• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

1,995アクセス

大阪市・船場エリアでタワーマンション、ホテルが急増、注目度大幅アップ

都市計画・再開発/大阪 ニュース

2019/09/23 配信

大阪といえばキタ、ミナミの両繁華街が知られている。キタは大阪駅から梅田界隈、ミナミは難波を中心にしたエリアで、では、どこから見て北、南か。それが分かると船場という地域の、大阪の歴史の中での位置づけが分かる。船場から見て北か、南か、元々はそれからきた俗称なのである。

船場は豊臣秀吉の時代から開発された大阪城から見て西にあたる、徳川幕府直轄地となって以降は大坂の中心地として発展してきた東西1km、南北2kmほどの地域。

元々は河川、人口の堀川に囲まれていたが、現在では北端にあたる土佐堀川、東端にある東横堀川を除いて埋め立てられている。

ちなみに東横堀川には各種街道の大阪の基点とされた高麗橋(東京の日本橋のような存在)や、架橋100年を越える現役橋である本町橋などが架かり、歴史を感じさせてくれる川である。江戸時代から繁栄してきた地域であり、現在も都市銀行や製薬会社、大手建設会社などの本社はあるものの、かつてに比べるといささか活気を失いつつあったことは否めない。

現在、この地域で地上48階建て、総戸数885戸という大阪でもトップクラスの規模を誇るタワーマンション「シティタワー大阪本町」を建設中の住友不動産住宅分譲事業本部の三輪浩之氏によるとこの地域では商売しながら住んできた人たちも多く、それが徐々にオフィス化されてきたものの、区画がさほど大きくないのが特徴という。

シティタワー大阪本町、モデルルーム。幅広いエリアから来場者があるそうだ
シティタワー大阪本町、モデルルーム。幅広いエリアから来場者があるそうだ

同社のタワーが実現したのはオフィスビル2棟、雑居ビル1棟の土地を集約できたため。希少なケースであり、このエリアのタワーの大半が30階くらいまでなのは、土地の制約などによるものというわけだ。

オフィス街としての地盤沈下もおそらく、そうした背景からだろう。現在も開発が続く梅田から大阪駅界隈は大型のオフィスビルが多い。現代のニーズで言えばそちらが選ばれるのは仕方あるまい。

また、ミナミの商業エリア、遊び場としてのインバウンドも含めた賑わいと比べても、船場はかなり地味。そのため、船場はすでに過去のまち、昔のエリアという認識を持つ人もいよう。若い人であれば、そもそも「船場、どこ?」ということもあるかもしれない。

だが、今、その船場エリアでの開発が一気に進んでいる。マンション、ホテル建設がラッシュとも言えるような状態なのである。

船場エリアを歩いてみるとあちこちで建設中の現場がある
船場エリアを歩いてみるとあちこちで建設中の現場がある

まず、マンションについてはこのエリアが1990(平成2)年に大阪市によって船場都心居住促進地区になっていることがポイント。その当時はまだ都心居住そのものの認知度が低く、促進地区となったことを利用する動きは無かったが、このところへ来て一気に利用が増大。次々にタワーを中心にマンションが建設されるようになっている。

建設規模は大小さまざま
建設規模は大小さまざま

その要因は「船場都心居住促進地区ボーナス制度」。船場には1939(昭和14)年に高度利用を促進するために定められた認定道路中心から5mまたは6m後退した位置に定められた船場建築線というラインがあり、それより2m以上、道路側の建物壁面を後退させることで容積率のボーナスを得られるという制度がある。通常600%の容積率を800%にまでできるようになるのである。

容積率にボーナスが付く仕組
容積率にボーナスが付く仕組

ただし、アップした分以上を住宅にすることが要件で、しかも一戸当たりの床面積は40u以上とすることが必要である。単身者向けではなく、ファミリーを中心にした住宅を増やすことで都心居住を促進しようというのである。

対象となっているのはこのエリア。かなり広範である
対象となっているのはこのエリア。かなり広範である

現地を歩いてみると、前述の「シティタワー大阪本町」はまさにこの促進地区にあり、キタ、ミナミは2キロ圏。それぞれの利便性を享受しつつも、周辺はその両エリアほど騒がしくなく、落ち着いた環境である。歴史あるまちだからであろう、このエリアには古い文化財級の建築物も多数残されてもいる。

「昼間はオフィスがあるのでそれなりに人も多い場所ですが、夜は静かですし、土日はさらにゆったりした雰囲気。その一方で歴史ある建築物の雰囲気を活かして隠れ家スポット的な洒落た店が増えてきてもいます」。

同物件以外にも小規模なタワー、ホテルと同時に開発されるマンションなどいくつも建設中の現場があり、住宅建設がラッシュを迎えていることが分かる。

もうひとつ、急増しているのがホテルだ。たとえば2019年8月17日にオープンしたのはソーシャルアパートメントで知られるグローバルエージェンツが手がけるライフスタイルホテル「THE LIVELY 大阪本町」。

ホテル1階。デリがあり、ここで食べることも、部屋に持ち帰ることもできる。周辺にオフィスが多いため、ランチには宿泊者以外にも多くの客が集まるという
ホテル1階。デリがあり、ここで食べることも、部屋に持ち帰ることもできる。周辺にオフィスが多いため、ランチには宿泊者以外にも多くの客が集まるという

ライフスタイルホテルとはフルサービスを売りにしたシティホテル、宿泊のみに特化したビジネスホテルと異なる、宿泊プラスアルファが楽しめるホテルのことで、多彩なパブリックスペースを備えているのが特徴。この物件では1階ロビー内にデリカテッセンを設け、最上階である14階にバー、フロントのある2階に宿泊者が仕事に使え、イベントスペースともなるバンケットスペース「LIVERALLY」を設けている。

2階。階段を上がってきたところにフロントがあり、奥がイベントなどに使えるスペース
2階。階段を上がってきたところにフロントがあり、奥がイベントなどに使えるスペース

キタ、ミナミ、大阪城という観光客にとってはゴールデントライアングルのいずれにも近い立地にサイエンスアートを取り入れた都会的なデザインが受けてだろう、6月から予約を開始し、8月後半の見学時までで1万泊以上の申込みがあったとのことで、この立地の持つ可能性が感じられる。

最上階に設けられたバー。屋上にも椅子などが置かれており、誰でも利用可
最上階に設けられたバー。屋上にも椅子などが置かれており、誰でも利用可

宿泊者像だが滞在日数の平均は2〜3泊で、現時点では日本人が4割弱、欧米、オーストラリアなどの英語圏からが2割以上、東南アジア、台湾が2割という。日本人が多めで、それ以外は世界各地から人が集まっているというところだろうか。

部屋は全174室。5タイプが用意されているが、バスタブがあるのは30uのプレミアムキングのみで、それ以外はシャワーブース。最近、新築のホテルではこれがスタンダードと考えて良いようだ。

室内に違和感なく設えられた洗面スペース。両面鏡で室内を広くk感じる効果も。収納も兼ねたパイプスペースが左側にある
室内に違和感なく設えられた洗面スペース。両面鏡で室内を広くk感じる効果も。収納も兼ねたパイプスペースが左側にある

それ以外では17uのスタンダードダブルから37uのツインベッドの2段ベッドのあるスーペリアツイン&バンクなどがあり、印象的だったのは室内に置かれた両面に鏡のある洗面台。シャワーブースの入り口にあり、カーテンを閉めてしまえば洗面所前が脱衣スペースになる。

カーテンと聞くと、なにやら貧乏くさい印象を持つ人もいるかもしれないが、アンダーな全体のインテリアにマッチした色、質感のある品のためか、ごく自然に見えるのが特徴。また、両面が鏡のため、全体が広く感じられるのもメリットだとう。

もうひとつ、参考になるのが壁面に設置されたパイプを使ったような収納部。中央に壁掛けテレビを配し、コーヒー、テレビのコントローラーなどが置かれており、コートなどを掛けることも。限られた空間を有効に使う、こうした工夫は他のホテルでも見られるようになっているが、単身者向きの部屋を作る時には参考になるはずだ。

ホテルの向かい側でもタワーマンションの建設が進んでいた
ホテルの向かい側でもタワーマンションの建設が進んでいた

タワーマンション、ホテルなどと建設ラッシュでまち全体に活気が感じられるようになってきた船場エリア。50〜60代の人たちにはブランド力があり、ここにオフィスを構えたい、住んでみたいと思う人も多いと前出・三輪氏。また、梅田界隈などに比べ、より幅広く、関西全域からの問合せ、来場者が多いそうでもあり、大阪の中心部というメリットはやはり大きい。

ホテル建設現場もあちこちで見た
ホテル建設現場もあちこちで見た

ただ、若い人たちにはあまり、その点が伝わっていないのではという懸念もある。そこをどうするかという問題はあるものの、この地の歴史、伝統や文化をきちんと伝えていけば十分可能性はある。また、まちの中にはまだまだ変化の余地もあったことを伝えておきたい。

健美家編集部(協力:中川寛子)

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

最新の不動産投資ニュース

ページの
トップへ