九州の陸の玄関口がさらに進化
オフィス、ホテルが入る複合ビルを開発
福岡県・博多駅といえば、JR九州、JR西日本、福岡市地下鉄が乗り入れる県内随一のターミナル駅。1日の利用者数は38万人以上で、県内はおろか九州最多を誇る。
ちなみに県内2位の天神駅は約10万人なので、福岡駅がどれだけ多いかわかるというもの。名実ともに九州における陸の玄関口といって差し支えない。

同プロジェクトは、「博多駅空中都市構想」として検討を進めてきた事業で、福岡のランドマークとなる複合ビルと新たな“都市”として作るという事業内容。「国際ビジネス都市・国際観光都市に相応しい機能を備えた最先端複合ビル」をコンセプトに掲げ開発を進める。
東京なら新宿駅、町田駅、大井町駅など、線路上をまたぐように建てられたビルは決して珍しくはないが、「博多駅空中都市プロジェクト」の敷地面積は約5200uと広大。オフィスやホテル、商業、広場などが整備される予定。かなり大掛かりな事業になりそうだ。

出所:プレスリリース
オフィスは博多駅直結で交通の利便性に優れ、約1000坪と博多駅周辺において最大規模の基準階プレート、非常電源供給をはじめBCPや感染症などのリスク対応、個室化、内階段、バルコニーなどを備え、価値観の多様化や新たな働き方へも対応するという。

出所:プレスリリース
ホテルは全室35u以上のゆとりある客室で、線路上空を活かしたトレインビューを楽しめる客室、ゆとりと格調を感じさせるエントランスと車寄せを備えたラグジュアリータイプを目指す。
福岡市内と言えば「グランハイアット福岡」などを筆頭に近年はホテルが充実していて、来春には天神エリアに「ザ・リッツカールトン福岡」が開業する予定。「博多駅空中都市プロジェクト」でもハイクラスのホテルが入ることは確実で、宿泊施設の充実度はさらに増す。
グリーン電源の採用、再生可能エネルギーの活用、高効率機器の導入、緑化の推進、内装等への木質化の推進といった環境性能への配慮、外壁のセットバックなど歩行者空間の創出、にぎわいの創出、博多口と筑紫口を結ぶ新たな動線の設置、筑紫通高架下の環境改善などまちの回遊性向上とにぎわい創出に向けた取り組みも行う。
新しいランドマークの出現により
「博多コネクティッド」はさらに加速
ビルの高さなど、詳細はまだ明らかにされていないが、陸の玄関口に見合った新ランドマークが誕生することは明らかだ。同プロジェクトは駅周辺地区において福岡市が主導する「博多コネクティッド」の一環で、博多駅の活力とにぎわいをさらに周辺につなげる場所になることも期待される。

出所:福岡市ホームページ
「博多コネクティッド」だけではなく、天神エリアでも大規模再開発プロジェクト「天神ビッグバン」が進められている福岡市。ここ数年のエリアの変化はすさまじく、ビジネス・観光都市としての認知度は高まるばかりだ。「博多駅空中都市プロジェクト」も同市中心街の成長を後押しするだろう。
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健美家編集部(協力:
(おしょうだにしげはる))