギーという5つの分野において、ICT(情報通信技術)を駆使。産官学で連携して市民の利便性と生活の質の向上を目指し、地域課題の解決に努めるというものだ。
健康長寿のまちづくりが
本格的にスタートへ
近大医学部・近大病院の泉ケ丘への移転は、その構想の一環でもある。この新たな病院は、病床数800床、診療科目34科。これまで築き上げてきた日本有数の高度先端医療機関としての評価をさらに高め、アジア・世界レベルの未来型病院へと生まれ変わる構想を掲げている。
スマートシティ化を掲げ、再編の時を迎えている泉北ニュータウン。近大医学部・近大病院の泉ケ丘移転をきっかけに、ITを駆使した最先端医療によって高齢化社会に対応できる環境が整い、健康長寿のまちづくりが本格的に始動していくはずだ。
健美家編集部
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